無農薬・自然菜園(自然農法・自然農)で、持続できる自給自足Life。~自然な暮らしの豊かさの分かち合い~

信州の大地で自然農と自然農法で育てる自給農園で、日々の営みや生命を通して感じることや想うことを発信するブログ。

自然菜園見学会7月(午前の部)【自然菜園スクール】

2016-07-22 06:30:26 | 自然菜園スクール
本日、のち

まだ梅雨明け宣言はありませんが、今週に入り状況からいうと実質的に梅雨明けしたような天気が続いていおります。
梅雨上げと同時に、草マルチの完成だったり、季節が一変するので、野菜やお米たちも違った顔になるので、先手先手でお世話に入ります。




3連休の最終日、今年2回目の自然菜園見学会を行いました。
今回は、30名という今までにない参加人数でしたので、多義にわたり皆様のご協力が合ってはじめてできた見学会ともいえます。

私も若い頃、師匠や諸先輩方の田畑の見学会に足しげく通ったものです。
見学会=自然観察を学び、自然と出会い場なので、「一見は百閒に如かず」とはよく言ったもので、観ることでわかること、また目が養われ観れるものも増えてきて、野菜がより見えるようになってきます。


アスパラの説明をしているところです。

見学会では、通常の自然菜園スクールで扱えない野菜や、今研究中の取り組みなどもご紹介しました。




筆問が合った場所では止まって解説し、各自の感覚で観てもらいました。

自然観察には、五感を使います。
感じ方はそれぞれですし、足の裏の感覚、花と草の臭い、野菜の色彩、葉を触った時のざらつき、など普段何気なく感じていることが、違う菜園では同じ野菜が違った表情をしているので、改めて野菜を感じることができます。


キャベツはこの時期、暑すぎるので、周囲の草を刈らないようにしたりと、臨機応変しているのも見学会ならではの学びです。




午後には「自給稲作勉強会」の稲の見学会があるので、稲の話ではなく、自給的な観点から田んぼがある畑のお話をさせていただきました。

現代人が、1人お米を自給しようとすると、1a(アール)=100㎡=30坪あれば、40~55㎏のお米が収穫できるので、十分です。
そこで、3人家族の場合、3~4a田んぼがあれば、十分ということです。

今回見ていただいた田んぼが、ちょうど4aあります。
うちでは、毎年籾米5俵弱 玄米で4俵収穫できております。
玄米で、10aあたり10俵の収量なので、600㎏位収穫できております。

ちなみに1俵は60㎏になります。

白米でいえば215㎏になるので、毎月18㎏の白米を自給しているという計算です。

正直、無農薬の自給用の田んぼでは、狭い面積をしっかり手入れした方が収穫量も味もよくなるので、収量が減る年もあるでの、必要量+1aが妥当です。


田んぼの隣では、元々田んぼだったのですが、菜園をおこなっており、
田んぼの畦では、丹波黒豆、サトイモ、ショウガ、水ナス、セロリ、赤シソ、クウシンサイなどお水が大好きな野菜たちが育っております。


田んぼから離れると乾燥が好きな野菜になっております。


一番離れた南側にサツマイモ専用区があります。


この畑では、写真のヤマブドウなどをはじめ無農薬果樹の研究に着手し始めました。

体系化に5~10年位はかかりそうですが、全く野菜栽培もわからなかった20年前に比べればイメージだけでもできているので何とかなりそうだと思っております。




最後に今年はじめて自然菜園にした元田んぼの菜園があります。

とても痩せているので、エダマメ、ラッカセイ、ツルなしインゲンなどマメ科と混植し、米ぬかと油かすを混ぜたものを補いながらなんとか野菜も菜園も育ってきております。


最後に鶏小屋を見てもらい、
食べ物が無駄にならず、鶏のエサになる仕組み、フンは踏み込み温床、堆肥など発酵に使え循環しております。




ランチは、菜園の野菜やお米をメインに使い、ビッフェスタイルで行いました。

五感で自然観察してもらう最後は、味覚で味わってもらいました。

私も師匠たち同様自然観察が最も大切だと痛感しておりますが、自然観察を深めることはなかなか困難です。
というのは、自然に育った時、もっともよい姿の野菜がなかなかお目にかかれないからです。

野菜たちは、その場その場に合わせて育ちますが、自然に育つ理想的な姿であるかは別です。

自然に適った姿を観ておけば、そこを目指していけば、最低限のお世話で、素直に自然に育ってくれるので、とても楽しく、楽できます。

今回の見学会で私も多く学ばせていただきました。
次回は、今年最後の見学会、9/22(木・祝)です。

今回やってみてわかったのですが、30名が限界なので、30名先着で行いたいと思います。

自然菜園の9月の見学会のお知らせ


2016年内容充実で、
『無農薬・自然菜園入門講座』が第一水曜日長野市城山公民館で18:30~21:30までスタートしています。
城山公民館での「これならできる!自然菜園入門講座」講座が開催です。毎月の野菜と土づくりのテーマで質問時間もたっぷりあるので是非お越しください。

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13 コメント

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土の仕上がり (川原健二)
2016-07-22 14:35:30
開墾して3年くらいでしょうか。
とんでもない荒れ地を起こしました。
野菜はまだまだ弱々しく、今一つな出来栄えです。
やはり、草マルチの際の米糠等をしっかりやって地道に見ていく方が良いのでしょうかね?
何せ、堆肥も入れず、草マルチだけでやって来たのが、土の仕上がり遅れの原因かなとも、思います。
まだまだ固い土なんで…。
堆肥作りもなかなかに出来ませんし…。
野菜の成長に今一つ元気がなくて…。
返信する
草マルチと米ぬか (松尾吉高)
2016-07-22 19:17:12
川原さんの質問にも関係あるのですが、草マルチに米ぬかパラパラで 来年以降の土づくりをする一方、今育てている野菜への肥料効果について、その関係を教えてください。
即ち有機物を米ぬかで微生物の力をかりて分解、腐蝕になっていきそれが畝の上部からまた微生物が分解して上から徐々に野菜が吸える養分を生み出し また団粒構造ができてくるイメージはあるのですが それは時間がかかるもので 今植えた野菜に養分として米ぬかが効くのに2週間とよく言われている短時間での効果との関係がわかりません。米ぬかで分解とその隙間を通りぬけ地表に落ちた米ぬかが有機肥料的に野菜に効きだすということでしょうか?
1週間ほどまえ公園で雑草を刈りそれをうずたかく積んだボタ山から雑草を切り出し畝間に敷く力仕事を今日やりましたがボタ山でも 下に圧がかかった層はもう煙がでるほど熱く発酵しており、においもプンプンで草マルチのパワーを感じたのですが 上記がイマイチ自分で説明できず?でいます。
返信する
ご質問ありがとうございます。 (竹内 孝功)
2016-07-23 07:16:56
川原健二さんへ

そうですね、難しい質問ですね。

良くできたという状態が、まず個人の判断なので何と比べてという基準が曖昧だからです。

①化学肥料のような生育(地上部は立派すぎる位立派に育っているが、根の生育がいまいちで不自然な状態)≒マッチョで持久力がない感じ

②ビニールマルチを張っているため、初期の生育はとてもよく、しかし、短距離走の如く、追肥が必要で、生育期間も短い≒短距離走選手型

③テコ入れして畝立てした時の生育の良さに比べ2年目の不耕起が生育がいまいち

①と②は自然に育てるというより、早く立派な野菜を育て、またリセットして肥料を投入しながらどんどん育てていく方法なので、自然に育てると根の生育がまず第一になるので、初期生育が遅くなります。

その代わり、しっかり根を張ってしまうと水と養分を吸い上げる自立した根と光合成する葉の相互生長で、後半の伸びが良く、日持ちのする美味しい野菜が自然に育ちます。=長距離走のようなもので、一歩一歩がのちのちまで左右します。

川原さんのfacebookの生育状況からすると、馬フン堆肥などが投入されており、草も生育も色も濃いことから地力がないのではなく、去年備蓄を使って、備蓄して来なかった上に。また2~3年目の不耕起のスランプ③によって去年よりも生育が良くないという感じがします。

つまり、③は私が通称「2~3年目の不耕起のスランプ」というものです。

畝立てした時は、耕しているようなもので、空気も入りテコ入れもしていれば一時的に有機物が分解し、放出されます。また畝立て当初は草もないため、野菜の生育が加速され、そこに草マルチされていくのでとてもよく育ちます。

不耕起栽培は、長距離走で、無肥料栽培は、断食のようなものなので、昔の修験道者の修行走のようなもの、今まで長距離走を走ったこともない方が、挑戦してうまくいかないのも無理はないことです。

不耕起栽培で、低投入で育てるなら、「根が肥料でなく土で育つように、」土の団粒化、自家採種、土と根の成長に合わせての草マルチ+αといった感じです。

上手に不耕起栽培に切り替えられる方は、常に団粒構造が発達し、壊れないように、腐植を蓄えていけるように、野菜に成長に合わせた草マルチと必要に合わせた補い(米ぬかなど)をし、土がどんどん柔らかくなるようなお世話が必要で、しかも不耕起で草に負けない遺伝子が発現している自家採種も必要です。

不耕起栽培が軌道にのってしまうと、ただ種を播いて、草を刈るだけ、植えたら、草を刈って敷いて収穫するだけと今までの蓄えをちょっと使いながら、しかも蓄えながらやっているのでとても楽に育ちますよ。

もう一つのご質問の回答も参考にしてみてくださいね。
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ご質問ありがとうございます。 (竹内 孝功)
2016-07-23 07:36:29
松尾吉高さんへ

そうですね。これまた難しいご質問ですが、まだ科学的な研究はされていないので、私見でこんなことが起きているのではとイメージをお伝えしたいと思います。

①まず、肥料(有機も化学肥料も)といわれるもの依存の野菜栽培と、肥料依存度の低い自然農法や自然農といった栽培があると思ってください。

つまり、肥料依存のある栽培の方は、肥料が少なければ育たず、多ければ肥満体や病気がちになるので、農薬が必要になり、ちょうど野菜が育つように、元肥、追肥、お礼肥といった感じで、野菜や季節に応じて適切に施す必要がある栽培です。

肥料依存度の高い栽培方法は、根が育つ必要がすくなく、栽培後簡単に抜けたり、根がそんなに育っていないことも特徴です。

②一方、自然農や自然農法と呼ばれる肥料依存度が低い栽培方法では、修験道の荒行のように、五穀を絶っても7日間走り続けることができるように、養分的には計算が合わないことが生じている栽培方法です。

身近な事例でいえば、マラソン選手は、一見ガリガリですが、全く無駄のない鍛え方で、大会前日などパスタなど炭水化物を食べるとすぐに分解、使えるエネルギーとして変換でき、無駄な脂肪などは控え、軽装備です。

つまり、野菜でいえば自分の根をしっかり張っているので、基礎トレーニングはまさに根性をだしていることが日常的に行われており、土が持っている地力を最大限に引き出し、光合成しながら、肥料に依存していない自立した根を持っている栽培ともいえます。

そのため、栽培後根を抜こうとしてもまず抜けないくらい地面に広がっております。

ご質問に直接お応えする前に、①野菜が肥料に依存している栽培の菜園か、②野菜が肥料依存度が低く、自立している上に、土の生き物がたくさん働いていて、有機物をすぐに吸える状態に分解してくれる状態
①か②によって草マルチも米ぬかの補いも全然違ってくるといえるでしょう。
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ご質問ありがとうございます。2 (竹内 孝功)
2016-07-23 08:00:41
松尾吉高さんへ

まずは以上2つの栽培体系があります。

その上で、草マルチ+α(米ぬか)などがあります。

例えば、草マルチしても、米ぬかが分解し終えないと野菜に効いてこず野菜が大きくならない畑は、①の肥料依存度が高い畑でしょう。

米ぬかはなくても、草マルチだけでさっと野菜が生育が良くなる畑は、②の肥料依存度が低く根が守られるだけで、根が良く働き、根が養分水分をうまく吸えるようになったのでしょう。

というように、栽培方法や畑の状態によっても違ってきます。

①肥料依存度の高い畑は、微生物などの働きも(②肥料依存度の低くても育つ畑に対して、)低くそうです。

つまり、土の微生物の働き、エンドファイトや根粒菌、菌根菌が良く働く畑は、②の肥料依存度が低い状態といえます。

そうなってくると
②の畑に草マルチが野菜の株元にされるだけで、根が元気になり、さらに米ぬかがあると微生物が集まってきて草マルチの分解も加速され、ちょっと分解されたものでも、すぐに野菜が吸収し生長でき、余剰養分は腐植や団粒構造などになり、来年、再来年への備蓄になるでしょう。

ところが、肥料依存度が高い畑では、草マルチ+米ぬかが分解されてもそれらをどんどん食べてぶくぶく育ち、養分が足りなければ育たず、多ければメタぼ野菜になってしまい、備蓄するというより無駄に使いきってしまう方向に行きがちです。

野菜の生育によっても食べざかりの人間でいえば10~20代の生育盛んな時期と30~50代のあまり食べなくなってくる生育後半では、野菜も分解吸収にずいぶん差があるので、消費か蓄えかが異なってくるでしょう。
返信する
ご質問ありがとうございます。3 (竹内 孝功)
2016-07-23 08:26:44
松尾吉高さんへ

草マルチと米ぬかの関係をご説明します。

というのも①肥料依存度が高く、野菜の根が発達しておらず、あればあるだけ吸収してしまう消費一辺倒の体制での草マルチ+αと

②肥料依存後があまりなく、必要に応じてすぐに根を張り吸収でき、余剰は団粒構造うなど備蓄できる体制で、草マルチ+αではあまりに違うということを知っておいてほしいからです。

その上で、

草マルチも量やタイミングによってことなりますが、上手に刈って、敷くことができれば野菜の根を鍛えながら、守りながら育つので、元気な畑では、敷く草が多く、好循環が生まれ、元気でない畑では、草が少なく、好循環が小さくなりがちです。

そこで、十分に草が育って、それを敷くだけで野菜が育つ場合は、草マルチだけでも良く育ちますし、生育後半には腐植が余り、団粒構造も発展し、蓄えもできるようなっているので、年々土が柔らかく、しっとりしてくるでしょう。

ところが、野菜も良く育たず、草も少ない畑では、敷く草に限りがありますので、

草が良く育つように、そこに住む土の生き物が育つように、結果として野菜が育つように草マルチ上から米ぬかを主体に補うことで、野菜が良く育つようになり、土が肥沃化していくので、来年は草がたくさん敷くことができ、米ぬかの量は年々減らしても蓄えは減るどころか増えていきます。

ところが、米ぬかを補っても、土の生き物があまりいない分解してもらえない、その結果野菜も草も育たない場所では、

米ぬかよりも分解しやすい油かすを混ぜたり、米ぬかを事前に分解させておく、ボカシにしたり補い方を考慮します。

それ以前に、畝立時や定植の際にクラツキとして土に近い形にまで分解させた堆肥を土にテコ入れすることによって、草が生えてくる前に野菜が育つ前に補ってあげる方法もあります。

つまり、
草、野菜を刈って敷く→土
が一番シンプルです。

野菜の草の生長を今年来年を見据えて補うのが、米ぬか+です。

草だけの方がゆっくり分解し来年の堆肥になります。米ぬかを補うことで、草が土着菌と発酵しやすくなり、ボカシ合えになり今年の野菜の生育を促進し、堆肥化を促進します。

油かすやボカシはそのものが養分が吸収しやすい状態なので、雨や生き物によって分解され、短期間で野菜の養分として供給され、草の堆肥化も促進させます。

つまり、今回のご質問は、本質的には畑や栽培方法によって有機物など肥料依存なのか、そうでない内のかで、全然違ってきます。

肥料依存度の低い畑では養分としてでなく根や生き物を育てる意味の補いになりますし、腐植・団粒化を促進させます。

肥料依存度の高い畑では、栄養分として草マルチ、補いが働きます。

といった感じですが、①②は明確にわかることができないので、
畝立てした当初は①になるでしょうし、不耕起に切り替えていくには①から②の体制に上手に移行できるかがカギだといえます。

長々すみません。

返信する
ありがとうございました (川原健二)
2016-07-23 09:04:40
なるほど…今まで通りに地道に現在のやり方を続けます。
もう少し、先生の本を読んで作付けプランの建て直しをしたいと思います。
ところで、先生のところの育苗温床で出来た堆肥はどの様に使って行くのですか?
完成した自然菜園にも施すことはあるのですか?
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草マルチと米ぬか (松尾吉高)
2016-07-23 22:25:47
詳細なご説明ありがとうございます。。
非肥料依存型の土壌になっている場合は 草マルチだけでいいわけで、非依存に移行する場合 米ぬかを補うことで土づくりを行い今年の野菜を育てながら非依存型に加速させるということですね。

即ち米ぬかはあくまで草マルチの分解のためのもので直接養分として効くものではないということですね。

低依存型になっている場合 2週間の米ぬかによる分解だけで地表からすぐ効いてくるものということですね?

まだ野菜は養分でそだつという考えかから脱却できていないのでこのような質問になっていると思います。

当方畑では昨年までたい肥だけで育ててきたので比較的に低依存型になっており 今年春から草マルチと米ぬかで夏野菜も十分そだっているので実感は感じております。
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ご質問ありがとうございます。 (竹内 孝功)
2016-07-24 06:19:29
川原健二さんへ

そうですか。
不耕起栽培は一日にして成らず、最短で3年位。

3年間で自然な菜園になるのか、草畑になるのか、病虫害やモグラの楽園になるのかがほぼ決まります。

3年後にどのような菜園にしたいか、そのためには今の野菜を育てながら、何ができるのか、それが大切です。
返信する
ご質問ありがとうございます。2 (竹内 孝功)
2016-07-24 06:23:04
川原健二さんへ

踏み込み温床の床土ということでしょうか?
発酵発熱後は、掘り起こし、再発酵させて来年、再来年以降の育苗土にします。

一部、畑が未熟な場合は、堆肥マルチにつかったり、クラツキにつかったりもしております。

完成した菜園はないのですが、もう必要なくなっている畑にはほとんど使わないですね。
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