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推理作家ポー最期の5日間

2012年10月17日 | 映画(さ行)
犯人のつきつける謎に対峙



                         * * * * * * * * * 

名前だけは知らない人のない、推理小説の始祖とも言うべきエドガー・アラン・ポー。
彼の死の真相は未だに謎だそうですが、
今作はその真相を語ろうとするストーリー。



1849年、アメリカ、ボルティモア。
猟奇殺人事件が起こります。
ところがその殺人はポーの作品の内容に酷似。
フィールズ刑事が、ポーの協力を得ながら事件の謎を追います。
しかし、更にポーの作品内容を模した第2第3の殺人が・・・。
犯人はポーに挑戦するかのように、ポーの恋人までを誘拐し
謎を突きつけてきます。



シックな色調で、時代色と雰囲気が出ています。
地下水路のシーンなどは、使い古された手ではありますが、
やはり緊迫感がありますね。
しかし思わず目を背けたくなる、かなりの残酷シーンも・・・。
まあ、猟奇殺人事件なので仕方ないですが、
ポーと対決するためにこれだけの殺人を平然と犯してしまう、というのはスゴすぎ・・・。



私は、フィールズ刑事が好きでした。
ポー自身を犯人と決めつけて捕まえたりしないところがいいですね。
とても頭のキレる優秀な人。
なんだかポーよりも、こちらの方が華があったりする・・・。
しかしまあ、彼の地道な捜査と、ポーのひらめきが、
良いコンビになっていきます。
けれど、常に犯人が先手先手を打っていくので
解決は最後の最後。
まあ、これも多くの推理小説の常道なので、
致し方ありますまい。



ポーはといえば、飲んだくれの一文無し。
本当はこんな小説ではなくて評論を書きたいと思っている、というちょっぴり情けない人物。
多分実像に近いのでしょう。
ポーの作品世界の雰囲気をうまく再現していると思います。

原題「The Raven」は「オオガラス」・・・すなわちポーの作品の一つ。
確かに、これは邦題のほうがわかりやすい。

「推理作家ポー最期の5日間」
2012年/アメリカ/110分
監督:ジェームズ・マクティーグ
出演:ジョン・キューザック、ルーク・エバンス、アリス・イブ、ブレンダン・グリーソン、ケビン・マクナリー


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