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映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

チャーリー・ウィルソンズ・ウォー

2008年11月23日 | 映画(た行)
チャーリー・ウィルソンズ・ウォー

UPJ/ジェネオン エンタテインメント

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「いずれわかる」・・・うんと先まで見通す大切さ

               * * * * * * * *

これは、予告編で見ていたイメージとちょっと違いました。
もっと、コミカルなものかと思っていたのですが、意外と真剣。
といいますか、これは実話に基づく物語なので、シリアスで当たり前のところを、
コミカルな味付けをしてある、と理解した方がいいですね。

テキサス州選出の米下院議員、チャーリー・ウィルソン(トム・ハンクス)。
酒と女に目がないおちゃらけ議員と思いきや、
意外にもやり手で、中東情勢を気にしている。
79年、ソ連のアフガン進行。
彼はアフガンのゲリラ組織支援の予算を2倍にする。
彼の後押しをするのが、テキサスの大富豪夫人、ジョアン(ジュリア・ロバーツ)と、
怪しげなCIA局員。

どこまでも続く難民キャンプのテント・・・。
アフガンに赴き、この情景を見て、
チャーリーはジョアンの色仕掛け抜きでもやる気を出すのです。

アメリカがアフガン支援を堂々とやると、
これはもう、ソ連との「冷戦」じゃなくて、直接対戦になってしまうということで、
目立たないようにやるのが眼目なんだそうで・・・。
結局、元の軍事支援予算が500万ドルだったのが、結果的には10億ドルを費やしたというのですが・・・。
軍事予算なら、どんどんつぎ込んじゃう。
これがアメリカなんですよね・・・。

しかしです、彼は最後にアフガン再建のために、
学校を建てよう提案とするのですが、これについては却下されてしまう。
もし、ここで、学校を建ててしっかり民主教育をしておけば、
アメリカと中東の関係も今とは少しは違っていたかもしれない・・と。

中国の、とある老師の教えにあるそうなんですよ。
目先のことばかり考えず、何年先、何十年先を考えて行動する大切さ。
それをあらわすのが、「いずれわかる」。
最後の、この話をしたいがための、
いまさらの「ソ連アフガン侵攻」の題材だったのです。
完璧、ネタバレになっちゃいましたが、
この話をしないとこの映画では語るべきところがないような・・・。
すみません・・・。

しかし、どうも私はこういう、政治ネタで、
セリフで説明することの多い作品って、苦手です。
多分、字幕は相当省略が入っていると思うのですが、
それすらも、理解しきれないうちにストーリーが進んでしまいます。
ちょっとつらいです。
ジュリア・ロバーツのどぎついお化粧顔をあきれながら見ているうちに、
肝心の話が終わっちゃいますから・・・。

2007年/アメリカ/101分
監督:マイク・ニコルズ
出演:トム・ハンクス、ジュリア・ロバーツ、フィリップ・シーモア・ホフマン、エイミー・アダムス