無農薬・自然菜園(自然農法・自然農)で、持続できる自給自足Life。~自然な暮らしの豊かさの分かち合い~

信州の大地で自然農と自然農法で育てる自給農園で、日々の営みや生命を通して感じることや想うことを発信するブログ。

畝の立て方【自然菜園入門コース】

2016-04-05 07:10:40 | 自然菜園スクール
本日、
最高気温20℃の予報。いよいよ桜も咲き始めそうな気候。


先日、自然菜園スクールの入門コースの開催日でした。

そこで、今年の入門コースは、今までと異なり、畝立てを一から学びました。
今までは、手探り状態で、参加メンバーによって毎年安定せず、試行錯誤でしたが、今年10年目なので、

今年の入門コースは、とことん基本を学び、応用への足がかりを学び
実践コースでは、自然観察を深め、自然菜園の実践的な応用技術や考え方を学ぶ形になっております。


まずは、草が生えている場所に畝「うね」(野菜のベット)を立てる前に、草を刈る基本を学び体験してもらいます。


草の生え際(地際)である草の生長点以下をのこぎり鎌でとらえながら、


のこぎり鎌を挽きます。


刈った草は、あとで使うので、脇にどかすと土が見えてきます。

のこぎり鎌とは、稲刈り用の鋸刃がついた鎌のことです。
根は残して、地上部を刈ることが大切です。


糸で、畝のラインをつけてあります。

畝とその両脇の通路になる部分も丁寧に草を刈っておくことが、畝立て最大のポイントです。

この後、両脇の土を盛り上げて、畝を立てるのですが、




畝の肩のラインを前もってスコップで見切りをつけておきます。


それから、内側の土を盛る部分は、スコップでテコの原理で、根を切ると同時に、空気が入るようにしておきます。

※庭や駐車場だったりした場合は、土がとても固く水はけが悪い場合は、
その時は、補う量の全体量の必要量の堆肥・クン炭の半分をスコップで土とよく混ぜておきます。




通路の土を畝へ盛り上げていきます。

畝の高さは、地域風土によっても育てる野菜によっても異なります。

基本は、10~15㎝。
土が重い粘土質などでは、もっと高く20cm以上。水はけを良くしたいからです。


みんなでやってみますが、以外と同じようにできないものです。

私も師匠から「スコップの使い方が違う」とさんざしごかれたものです。


みんなで、土を盛り上げて、何となく畝歩くなってきました。

大概の畝立ては、これで終わってしまうものですが、自然菜園では、一度立てた畝を修復しながら不耕起で何年にもわたって使い続けるので、
野菜が自然に育つためにとことん丁寧に整えていきます。




新たに盛り上げた土を手や、スコップでほぐしながら、平らになるように馴らしていきます。


クン炭

クン炭は、酸性の土質を中和もしてくれるだけでなく、通気性を良くしてくれ、土の生き物の住処になり、根張りを良くしてくれます。


完熟の自然堆肥を用意します。

この完熟堆肥は、一昨年の生徒さんと一緒に造った畑の周囲の草、ワラ、モミガラ、土、米ぬか、鶏床からできており、1年間熟成させたものです。

市販の場合、良質な牛フン堆肥(もしくは豚プン堆肥)に腐葉土ともみ殻、米ぬかなどを加え、水を調整し、再発酵させ、熟成させておくか、
霜が降りる1ヶ月前に、畝立てを行う際に、クン炭、市販の良質な牛フン堆肥だけでなく、腐葉土、米ぬかを加え、一冬熟成させるとよいでしょう。


先に完熟堆肥を撒き、

撒く量は、1㎡に1~5ℓと、土の肥沃度に合わせます。

クン炭を撒きます。

撒く量は、1㎡に1~3ℓと、土の酸度と土質に合わせます。




堆肥などを撒いてから、半日以内にレーキや熊手を使い、浅く混ぜていきます。




通常の畝立ては、立ててふわふわの状態で、完成するか、作付を行いますが、

土が乾燥しないように、土が風で飛ばされないように、手で平らにしながら鎮圧します。




鍬や板などで鎮圧してもきれいにできるのでお奨めです。


最後に、刈った草を畝を覆うように敷き戻します。

草が多い場合には、畝肩や通路にも敷くといいでしょう。

草が少ない場合は、そのままでも悪くないのですが、そのままでは土が乾いて死んでしまうので、以下の方法のいずれかがお奨めです。

・クン炭を薄く敷いておく。
・もみ殻(もしくはもみ殻堆肥)を敷いておく
・ワラを敷いておく
・周囲の草を持ってきて敷いておく
・腐葉土(落ち葉はよろしくない)を敷いておく
・ハコベなどを移植しておく
・エンバクを撒いておき、ある程度生えてきたら、刈って敷き草にする

この状態で、秋や春(平均気温が10℃)であれば、1カ月以上。
初夏から初秋は2週間以上。土と堆肥、クン炭などを馴染ませてから、作付するようにします。

そのため、秋でいえば、霜が降りる1ヶ月前が畝立て最適期で、春先であれば梅が開花してから1カ月程度置いてから作付になります。

有機物を投入した場合は、化学肥料とは異なり、どうしてもある程度の温度と期間がないと土の微生物が働かず、発根障害、発芽障害をもたらしてしまうので、事前の準備が必要です。

畝立て後に、通路に緑肥mixを播くとさらに自然に育てやすくなりますよ。


いよいよ明日4/6(水)より2016年内容充実で、
『無農薬・自然菜園入門講座』が第一水曜日長野市城山公民館で18:30~21:30までスタートします。
城山公民館での「これならできる!自然菜園入門講座」講座が開催です。毎月の野菜と土づくりのテーマで質問時間もたっぷりあるので是非お越しください。



自然菜園スクール2016(旧Azumino自給農スクール)

コースは、安曇野インターから車で30分の長野県安曇野市三郷にある自然菜園各コース(安曇野校)と、
更埴インターから30分の長野県長野市信更町にある自然菜園見学コース、自然育苗タネ採りコース、自然稲作の勉強会で会場が異なります。

Ⅰ.~育苗を学びたい~
 ■自然育苗タネ採りコース(長野校) ※残り若干名
  自家採種した種子で育てる自然苗を学びたい方にお奨め

Ⅱ.~3つから選べる自然菜園コース~
新設コース
 ■自然菜園/入門コース(安曇野校) ※不耕起区残り若干名
  半日のワークで、タネまき~収穫まで、20種類の野菜を一通り1年を通じて基本から学べます。
  子育て中やお仕事でお忙しい方でも学ぶことができます。

 ■自然菜園・実践コース(安曇野校)
  1日のワークで、少量多品目の無農薬野菜の自給の基礎から応用まで学びたい方。
  30種類以上の野菜や雑穀などを体験学習し、総合的に自給農園のつくり方を学びます。
  不耕起と耕起の菜園区画を選べます。
 
 ■自然菜園見学コース(長野校)
  実際の自然菜園の田畑を見学し、講座と質疑応答で見聞を深めたい方。
  自分の田畑があり、忙しい方や見学希望者にお奨め。

Ⅲ.~無農薬のお米作りを学びたい~
 ■自然稲作の勉強会(長野校)
  お米を無農薬で自給したい方、実際に育てている方にお奨め 

各種菜園教室の募集は始まっております。1次募集〆切が2月末です。
各コース共、定員があり、先着順になっておりますので、お早めにお申し込みください。
お申し込みお問い合わせはホームページからお願いいたします。
コメント (16)
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