映画と本の『たんぽぽ館』

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「グイン・サーガ122/豹頭王の苦悩」 栗本 薫 

2008年08月12日 | グイン・サーガ

「グイン・サーガ122/豹頭王の苦悩」 栗本 薫 ハヤカワ文庫

こんにちはー、お邪魔します。さて、いきなりですが、めでたい!
な、なんですか、いきなり。
2009年春、「グイン・サーガ」テレビアニメーション化決定とのことです!
へー・・・。なんだかいまさらという気もしますけどねえ。
そうだよね、もっと早くからあっても良かったかも。
第一この長い話、どこまでやるんだろうねえ・・・、キャラクターデザインは誰?
あー、希望としては天野喜孝だけど。
なかなか、そうはいかないでしょうね・・・。
考えてみたら、タイガーマスクだよ、グインって。
いや、豹だからタイガーじゃないけど・・・。
似たようなもんです。・・・というより、一番初めにグインを読んだ時から、誰しも、そう思ったと思うけど。
まあ、そうだね。グインになじみすぎて忘れてたな。
グインはともかく、イシュトやナリス様がどんな感じで出てくるのかは、と~っても、興味ありますね!

さて、今回はどうですか?
はい、また陰気な巻ではあるのですが、結構読み応えはあった気がします。
ついにシルヴィアが出産しちゃうんですね。どこの誰とも知れない相手の子を・・・。
そこで、また、ハゾスの苦悩・・・。
今回、なんだか、ハゾスがヴァレリウスに似てきたような・・・。
そう、こんなことは性に合わない・・・とかぶつぶつ言いながら、陰謀を画策してるあたり。
ナンバー2はつらいのですよ・・・。
・・・でね、この今回の表紙は誰?
そりゃ、内容から図るに、シルヴィア以外ないでしょう。
え~!?だって、すごくキレイだよ・・・???
まあ、多分に美化してるよね。実際こんなシーンがあるわけでもないし。
イメージ画像って、わけか・・・。
わがままでしょうがない女・・・と前回も思ったのだけれど・・・
今号を読んでみれば、彼女も、なかなか不幸な子なんですよね。
ちょっと、しんみりしてしまった。
ハゾスはグインのことを女性の扱いをわかっていないとみるけれど、こういう優しさやはり、さすががグインなんですよ。
彼女をほったらかしにした自分の責任だ・・・と、あくまでも彼女を責めない、グイン。
しかし、想像妊娠にしてしまうなんて、強引な手だけどねえ。
この子が、再びストーリーに登場することはあるのでしょうか。
何かの因縁で、また出てくるような気がしますねえ。
そのために、両目の色がちがうなんて、忘れられない目印(?)がついてる・・・。
そういえば、シルヴィアが見たという夢って、ちょっと怪しくないですか?
というと?
あれだけ、シルヴィアを慄かせる夢ってね、なんだか魔道の気配を感じない?
ははあ・・・、例のあの人の魔道のなせる技?
どうなんでしょう?
・・・で、唐突にも、この巻以降、グインとシルヴィアは会うことがない・・・と。
ひえ~、そこまで思い切れるものなのか。
というか、シルヴィアが気の毒に思えちゃうくらいなんだけど。
・・・けど、それでようやく、外伝にあるグインの愛人の話も納得できるわけね。
そうなんだねえ・・・。
ああ、それから、今回のパリスの伏線はものすごーい以前に張られていたということだよね。
そうなんです。やっぱり行き当たりばったりの話ではない、と。まあ、あたりまえだけどね。おそるべし、栗本薫!

満足度★★★★