青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

西武のタマゴは脱力系

2018年03月06日 22時11分29秒 | 西武鉄道

(ぐでたまスマイルトレイン@玉川上水車両基地)

吹く風のすっかり春めいた日曜日、子供たちからのリクエストに応えるべくネットで色々と楽しそうな情報を漁っていたら、フォローしている方のとあるツイートで「そうだ、玉川上水行こう。」みたいな話が。ちょっと気になったんでよくよく調べてみると、西武鉄道がサンリオのキャラクター「ぐでたま」とコラボレーションしたラッピングトレインをお披露目するんだとか。この「ぐでたま」というキャラクター、下の娘が大好きで、通園のカバンにも使っているくらい。普段だったらデンシャ絡みのイベントは我が家ではオトコの領分なのですが、この日に限っては下の娘もノリノリなのでありました。


西武30000系「スマイルトレイン」と「ぐでたま」。どちらも「たまご」に由来するキャラクターとして、今回のコラボの運びとなりました。え?スマイルトレインのどこがタマゴだって?と思いでしょうが、西武の30000系って開発のコンセプトが「たまごのようなまあるく優しいふくらみ」みたいな感じでデザインされた車両なんですよ。車内インテリアも、吊り革とかあえてタマゴ型にしてたんじゃなかったかな。

 

ちなみにこの「ぐでたま」というキャラクター、そのゆるい見た目どおりのヤル気のなさと、息をするように毒を吐くというギャップのあるキャラクターが結構面白い。「バーチャルな世界から正論や毒を吐いて行く」というスタイルは「バーチャルネットアイドル・ちゆ12歳」辺りからの伝統芸能(バーチャルな見た目から正論や毒を吐いて行くというスタイルでは、マツコ・デラックスも同じでしょうけど)ではあるのですが、ぐでたまの毒牙は西武池袋線の分かりにくい運行形態にも容赦がないのでありました。


当然のごとく車内もぐでたま。通勤電車に「すわりたい…」だなんて、ラッシュに揉まれている世間のサラリーマンの100人が100人に聞いてもそう言うだろうね。まあそれを優先席のパーテーションにデザインしてしまうのもどうかと思うけど(笑)。必要としている人間がいるのなら、「すわりたい」気持ちをぐっと堪えるのもオトナのたしなみか。


車内に溢れるぐでたま。車内で「え~、でかけんの~?」と文句たれてプーたれてるぐでたま。そんなキャラクターとコラボする西武HDのキャッチコピーが「でかける人を、ほほえむ人へ。」なのだからエスプリが効いているというかなんというか(笑)。そんなぐでたまのかわいい悪態を見て、クスっと微笑んでくれる人がいればそれもいいんじゃね?という事なのだろうか。またパーテーションの形もよく見るとタマゴ型なんでしっくり来るね。


運転台の背面に置かれたぐでたまぬいぐるみ。ちなみに玉川上水車両基地なんて西武の中でもマニアックな場所の公開になったのは、「ぐで玉川上水」というオヤジギャグ的な組み合わせのためだったらしい。この日発売された「ぐでたまスマイルトレイン運行記念乗車券」は、「多磨駅・玉川上水駅・西武球場前駅・正丸駅」という「たま」にちなんだ駅名の組み合わせだったそうな。ちなみに多摩川線の多磨駅は昔は「多磨墓地前」だったよな。んで、今の白糸台が「北多磨」。もーっと昔の話をすると、今の西武遊園地駅もその名もズバリ「多摩湖駅」だった時代があったんだよね。正丸なんて中途半端な駅を入れるくらいなら西武遊園地駅で良かったんじゃないのか。多摩湖線の終点だし。


下の娘のお土産に記念きっぷ買って帰りたかったんだけど、我々家族が行った時には既に売り切れてた。のんびりガストで昼メシなんか食ってる場合じゃなかった。午前午後に開催されたぐでたまショーの客入りといい、鉄道クラスタよりもぐでたまクラスタの方ががっついてたんじゃね?(ぐでたま風に)と思わなくもないイベントだった。サンリオのキャラもの恐るべし。つーかサンリオと言えばピューロランド=多摩センター=京王の利権かと思っていたがそうでもないんだね。あっちもキティちゃんラッピングとかやってた記憶あるんだけど。


レールの上にも10年、白身の上にも5年。あえて問う、こちとらリーマンやって20年。どれがエライか。
だがしかし、そんな議論は「ダルいから」と一蹴されてしまうのであろう。
脱力系通勤列車、ぐでたまトレイン出発進行。
コメント
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