映画と本の『たんぽぽ館』

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「街場の戦争論」 内田樹 

2015年09月13日 | 本(解説)
襟を正してして読むべし!!

街場の戦争論 (シリーズ 22世紀を生きる)
内田樹
ミシマ社


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改憲、特定秘密保護法、集団的自衛権、グローバリズム、就職活動…。
「みんながいつも同じ枠組みで賛否を論じていること」を別の視座から見ると、
まったく別の景色が見えてくる!
現代の窒息感を解放する全国民必読の快著。


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本巻の帯の言葉。
安倍政権の暴走を止める!
「戦争のできる国」にしないための「想像力の使い方」。
全国民必読のベストセラー。


まさしく・・・、
もはや手遅れなのかもしれないけれど、今読むべき本だと思います。


曰く・・・・・・・・・・・

今の日本は主権国家ではない、アメリカの従属国だ。
しかし従属国家があたかも主権国家であるようにふるまっている。
不愉快な現実に直面したくないので、目を閉じて思考停止している。

・・・・・・・・・・・・・

アメリカの国益を損なう人間は日本の国益を損なう売国奴だ
という奇妙なロジックが横行している。

・・・・・・・・・・・・・


日本はもう、主権を回復すべきではないのか???
しかるに、あの方は未だに、アメリカのために日本が戦いに参加できるようにしようとヤッキになっています。
なんのためにそれほどまでにアメリカの「お気に入り」でいようとするのか、
私には理解できません。


そしてまた、先に読んだ「最終講義」の中でも触れていましたが、
今の日本政治は株式会社化しているというのです。
民主制も立憲主義も意思決定を遅らせるためのシステム。
だから効率を目指す人々にとっては「無駄なもの」。
未だに安倍政権が高い支持を得ているのは
「民主制や利権主義を守っていると経済成長できないから、そんなもの要らない」
と思っている人がいるから。


目先の効率や利益ばかりを追う「株式会社」は、
本来それが目的だからそれでいいし、短期で潰れることも充分ある。
でも国家はそれではダメなんですね。
とにかく存続することが本来の目的なのに、
今の政権は長期的視野が全く無い。


とにかく手厳しい意見満載ですが、いちいち納得できてしまい、
そしてこのまま今の政権が続くとしたら日本はどうなってしまうのか、
恐ろしくてなりません。
少しでも多くの方にこの本を読んで欲しいと切に思います。
いえ、真っ先に読んで欲しいのは当の安倍晋三氏なんですけどね・・・。

「街場の戦争論」内田樹 ミシマ社

満足度・・・というより説得力★★★★★


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