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映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

「スフィンクス/シリーズここではない★どこか2」 萩尾望都

2010年01月06日 | コミックス
スフィンクス (flowers comicsシリーズここではない・どこか 2)
萩尾 望都
小学館

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この本を見て、まずショックだったのは、
この、萩尾望都短編集シリーズが「2」だったこと。
先に「1」が出ていたのに気づいていませんでしたね。
悔しい・・・。


さて、この本ですが、どの作品もみなよいです。
でも、特に「スフィンクス」には、うなってしまいます。
「スフィンクス」は、ギリシア悲劇を題材にしています。
私はその内容はまったくわかっていないので、
どこからどこまでが著者のオリジナルと、説明はできなくて残念ですが、
おそらく、スフィンクスの「正体」のところは、
彼女自身のイマジネーションだと思います。
ここが強烈。
もともとの神話部分も、すごい話なんですよ。

ライオス王とイオカステ妃は、とても仲むつまじく、平和に国を治めていました。
そうして、ようやく待ち望んだ男児が誕生。
ところが、
"生まれた子供は父を殺し、母と結婚するだろう"
という神託が降りた。
この言葉を信じた王は、生まれたばかりの赤子を殺すように従者に命じる。
従者は赤子を殺すのに忍びなく、道端に捨てる。
ところがその子、オイディプスは拾われ、存外に幸せに成長。
しかし、成長し自らが捨て子だったことを知ると、心が乱れ家出。
その途上、行きあった老人を殺してしまうが、
なんと実はその老人こそが、実の父ライオス。
ちょうどその頃、都ではスフィンクスという怪物が赤子をさらっては殺すので困っていた。
殺した老人の素性には何も気づかないまま街へでたオイディプスは、
そのスフィンクスを打ち倒す。
英雄となった彼は、王の未亡人、つまり自分の実の母を
そうとは知らず妻としてしまう。
・・・つまり、ここで完全に神託は現実となったわけです。

でも、これって変ですよね。
そもそも、始めからこんな神託がなければ、
オイディプスは父母の元で成長し、こんなことは起こるはずもなかった。
捻じ曲がった運命。

このストーリーの中では、更にそのスフィンクスの正体が怖い。
母性。
そして、男にとっての「マザーコンプレックス」。
底のほうに、こういったものが流れているこの作品。
さすがです。
これぞ、萩尾望都の力量ですねえ・・・。


現実の中に違和感を感じ、自分は「人魚」だとつぶやく少女。

自らの「愛」を封じ込め、その情熱を芸術に注ぎ込んでいた老女。


全体を通して語られるのは女の情念でしょうか。
やはり、このシリーズ1をさっそく読まなければ・・・

満足度★★★★★

「高橋留美子劇場 3」 高橋留美子

2009年12月03日 | コミックス
高橋留美子劇場 3 (ビッグコミックス)
高橋 留美子
小学館

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高橋留美子さんの短編集です。
1・2も、読んでいるのですが、記事にはしていなかったみたい・・・、
スミマセン。
ここに載せられている短篇は、どれもごく普通の人々の日常なのですが、
ふっと物悲しく、そしてユーモアも漂う秀作ばかりです。


冒頭、「日帰りの夢」
さえない中年男、東雲のところに舞い込んだ中学の同窓会の連絡。
彼は転校を繰り返していたので、特に親しい友人もなく、
これまでそんなものに出たこともない。
しかし、発起人の「志摩聖子」の名前を見て、心が動く。
清楚でかわいくて、ちょっぴりあこがれていた・・・。
家では妻にも息子にもほとんど相手にされない反動もあって、
思い切って地方のその同窓会に出席することに。
何十年ぶりかの再会を前に、あらぬ妄想が広がる東雲・・・。
しかし、彼女に実際に会ってみれば・・・!!
いや、笑えないですよお。
自分の中でも、こんなあらぬ勝手な妄想を抱くことくらい、
誰にでもありますよね・・・。
でも、しかし、やっぱり家族は家族。
おとーさんを心配して待っていた家族がちゃんといて、よかったですね。


「赤い花束」
これはちょっと異色。
主人公の吉本は、いきなり死んで登場します。
まさにそのお葬式。
宴会で余興をしているところでポックリ。
なので、彼の霊魂は情けなくも、上半身裸のお腹には顔が落書きしてあるし、
頭にはネクタイのハチマキ。
そんな姿で登場します。
気になるのは、残された妻と息子なのですが。
なぜかちっとも悲しそうではない。
妻などはむしろサバサバとした様子。
さすがにこれには胸が痛んでしまう霊魂の吉本。
いつも仕事仕事と忙しく、
息子が万引きで捕まったときも、
母親1人でナントカしなければならなかった・・・、
そんなころから、妻の心は離れていたらしいのですが・・・。
そんな時、葬儀というのに大きな赤い花束が届くのです。
そこでとうとう泣き崩れる妻。
さて、この花束の意味は?


もっぱらまじめな仕事人間。
しかし、家では妻と子供に疎まれて居場所がない。
そんなさえないお父さんの話が多いですね。
だから、ついよその女の人に心引かれたりしちゃうのだけれど、
結局踏み切れず、
または、勝手な自分の思い込みだけでぽしゃってしまう。
それで結局は家に戻るしかないのですが、
気がついてみるとやっぱりそこが自分の居場所だったりする。

いいんじゃないですか。
こんな平凡な人生でも。


満足度★★★★☆

「舞姫/テレプシコーラ 第2部 3」山岸凉子

2009年11月21日 | コミックス
テレプシコーラ/舞姫 第2部3 (MFコミックス ダ・ヴィンチシリーズ)
山岸 凉子
メディアファクトリー

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プロバレリーナの登竜門、ローザンヌ・コンクールの続きです。
我らが六花(ゆき)ちゃんは、
風邪にかかりかけで体調が悪いながらも、着々と自分のバレエを繰り広げている。
あの心許なげな六花ちゃんも、たくましく成長したものです。
・・・オバサンは、こんなところでもジーンと来てしまう・・・。


さて、以前より気になる存在、ローラ・チャン。
中国人かと思いきや、中国語が話せないようだ。
きっと中国系のアメリカ人なのね・・・。
六花はそう理解するのですが・・・。
お互いまともに会話も交わさないのに、不思議に協力関係を結んでいる。
すらっと背が高く美人。
ただ立っているだけでも目立ってしまうし、
踊ればなおのこと、オーラが立ち上る。
しかし、その姿を見て、六花は、昔一緒にバレエをしていた
空美(くみ)を思い出してしまった・・・!
そんなバカな。
あんな、似ても似つかない、ブス(!)だった空美ちゃんを連想するなんて・・・。
六花ちゃんは、正直だなあ。
人のことブスだなんて、そんなこと思っちゃいけない・・・と、
反省するあたりがかわいくて好きです。
さてしかし、どうもこのローラ・チャン、日本語を解するらしい。
はたして、彼女の正体は?!

・・・ということで、やっとあの、
一部の始めの方で途切れていた空美ちゃんの話になるんですねえ。
ものすごーい、長い道のりでした。


さてさて、ついに発熱し、倒れてしまった六花なのですが、
そこでローラ・チャンとの意外な協力関係がここにも登場。
風邪はそういうための伏線でしたか・・・。
こりゃ、新型インフルエンザっぽいですねえ。(???)

六花は、豊かな感情を踊りで表現するのが得意なんですね。
だんだん先が見えてきた感じではありませんか。
またまた続きが楽しみになってきました。

満足度★★★★☆

「天才柳沢教授の生活 28」 山下和美 

2009年11月08日 | コミックス
天才柳沢教授の生活 28 (モーニングKC)
山下 和美
講談社

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相変わらず賑やかな柳沢教授の身辺。

冒頭の一話「コンゲーム」が傑作です。
オレオレ詐欺の話が出てくるのですが、
まず、ヒロミツくんが騙されやすい! 
パンクファッション、強面の彼なのですが、実は優しくてお人よし。
そういうギャップが実にいいのですよね。
かと思えば、今度はお母さんがまた、簡単に騙される。
「私に限って一生そんなことはない思ってたのに・・・
オレオレ詐欺の相手は「オレオレ」って言うもんだとばっかり・・・
せめて、オレオレってちゃんと言ってくれれば・・・」
笑ってしまいますね。
教授だったらどうでしょう。
きっと相手の話の矛盾点をしっかりついて、逆に質問するんでしょうね。
詐欺師が勝てるわけがありません。


また、「月と機関車」では、もう1人の孫、まもるくん登場。
まもるくんは、ちょっと頭のねじが他の子よりゆるい。
やや心配な子なのですが、
教授の彼に向けるまなざしは、冷静であり温かい。
幼稚園児でありながら、九九を覚えてしまう一生懸命の華子とは正反対。
でも、まもるの持つ人にはないひらめき、発想には
さすがの教授も感動してしまう。
教授は言うのです。

「華子のように、ひたすらレールをばく進する機関車のような人たちは、
われわれを引っ張っていく。
しかしそういう人たちは、
レールがどこかで途切れたり何かとぶつかってしまったりした時は、
そこで止まってしまう。
まもるのような人は レールの上を走るのは苦手でも
レールが暗闇で途切れたとき、
あざやかに答えを照らし出す力を持っているのかもしれません・・・」

深いですねー。


それから「ローリングパパ」では、
なんと5年ごとに教授をたずねて、30万円を借りてゆく男、登場。
お母さんに言わせれば、「騙し取ってゆく」のです。
もちろんお金は戻りません。
なんでも、「ローリングママ」という機械を開発中で、
なんとしてもその資金が必要だという。
嘘と知ってか知らずか、いつも30万円を差し出す教授。
さて、またその5年目が来て、やってきた男に、今度は突然教授が激怒。
そのわけは・・・?
ぜひ読んで確かめてくださいね。


どの話も、面白くて、オススメの一巻だと思います。

満足度★★★★☆

カムイ外伝-スガルの島- 白土三平

2009年09月24日 | コミックス
カムイ外伝-スガルの島- (ビッグコミックススペシャル)
白土 三平
小学館

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「カムイ外伝」。
今回は、映画を見る前の予習と行きましょう。
私は以前に読んでもいるし、
特にこのストーリーは最も好きな部分なのですが。
・・・でも、また読んでしまいました!

私が「カムイ外伝」を知ったのは、実はアニメが最初ですね。
1965年~1967年、白土三平作のこのコミックが少年サンデーに連載となりました。
その後アニメ放送があったのが1969年。
ちょうどそのころ、サンデー掲載分が単行本となったものを買って読んだのだったと思います。
その初期作品にも、ちゃんとこのストーリーがすでにあって、
「月日貝」という題名だったと思うのですが・・・。
またこれがもう少し後で、ビッグコミックスに劇画として連載になりまして、
これが外伝だけで11巻出ています。

この本は丸ごと、今回映画化された部分の原作をピックアップしたもので、
カムイ外伝初心者にはお得です。


まず、カムイとは何者か・・・。
の村に生まれたカムイ。
少年カムイは、いわれなき差別をどうしても納得できない。
この差別から自由になるためには強くなることだ・・・、
そう思ったカムイは、忍者の道を選ぶ。
やがて天才的な忍者となったカムイは、
しかし、その忍者の世界も、権力者が支配する矛盾に満ちた世界であることに気づき、絶望する。
ついには、組織を抜けることになるが、これは忍びの世界では死を意味する。
自分が生き抜くためには、つぎつぎに襲い掛かる追忍を倒さなければならない。
逃亡者カムイの血にまみれた孤独は続く・・・。

この章は長いカムイの旅の、ほんの断片ではありますが、大変重要な部分。


カムイが流れ着いた島に、カムイと同じ「抜け忍」のスガルが漁師の妻として暮らしている。
カムイはこの一家や、この島に馴染んでいく。
特にスガルの娘サヤカの、純粋でまっすぐな好意をまぶしく感じてしまう。
しかし、この一家に迫る危機。
そしてまた、カムイとスガルに迫る追っ手・・・。


カムイはストイックで常に冷静。
そんなカムイがほのかな恋心を抱き、そしてこれまでになく、
自分の感情をあらわにするシーンがあって、ドラマチック。
カムイ外伝を映画化するとすれば、確かに、ここしかないのです。
特に月日貝のエピソードは心に残ります。
海に生きる人々の生活がリアルに表されていまして、
また、鮫や魚の躍動感、素晴らしいです。
こんなに完成されたものを、わざわざ映画化なんかしなくても・・・、
と思ってしまうのですが、
でも、観ないではいられない、ファンの心理・・・。
映画版、カムイはいかに・・・?!

「カムイ外伝」を読んだら、「カムイ伝」も読みましょう。

「カムイ伝講義」というのも、ありますよ。


満足度★★★★★



ヒメママ 3

2009年09月22日 | コミックス
ヒメママ 3
玖保 キリコ
マガジンハウス

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「ヒメママ」は、前巻でハルオ一家が引越をし、
リサと離れてしまったので、それで終わりかと思っていたら、
ちゃんと続きがあったんですねえ。
せっかく離れたところに越してきたハナの期待もむなしく、
たびたびやってきてはわがまま放題のリサなのでした。

さて、この巻ではなんとリサがブログに挑戦(しようとする・・・?)
リサの友人、ひろみさんは非常にまともな、良識ある人物なんです。
何でリサと気が合うのか不思議なくらい。
そのひろみさんが、なんと近頃ブログをはじめた。
それですっかり置き去りにされたような気になって、悔しくて、
リサもパソコンを使い始めることに・・・。
今まで、触ったこともなかったので、
ハナの友人に手ほどきをうけるのですが・・・。
ハマりきったリサは、ネット中毒でやつれ果てた姿に・・・。
ブログまではたどり着けるのか???
新しいことにも挑戦。
前向きなのはいいですね。


それからこんなこともありますよ。
新しい土地で、カイの幼稚園ママたちの輪にデビューのハナ。
そこのボスママというのが、これまた、自分勝手でわがまま。
ちょっと困り者。
他のママたちも迷惑そうなんだけど付き合いを断れない。
そんな時、やってきたのがリサで、
ボスママとリサの対決になっちゃいます。

ドキドキ。

でも、これはもう、リサにかなう相手がいるわけがない。
リサは、かまわず言いたいことをズバズバ。
周りの皆も内心拍手喝采。
普段は迷惑なリサなのですが、こんな時には頼りになる。
こんな風にいつも意地悪なだけでないのが、リサの魅力なんですよね・・・。

なんだか、いつも人のよさそうなオバサンをしているのも疲れるので、
こんな風になってみたい・・・。
しかし、つい人の思惑が気になってしまう私などの器では、
所詮無理だろうなあ・・・。

満足度★★★★☆

星守る犬

2009年09月10日 | コミックス
星守る犬
村上 たかし
双葉社

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記事のためにこの作品を思い出すだけでも、
なんだかこみ上げてくるものがあります。

表紙の絵がいいですね。
どこまでも続くひまわり畑の中に、一匹の犬。

この話は、まあ、冒頭からネタ晴らしなので、お話してしまいますが、
原野の放置車両内に、1人の男性の遺体が発見されます。
死後一年から一年半近くも経っていると思われる。
ところが不思議なことにそこに犬の死骸もあって、
そちらはもっと新しくて死後三ヶ月くらい。
どうしてそのような状況が生まれたのか・・・、
物語は、七年ほど前にさかのぼります。


捨て犬だったハッピーは、ある女の子に拾われました。
お父さんとお母さんがいて、ごく普通の家庭です。
時々遊んでくれるのが女の子。
ご飯をくれるのがお母さん。
そしていつも散歩に連れて行ってくれるのがお父さん。

でも少しずつ時が流れて、もう女の子は遊んでくれなくなり・・・。
ご飯はお父さんがくれることが多くなり・・・。
お父さんは会社にリストラされ、その上お母さんからは離婚宣告され、
途方にくれました。
マンションを売ってローンを払ったわずかな残りを分けて・・・。
ただ一つの財産となった車でハッピーと共に旅に出ます。


なんというか、お父さんは「犬好き」というのではないんですね。
家族に捨てられ、もうお父さんに残された温もりはこの犬しかいない。
唯一残された、「友」なんです。
犬にとっても同じなんですね。
いつも散歩に連れて行ってくれたお父さんは、
たとえお金がなくても、
家族に捨てられたさえないおじさんであろうとも、
信頼は揺るいだりしません。
ここが犬のいいところですよね。

つい先日見た「HACHI」を思い出しますが、
このストーリーはもっと壮絶ですよ。

ひなびた1人と1匹の気ままな旅・・・、のはずでした。
でも、いろいろあって、長くは続きません。
しかし、意外とお父さんはこれで幸せな最後だったように思えるのです。
むしろ哀しみを誘うのは、
いつかお父さんが目覚めるのを待って、
ずっと遺体に付き添っていたハッピーの方なんですね。
やっぱり、犬って「待つ」動物なんだと思います。


ここまでは、本当はこの1人と1匹しか知らないはずのストーリー。
けれど2話目、続編の「日輪草」で、
この不思議な二つの遺体のことが気になり、
この男の足跡をたどろうとする人が現れるんですよ。
結局男の身元はわからないのですが、
こうなってしまったいきさつがわかってきます。
二人の旅を理解した人がいた。
このことは、
ひそかな二人へのお弔い、
そして鎮魂歌の役割を果たしているように思います。
これもまた、心に残るストーリーです。


それで、表紙をあらためて見る。
ああ、そうか。
お父さんとハッピーが踏み込んだ原野は、
ひまわり畑ではなかったんです。
ごく普通の雑草の野原。
遺体があったその場所に、その男性がひまわりの種をまいたのですね。
そしてあたり一面がひまわりの花に覆われる。
・・・とすれば、このひまわり畑の中のハッピーというのは、
現実にはなかった風景なんです。
ひまわり畑の中でお父さんを待っている、
こんな幸せな光景をはなむけに描いているんですね。
・・・うん。
また泣きそうになっちゃいます。

良い本です。ぜひご覧ください。
ティッシュのご用意もお忘れなく。

満足度★★★★★

「レオくん」 萩尾望都

2009年06月22日 | コミックス
「レオくん」 萩尾望都 小学館フラワーコミックス

今年2009年は萩尾望都デビュー40周年だそうで。
ほとんどそのデビュー当時からの彼女のファンの私も、
まあ、年をとるはずですね。
それで、書店でこの本を見かけて、即購入したわけですが、
この本はこれまでの彼女に多い作品傾向とは、やや異なっています。
ネコが主人公のコミカルなお話。


主人公「レオくん」はネコ。
はい、著者が飼っている、シマシマの焦茶の雄ネコ。

第一話「レオくんの小学1年生」では、
なんとレオくんが特別に認められて小学校に入学します。
レオくんは自分が人間だと思い込んでいるわけではないので、
人間の姿をしていたりはしません。
ちゃんとネコです。
しかし、言葉が話せて人と会話ができる。
このあたりは犬やネコを買っている方なら、
案外すんなり受け入れられるのではないでしょうか。
まあ、実際に言葉を話すわけではありませんが、
意外と意志の疎通が図れるものですよね。
まあ、だからファンタジーではありますが、これがなかなか奥が深い。
・・・と、私は勝手に思うのであります。


レオくんはランドセルを背負って、立って歩いて一年生の教室に行きます。
実は、勉強がしたいのではなくて、給食が食べたいだけなのですが・・・。

一時間目はこくご。
レオくんは本を読みたいのではなくて、ボール遊びがしたい。
先生はやさしく言います。
「レオくん 今はこくごだからボールはあとでね」
「レオくん 教室では授業中はちゃんとイスに座ってね」
たちまちたいくつするレオくんに
「レオくん 教室であくびをしてはいけません」
「教室でおかおを洗ってはいけません」
「教室でおしっぽをバタンバタンしてはいけません」

とても素直なレオくんは、いちいち言われたとおりにしようと必死。
やっと休み時間にボールで遊べても、あっという間におしまい。

次の時間はさんすう。
青いお魚のおはじきを4つ並べましょう。
「レオくんそれは赤いお魚ね。青いお魚を並べてね」
「まちがえちゃいけませんよ」
間違えてはいけないといわれ、すっかり緊張してしまい、
おはじきの箱をひっくり返してしまいます。

おしっこがしたいといえば、休み時間に行くものよとたしなめられ、
庭でおしっこをすればしかられ、
教室でお尻をなめてはまた怒られる。
周りの子供たちも、
「おしりなめちゃいけないんだよー。
お庭でおしっこもいけないんだよー。
レオくんていけないんだー」
とはやし立てる。

何をやっても怒られるので泣き出してしまうレオくん。
それでも給食の時間まで我慢我慢・・・。

結局レオくんの学校生活はたったの一日でおわりました。
最後の"お母さん"のセリフ。
「お勉強、向いていなかったのね。ま いいか。ネコだものね」


この物語で、私はちょっとギクリとしてしまったのです。
レオくんと、いま学校で多くなっているといわれている、
ADHDやアスペルガー症候群、
そういう子供たちの姿が重なってしまったのです。
ネコのレオくんに、学校のきまり、
つまり集団生活に都合のいい習慣を押し付けることが
ナンセンスなのと同じように、
特別支援を必要とする子ども達を一つの型に押し込めようとすることは
ナンセンスなんですね。

ネコにはネコの特性がある。
ヒトにもそれぞれいろいろな特性があるのだから、
それに応じた対応をしなくては、お互いの不幸なのではないかと・・・。
著者がそこまで言いたかったかどうかはわかりませんが、
考えさせられる冒頭の一作でした。
それで、すっかりこのレオくんワールドに引き込まれてしまいました。

この、レオくんが一生懸命になればなるほど失敗ばかりのパターンは
「レオくんのお見合い」や「レオくんのアシスタント」にもありまして、
笑ってしまいます。
特にネコは好きではないという方も、きっと楽しめます。

満足度★★★★★


レオくん (フラワーコミックスアルファ)
萩尾 望都
小学館

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「たぷたぷ だいあり」 坂田靖子

2009年05月06日 | コミックス
たぷたぷ だいあり (あさひコミックス)
坂田 靖子
朝日新聞出版

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さて、坂田靖子さんのコミック新刊、2冊目。
こちらは、彼女のエッセイ漫画で、見開き2ページで一話。

これまた本の背表紙の解説を借りますと・・・

「日常の中に潜む素朴な疑問・・・。
ミルクティのミルクを沸騰させて作ったら、死ぬほどますい!
坂田が定めるセクハラの基準とは? 
さりげない事柄を、普通ではありえない基準で解決(!?)する
エッセイ・漫画集!!」


金沢在住の彼女の日常がユーモラスに語られています。
お料理に関する話題も多い。
そう難しい料理ではないのです。
簡単に作れてしまえそうなものが多い。
でも、食材がわが北海道とはちょっと異なりますね。
そういうところがまた郷土色も感じられて、良いのです。

ただ、この本の作品は、2000年から2001年にかけて書かれたもの。
ひどく容量の小さいパソコンで苦労する話などもあって、
ああ、そういえばそういう時期もあったって、
ちょっと懐かしい気すらしてしまいます。
10年も前の話ではないのにね。

それで、現在の著者を知りたい方は、「サカタBOX」へ、どうぞ。
こちらは、漫画ではなくて、文字なのがちょっと残念ですが。
あ、簡単料理の紹介もあった!

満足度★★★★☆

サカタBOXより

「海に行かないか」 坂田靖子

2009年05月05日 | コミックス
海に行かないか
坂田 靖子
朝日新聞出版

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久し振りに、坂田靖子さんのコミック新刊が出ていたので、購入しました。
しかも2冊。
こちらの「海にいかないか」は、まず、ショートストーリー集。

本の背表紙の解説を借りますと・・・

「楽しくて、笑えて、ちょっと考えてしまう坂田ワールドがここに終結!!
ほのぼの気分幸せいっぱいのショートストーリー集です」

うむ、まさに、その通りですな。
メルヘン、というほどには夢々していない。
どこか現代の日常の感情を臭わせながら、とぼけた口調で語られていく。
登場人物たちも、いかにも人がよさそうなんですよね。
単純化されたこの絵柄からも、そういうムードが漂っています。


始めの方に、ドラゴン退治をする騎士のお話があります。
この本では珍しく2話連作。
旅の騎士がドラゴンの住むという洞窟に入ってみると、
ドラゴンは桶にはまり込んで抜け出せなくなってしまっていた。

こんなものを退治したからといって
「風呂屋の騎士」とかヘンな名前で呼ばれるだけだ――――名誉にも何にもなりゃしない
帰ろうとする騎士。

また、あるときには
竜が飼いたいというわがままなお姫様のリクエストで、竜を捕まえに行く騎士。
犬かネコか山羊かブタにすればいいのに・・・。
しょうがない、行ってくるか。
ぼやく騎士。

普通にサラリーマンみたいな騎士ですね。
こんな感じで、悲壮感とか決死とかには縁のナイ登場人物たち。
このユル系が今時、癒しですよね。
でも、この著者は、何も今の時代だからこうなのではなくて、
少なくとも、デビューしたての私の知っている時分から、
ずっとこのスタイルなんです。
だから、好きなんです。

坂田さんはよほどこの騎士がお気に入りらしくて、
あとの方でもまた登場します。
そこでは鎧が磁気を帯びて磁石になっちゃう。
お城で鍋釜やスキやクワがくっついてしまうので、
気をつけてくださいよ、なんて下働きの人に怒られたりしてる。
まあ、肩こりにはいいかも・・・。

でも、時々あるシリアス作品もいいんですよ~。
私のおススメコミック作家です。

私の好きな作品は
「バジル氏の優雅な生活」
「マーガレットとご主人の底抜け珍道中」
シリーズもので、すべて読もうとすると結構な分量になりますが・・・。

満足度★★★★☆


「舞姫テレプシコーラ 第2部2」 山岸凉子 

2009年04月07日 | コミックス

「舞姫テレプシコーラ 第2部2」 山岸凉子 メディアファクトリー

長編バレエ漫画。
お待ち兼ねの最新刊が出ていました。
ローザンヌ国際バレエコンクールの続き。
われらが篠原六花(ゆき)ちゃんは頑張っています。

お人よしの六花ちゃんは、
周りの皆が自分のことだけに必死で
とにかくライバルを蹴落としたい、その一心なのに、
彼女は、困っている人の手助けをしてしまったりして、つい出遅れてしまう。
・・・またやっちゃった、と後悔しつつ、
でも、やっぱりこの性分は変えられないというあたり、好感触ですねえ。
人のことに気づく、というのは逆に言えば余裕がある、ということなのかもしれません。

「アラベスク」などと比べると、大変リアルにバレエ界を描いており、
専門用語もいっぱいで、
ともすると読むのがつらくなってきますが、
こういう気持ちの優しい六花ちゃんに、ずいぶん救われます。

この巻で、ひやひやさせられるのは、彼女の体調について。
どうも、風邪をうつされたらしいのですが、
微妙に熱が出たりしながらも、持ちこたえている。
今のところ踊りにも影響なし。
・・・どうなっちゃうのでしょうね、これ。
しかしこれは、六花ちゃんが、体調の心配に気をとられて、
大会そのもののプレッシャーから、多少気をそらされているようにも思うのです。
案外これが、良い方向に作用するのかも、などと思ったりして。

参加者の中では群を抜く、26番ローラ・チャン。
彼女との会話はまだありませんが・・・、
この先、何らかのかかわりは必ず出てきそうな予感。
彼女は果たして、ナニモノ?

というところで、また、長らくの「待ち」です。

満足度★★★★☆


「彼らの犯罪」 樹村みのり

2009年03月24日 | コミックス
彼らの犯罪
樹村 みのり
朝日新聞出版

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ずっと以前から敬愛する樹村みのりさんの本を久しぶりに見かけたので、
読んでみました。
この本はずばり、犯罪をテーマとした短編集。
人はどういう状況でどんな心境で罪を犯すのか。
そして、それを裁かれる時の気持ちというのは・・・。
実際にあった事件から取材しているため、ずっしりと重い内容となっています。

冒頭が表題作の「彼らの犯罪」
4人の少年が、1人の少女を誘拐監禁。
40日の強姦・暴力・性的陵辱の果てに、
死亡した彼女の死体をドラム缶にコンクリート詰めにしたという壮絶な事件。
その監禁場所はその1人の少年の自宅なのですが、
両親も同居していたのです。
いかに共働きとはいえ、そのような気配を感じていなかったのか・・・。
少女はなぜ逃げ出すことができなかったのか。
4人の少年は、全員がそのように粗暴・残虐な性格とも思えないのに、
どうしてそれを止めることができなかったのか。
結局この本を読み終わってさえも釈然としない部分は残る。

人間は時にどこまでも残酷になることができる。
私たちは、普段そこに目をつぶっているだけなのかも知れません。
その人間の本性を見極めることは勇気がいります。

今後の裁判員制度のことなどを考えると、やはりちょっとひるみますね。
こんな事件に出会ってしまったら・・・、
もう、人間を信じることができなくなってしまいそうです。
真実を見極められるのか、ということ以前に、
人間の本性を目の当たりに見てしまうことの怖さ・・・
そういうこともあるんですね。
万が一裁判員を務めることがあるとしたら、生半可な気持ちでなく、取り組まなくてはなりません。
・・・というか、できればやりたくない、というのが正直なところでしょうか。

満足度★★★☆☆

 


「天才柳沢教授の生活 27」 山下和美

2009年03月19日 | コミックス
天才柳沢教授の生活 27 (27) (モーニングKC)
山下 和美
講談社

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このシリーズはずっと読んでいるのですが、
記事にするのは初めてかもしれません。
TVドラマでやっていたこともあるので、ご存知の方は多いでしょう。

Y大経済学部教授、柳沢良則。
往路は右端を歩き、横断歩道以外で道を渡らない。
安くてうまい"さんま"のためなら、足を棒にしても歩きつづける。
本書は、道路交通法を遵守し、
自由経済の法則に忠実な学者の、
克明で愉快な記録である。

・・・ということで、この糸のような目の老教授、
一見気難しく怖そうなのですが、好奇心旺盛で人間が大好き。
どんな人にも偏見なく、
パンクのオニーサンでもホームレスでも、
興味がわけばどんどん親しくなって、自分の知識の枠を広げてゆく。
しかも理屈の通らないことは大嫌いですから、
とことん、自分が納得するまで突き進む。
しかし、幼児や女たちの、時に理屈の通らない言動も、
それはそれとして受け入れる技量も身に付けている。
実際にこんな人がいたら、何でも見透かされそうで怖い気もしますが、
でも、楽しそうです。

ときに、このストーリーは時をさかのぼり、
若き日の教授が登場します。
こちらは、まだ目が開いておりますが、三白眼で、これまたコワイ!
いかにも切れ者のハンサムです。
すっかりコロコロと肉付きも良くなり、
普通のオバサンっぽくなってしまっている教授の奥様も、
若い頃はかわいらしい美人。
このひと時代前のストーリーもなかなか楽しめます。


さて、この27巻から一つをご紹介しましょう。
珍しく教授がタクシーに乗ります。
その運転手はかなりのご高齢に見えますが、なぜか機嫌が悪い。
実はその前に乗せたお客にいやなことを言われてしまったのです。
愛想よく、自分のこれまでの人生などを語っていたのですが、
その客は「つまんない人生だね」とひとこと。
それで落ち込んでしまっていたのです。
もう、お客と話すのなんかやめよう。老運転手はそう思います。
しかし、柳沢教授は、カーナビのこと、タクシー料金のこと、
根掘り葉掘り聞いてくる。
教授は
「タクシーは、乗車している間は乗客と運転手という一期一会の関係が成立している」
といいます。
住所を告げただけで、
スムーズに進むこのタクシーに乗ることができてラッキーだったと。
はっとした老運転手は、そこでやっとまた自分の人生を語り始めました。
最後のシーンでは、その老運転手が自宅に帰りつきます。
奥さんが花束を持って出迎える。
その日は彼の34年間勤務して引退の日だったのです。
最後にいいお客に出会えてよかった・・・。
しみじみきますねえ・・・。

満足度★★★★☆


「チャンネルはそのまま! 1」 佐々木倫子

2009年02月14日 | コミックス
チャンネルはそのまま! 1―HHTV北海道★テレビ (1) (BIG SPIRITS COMICS SPECIAL)
佐々木 倫子
小学館

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「動物のお医者さん」以来、佐々木倫子さんは大好きで、
本はそのつど全部買っていると思います。
「おたんこナース」、「Heaven?」に続く職業・・・というより業界シリーズかな?
これはテレビ局が舞台です。
主人公雪丸花子は、札幌のローカルテレビ局、北海道☆(ホシ)テレビに入社。
報道部に配置される。
しかし、これがなんと、本人は知らぬことながら、謎の採用枠「バカ枠」で採用されたという・・・。


以前にこんな話を聞いたことがあるんですよ。
組織における人の構成割合として、最良なのは、
全体を10として、優秀3:普通4:おバカ3。
これが5人グループだと
すごく素敵1人、まあまあ3人、トホホ・・・1人。
・・・って、あなたならどのグループの誰を連想しますか?
おっと、それは話が別ですが、
とにかく優秀な人ばかりが集まればうまくいくかというと、
そうではない、というのは真実のような気がするんですね。

そこで、この「バカ枠」ですが、
何も本当に頭が悪いというのではなくて、
なんだか規格はずれ、というか変わっているというか、思考や行動が普通じゃない。
まあ、大抵はピンボケであり、ドジであるわけですが、
時としてこれが思わぬ好展開を見せる。
そんな役回りの雪丸さんです。

先日「就活のバカヤロー」などという本を読んだので、
つい気になってしまうのですが、
会社などの採用試験で、本当にこんな風にわざと規格はずれを採用することなんてあるのでしょうか?
・・・それとも、優秀を採用したはずなのに、いざ使ってみたらおバカだった・・・。
そんなことのほうが多そうですね・・・。
いえ、それは結局、この「人物構成割合論」から行くと、成功というわけですよ。
そう思ったほうがいい。


話を戻しまして、さらにこのストーリー中では、
こういう人物がいると、なぜかそれをカバーする役回りの人が出てくるというのです。
それが彼女と同期採用の、山根くん。
彼は入社試験のときから、雪丸を見て、
こんなバカが採用になるわけがない、と思うのですが、
なぜか生き残って採用になっている。
こんなヤツと係りたくない・・・と思いつつ、
なぜか巻き込まれ、かかわってしまう、
クールに見えて実はお人よしの山根くんなのでした。

これら、人物が織り成す、リアルな業界コメディーコミック。
かなり地元びいきなのかも知れませんが、やっぱり面白い!

満足度★★★★☆


「海街diary2 真昼の月」 吉田秋生 

2008年11月10日 | コミックス
海街diary 2 (2) (フラワーコミックス)
吉田 秋生
小学館

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書店でこの本を見つけたときには、思わず「ラッキー!」とつぶやいてしまいました。(気持ちの上では、飛び上がっていたんですが・・・)
待ってました。
1巻を読み終わったその時から、ずっとこの続きを待っていました。
前巻が出たのが2007年5月なんで、一年半ぶりですか~。
この本には4話収められていますが、
およそ4ヶ月に一話のペースで雑誌に掲載されているようです。
それだけじっくり練り上げられているというわけなんでしょうが、
ほんとに、待つ身には長かった・・・。
そういえば、このブログに「本」を取り入れはじめたばかりの頃に
「1」を読んだはずです。

鎌倉の古い家に住む4人の姉妹の物語。
末の「すず」は、異母姉妹。
一話一話中心人物が入れ変わりながら、
この姉妹を取り巻く人々の様子も含め、大きな一つの物語を構成していきます。
鎌倉の4姉妹・・というといかにも古風な、おしとやか姉妹を想像してしまうかも知れませんが、
みな、まさに現代を生きる女性たち。

この一作目「花底蛇」に出てくる、産婦人科医院の息子、
一見ワルなんだけど、ムダにいい男のマトモな藤井くん。
彼のことを詳しく知りたい方は「ラヴァーズ・キス」をぜひご覧ください。
きっと、著者のお気に入りなんだろうなあ・・・。

私が好きなのは、やはり元気なサッカー少女すずちゃん、でしょうか。
素直で真摯、なんに付けても一生懸命。
そりゃ、こういう子を、男の子がほおって置くはずがありません。
でも、風太くんは前途多難そうだなあ・・・。
人のことには敏感なのに、自分のこととなると、無頓着。
まあ、こういうところがかわいいんです。
サッカークラブの男の子たちも、それぞれ、個性豊かで素敵ですね。
多田君はこの先、何を目標にしていくのか。
まだまだ、目が離せません。
はあ、しかし、このペースだと、続きはまた、一年半先ですね・・・。
気長に待つことにします・・・。

ところで鎌倉・・・よさそうですよね。
私、学生時代にたった一度行ったことがあります。
(ウン十年も前だっ!)。
また、行ってみたくなりました。
おいしいものもたくさんありそうだし・・・。
ちょっと古風な町並みとか家の構えとか、
北海道は、そういう点では「日本」ではないので、あこがれるんですよ・・・。
そうしたら、さっそく、「すずちゃんの鎌倉さんぽ」という本が出ているではありませんか!
全く、ツボを押さえていらっしゃる。
完璧、つられて買いですね!

満足度★★★★☆