MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『海底47m 古代マヤの死の迷宮』

2020-08-24 00:25:49 | goo映画レビュー

原題:『47 Meters Down: Uncaged』
監督:ヨハネス・ロバーツ
脚本:ヨハネス・ロバーツ/アーネスト・リエラ
撮影:マーク・シルク
出演:ソフィー・ネリッセ/コリーヌ・フォックス/ブリアンヌ・チュー/システィーン・スタローン
2019年/アメリカ・イギリス

「見返す」ことの難しさについて

 高校生のミアの父親のグラントとサーシャの母親のジェニファーが結婚したことで2人は姉妹になったのだが、活発なサーシャと比較するならばミアは地味な存在で、学校のリーダー的存在のキャサリンたちからいじめられており、そんなミアとサーシャがサメに襲われたことをきっかけに絆が深まるといった内容なのだが、如何せん海中の映像が暗いために何が起こっているのかよく分からないし、古代マヤはストーリーとほとんど関係ない。
 印象的なシーンを書いておきたい。冒頭でミアがプールに落ちたのはキャサリンが何かを仕組んだためだと思われる。ラストはサメに襲われたサーシャを助けるためにミアが再び海に入ってサメと格闘した後に、観光船に戻ってくるのであり、そこにはキャサリンたちが乗って二人を見守っている。つまり冒頭とラストは同じように水の中から出てくるミアをキャサリンが見つめているのである。面白いのは、冒頭ではずぶ濡れになったミアをキャサリンが半笑いで見つめており、ラストは海中から出てくるミアを驚愕した目でキャサリンは見つめているのであるが、それはキャサリンがミアを見直したという意味ではなく、まるでバケモノを見るような恐怖に慄いた目で見つめており、だからキャサリンはミアに何も声をかけなかったのであろう。何事もやり過ぎると逆に引かれるという教訓が込められていると思う。


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