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映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

スパゲティコード・ラブ

2021年12月11日 | 映画(さ行)

行き詰まっても、なお

* * * * * * * * * * * *

悩み、揺れ動きながら生き方を模索する13人の若者たちの青春群像劇です。

 

羽田(倉悠貴)は、フードデリバリーの仕事をしていますが、
大好きなアイドルへの思いに区切りをつけるため、配達1000回を目指しています。

桜庭(三浦透子)は、シンガーソング・ライターの夢を今まさに諦めようとしているところ。

大森(清水尋也)は、フェイスブックの友だちが5000人を超えましたが、
困ったときに助けてくれる本当の友だちはいません。

黒須(八木莉可子)は、新進気鋭の広告クリエーター。
ただし、親の七光りと言われている。

他にも自殺死亡の女子高生、恋人に振られて占いにはまる女子、
恋人との穏やかな生活だけに執着する女子等々・・・

誰もが今の自分を“幸せ”とは感じていません。
それぞれに道を見失い、立ち止まり、行き詰まってしまう・・・。

とても重苦しい。
けれども本作の良いところは、それぞれが前向きにまた歩み出すところ。
やはり、それが若さでしょうかねえ・・・。

何か特別に素晴らしい出来事があるわけではないのですよ。
けれど、ささやかな出来事で気持ちの持ちようが変わっていく。
そういうことは、本当にあると思います。
それこそが人生の面白さ。
不思議に爽やかな後味となっています。

スパゲティコードというのは、それを組んだプログラマー本人以外には解読不能なほど、
複雑に絡み合ったプログラミングコードのこと。
本作も登場人物たちが微妙に関連しあっていく所もまた、見所となっています。
人の縁というのも、そんなスパゲティコードなんですね。

 

<サツゲキにて>

「スパゲティコード・ラブ」

2021年/日本/96分

監督:丸山健志

脚本:蛭田直美

出演:倉悠貴、三浦透子、清水尋也、八木莉可子、古畑新之、
   青木柚、ゆりあんレトリイバア、土村芳

 

行き詰まり度★★★★★

満足度★★★★☆

 



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