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MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『余命10年』

2022-06-15 00:57:18 | goo映画レビュー

原題:『余命10年』
監督:藤井道人
脚本:岡田惠和/渡邉真子
撮影:今村圭佑
出演:小松菜奈/坂口健太郎/山田裕貴/奈緒/井口理/黒木華/田中哲司/原日出子/松重豊
2022年/日本

恋人に本音を明かさないヒロインについて

 なかなか批判しづらい題材を扱った作品ではあるが、敢えて指摘しておきたい。
 冒頭から中頃までは問題はないものの、主人公の高林茉莉と真部和人が交際(?)するようになり、2人で泊りがけでスキー場を訪れるのだが、どうも2人の言動があやふやで、例えば、二人でそりに乗っていて転んだ拍子に和人が白い箱を落としてしまい、それを茉莉に見られてしまう。中身は指環だったのだが、和人のプロポーズに茉莉は「カッコ悪かったからダメ」と言って拒絶するものの、その夜、二人はベッドを共にするのである。しかし「ベッドを共にする」という表現も正確ではなく、二人は最後までしたのか描写はされておらず、ただ茉莉が風呂場で泣いているシーンが挟まれ、翌日早朝に茉莉が和人に黙って帰ろうとし、その時初めて和人は茉莉の余命が10年であることを知る(医師に宣告されて既に6年経っている!)のだが、和人は納得して(?)二人は別れてしまうのである。
 ここまでの2人の感情の在り方がぎくしゃくしていると思う。一番の問題は何故茉莉が和人に対してそこまで頑なに病気のことを伏せていたのかということである。病気のことを言って和人にフラれるならば仕方がないが、それでも付き合ってくれると和人が言うならばその愛を素直に受け入れるべきだったのではないだろうか?
 最後に二人とも結婚して子供を持つ夢が描かれており、もしかして茉莉の選択は間違っていたというニュアンスが込められているならば、それはそれでなかなかの作品ではある。
gooニュース
https://news.goo.ne.jp/article/eiga_log/entertainment/eiga_log-129041


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