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青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。写真はおおめ、文章はこいめ、コメントはすくなめ。

お盆関西見聞録その4 住宅街と里山と

2015年08月18日 22時20分44秒 | 神戸電鉄

(ドアの向こうのオーロラコース@神鉄/北神谷上駅)

有馬線谷上駅で接続する北神急行。六甲山系の真下を北神トンネルで貫き、新神戸へ直行します。新神戸からは神戸市営地下鉄へ乗り入れて神戸三宮へはわずか10分強。鈴蘭台から新開地を経由して三宮に向かうと、乗り換え含まなくても約40分程度を擁する神鉄回りとは太刀打ち出来ない速達性を裏六甲へもたらした革命的な路線であります。見ていると旅客流動なども谷上を頂点とした動きがあるようで、特に三田方面からの乗客は半数近くが北神急行へ乗り換えて行く。まさにドアの向こうはオーロラコース(@世界一周すごろくゲーム)と言った感じでしょうか。

 

さて、鈴蘭台を出た三田行きの電車は、湊川から間断なく続いた上り坂のサミットを北鈴蘭台で迎え、ここからは六甲山系の北麓を今度は下って行く形になります。周辺が開発された住宅地なのでさほど山深さは感じませんが、前面にかぶりついて見ていると勾配を緩和するために右へ左へカーブを取りながら50パーミルの急勾配を降りて行きます。そんな坂道の途中にある山の街駅。何となくその駅の名前のほのぼの感に惹かれて降りてみたのだが、望楼のような2階部分の印象的な木造の駅舎が渋い。


神鉄1070系1075の運転台を。ブレーキの圧力計が2つあって、速度計が独立しているのが急勾配路線の車両と言う感じ。そしてこの系列はその時代時代に伴って組み替えられて来たので、現在の編成の組成表が左側の運行表の下に記載されている。この編成は三田方から1075+1113+1207+1114と組まれているようですが、それぞれ2ドア+3ドア+3ドア+3ドア。同じ編成なのにドア数が違う車両が混結されているみたいですね。

 

谷上を出ると、電車は有馬街道に沿って花山・大池・神鉄六甲・唐櫃台と六甲山系の北側を東へ向かって走ります。有馬口で有馬温泉へ向かう有馬線と別れ三田線に入り、北に向きを変えます。有馬口からは単線になって五社を過ぎると田園地帯と住宅街が混在する岡場。岡場から再び複線になって田尾寺。…なんか電車の中は涼しいし、特に降りるような気持ちにならなかったのでボケーと車窓を眺めながら二郎駅。思わず「ニンニクマシマシ」とコールを入れたくなりますが、「じろう」ではなく「にろう」と読みますw


岡場から田尾寺の付近は開発された住宅街が広がるものの、二郎駅付近は武庫川の支流である有野川に沿ってのんびりとした田園地帯が続く。田尾寺からまた線路は単線になって、木製の架線柱が残っていたりローカルな雰囲気。農業倉庫をバックに坂を下りて来る3000系3017編成の普通三田行き。1991年に落成した3000系のラストナンバーでもあります。


二郎駅の北側にある有野川の鉄橋を渡って来た1350系4連。初めての訪問であんまり撮影地をよく知らない場合は、だいたい鉄橋に行けば手っ取り早いの法則(笑)。この駅で降りたのも、駅からすぐそばにこのプレートガーターの鉄橋が見えたからなんよね。


二郎から再び電車に乗り、道場南口を経て神鉄道場駅。鹿の子台と言う丘の上の住宅地の下にあり、駅前広場に出るには延々と階段を上がって行かなきゃならんのが難儀な駅である。「神鉄道場」って何やら厳しい修行が待ってそうな駅名ですな(笑)。延々と鵯越駅から鈴蘭台までの上り坂でシャトルランとかやらされそうな…。ってかこの駅前広場に出るのが既に修行と言う気も。


長い階段は心臓破りの如し、神鉄道場の厳しい洗礼を受けて駅前の高台に出ると、丘の下を真っ直ぐに走って行く神鉄電車の線路が見える。駅前はニュータウンっぽくても、駅を離れると農村の気配が残る北摂の田園風景。都市計画によって開発されたニュータウンと、未開発の里山が調整区域として混在する風景は、神戸電鉄全線に亘ってよく見られるような気がします。


田園地帯の4種踏切を走って来たのはさきほど運転台を覗いた1075+1113+1207+1114の4連。よく見ると三田側の1070系1075だけが3ドアの両運転台車で、1100系の3連に付け足される形で4連を組成している事が分かります。両運車の1070系は、乗客の増減に合わせた調整弁として様々な編成に組み替えられる便利な存在のようです。神鉄は周辺人口の増加に伴い3連+2連の最大5連で運行していた時代もあったようですが、近年沿線の人口増加は頭打ち。またライバルの交通事業者の増加で、近年は乗客減が目立ちます。特に三田線の有馬口~横山間は流動が少ない印象を受けました。決して沿線住民が少ない訳ではないんでしょうけど、ニュータウン化された結果この辺りは道がいいのでねえ。正直クルマで動く層が多いのかもしれません…

神鉄道場駅へ戻り、お隣の横山駅へ。
ここからは直接三田へは向かわず、神鉄の最新開業区間、公園都市線に乗ってみる事にしましょう。
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