最近、街でも店でも高らかにジングルベルの音楽を鳴らさない。というかクリスマスはひっそり感が漂ってきたね。何でももうプレセントには飽きて仮装のできるハロウィンの方が人気なんだってね。元々宗教性もない商業主義だけの日本のクリスマスだから面白さに左右されるのも仕方がない。でもクリスマスって昭和的だと思わないかい。まだ一家団欒のイメージを引き連れているから。あのツリーっていうのもモミの木じゃなくてプラのイミテーションがまことに昭和だね。安っぽい豆球ぶらさけてさ、まるで「懺悔の値打ちもない」世界がたまらなかったね。(あれは師走の寒い夜、胸に十字をぶら下げてサンタクロースを待っていた。愛というんじゃないけれど、あたしはプレゼント欲しかった。)昭和残郷伝を色濃く残す我が家ではクリスマスがあるのです。この日ばかりはみなと言っても姉の一家との合同なんですけどね2000円のプレゼントの交換会をするのですよ。回転寿司のようにプレゼントを回し誰のものが誰に行くか分からない。おれはいつも自分のものが当たりますようにと願うのだけど当たらない。「現金が欲しい」とカーコは叫ぶんですが現金は御法度なんです。だから、本当にくだらない物を買ってくる奴がいるんですよ。昭和のクリスマスはキリストよりサンタなのです。
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