映画と本の『たんぽぽ館』

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アバウト・ア・ボーイ

2021年01月21日 | 映画(あ行)

サイテー男の大人への道

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ヒュー・グラントが続きます。
おそらく、私がヒュー・グラントを知って彼の出演作を見まくったのが、
当ブログ開始以前の出来事だったようです。
今また改めて見るのも、楽しいものです。

 

親の遺産で暮らす38歳・無職の独身男、ウィル(ヒュー・グラント)。
女性は好きなのですが、結婚で責任を負うのはまっぴら。
気ままに1人で過ごす方が良いと考えています。
ところが、情緒不安定なシングルマザーと、
その息子12歳・マーカス(ニコラス・ホルト)と出会い、
人生観が変わっていきます。

 

シングルマザーは、恋人はほしいと思っているけれど、結婚には懐疑的。
そんなところにつけ込んで、ナンパ目的で「一人親の会」に出入りするようになったウィル。
もちろん彼に子どもはいないわけで、大嘘つきの最低な男です。

でも、マーカスは、情緒不安定で自殺未遂まで犯した母を、
自分一人では支えきれないと考えます。
とりあえず身近な男、ウィルと親しくなろうと思う。

マーカスは学校ではいじめられっ子。
でも家庭教師を雇うお金などないし、イヤでも学校には行かなければならない、と思う。
12歳にして人生を達観している。
一方ウィルはこれまでまともに就職したこともない、大人になりきれない男。
この二人のマッチングがなんともいい味出しているわけです。

 

で、本作の最後は結局ウィルが誰かと結婚するようにはならないのですが、
いつしか数人の人の輪ができあがっている。
そう、先に見た「フォー・ウェディング」や「ノッティングヒルの恋人」で見た、
ステキな友人たちの輪です。

結婚していようとも、そうでなくても、子どもがいてもいなくても、
仕事仲間やご近所さん、付かず離れず、それぞれの個性のままに、
バカをいったり、助け合ったりしながら生きていく。
そういうのがいいなあ・・・と、また思ってしまいました。
こういうのは老後の生き方としても参考になります。

 

マーカス役なのはニコラス・ホルト。
無事子役を経てからも、いい感じの俳優になりましたよね。
先日見た「エジソンズ・ゲーム」にも出てました。

 

<Amazon prime videoにて>

「アバウト・ア・ボーイ」

2002年/アメリカ/102分

監督:ポール・ワイツ、クリス・ワイツ

出演:ヒュー・グラント、レイチェル・ワイズ、ニコラス・ホルト、トニ・コレット

 

ダメ男度★★★★☆

満足度★★★.5

 



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