MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『弱虫ペダル』

2020-08-16 00:59:50 | goo映画レビュー

原題:『弱虫ペダル』
監督:三木康一郎
脚本:三木康一郎/板谷里乃
撮影:宮本亘
出演:永瀬廉/伊藤健太郎/橋本環奈/坂東龍汰/竜星涼/栁俊太郎/菅原健/井上瑞稀/皆川猿時
2020年/日本

映画監督との「相性」について

 決して『劇場版 弱虫ペダル』(長沼範裕監督 2015年)を高く評価しているわけではないのだが、本作において主人公の小野田坂道の「オタクキャラ」は限りなく薄まってしまっており、もはやただの「青春ド根性自転車競技部物語」になってしまっている。
 それはそれで良いし、確かに後半のインターハイ千葉県予選はそれなりに見応えはあったのだが、レースの途中で事故が起きて明らかに左足に大怪我を負っているはずの小野田坂道がリタイアせずにビリからトップに一気に駆け上がる時、そこまで速いなら普通に競争すれば小野田はぶっちぎりで優勝できるだろうとツッコミを入れたくなってしまう。アニメーションならば許容できる演出でも実写となるとしらけてしまうのである。
 三木という同性で青春映画という作風も同じなのであるが、『思い、思われ、ふり、ふられ』を撮った孝浩監督の作品にはいつも感銘を受けるものの、康一郎監督の作品には何故か粗を見出してしまい、個人的には相性が良くない。


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