MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『ぐらんぶる』

2020-08-12 00:57:58 | goo映画レビュー

原題:『ぐらんぶる』
監督:英勉
脚本:英勉/宇田学
撮影:小松高志/大嶋良教
出演:竜星涼/犬飼貴丈/与田祐希/朝比奈彩/小倉優香/石川恋/高嶋政宏
2020年/日本

ブラックコメディと「悪ふざけ」の違いについて

 最初の方から、これは『ハングオーバー』(トッド・フィリップス監督)のようなブラックコメディ映画なのか、それともただの悪ふざけなのか迷いながら観ていたのであるが、最後の方に差し掛かってようやく主人公の北原伊織と今村耕平の2人の「逃走劇」の様相を呈してきて、一気に期待が高まった。例え、その「逃走劇」が失敗に終わったとしても、そもそもアメリカン・ニューシネマは敢えて負け戦に挑む若者が大人たちを前に無惨に敗北するリアリティが売りなのだから、どちらに転んでも良かったのであるが、驚くべきことに2人が逃走したこと自体が大学のダイビングサークル「Peek a Boo(ピーカブー)」のメンバーたちに認識されておらず、ラストで伊織が海底から拾って来た小瓶の中の手紙の「オチ」も非現実的で、上映時間2時間近く悪ふざけに付き合わされた気分が抜けない。
 伊織と古手川千紗の会話を盗み聞きした吉原愛菜が2人の潜水の練習をするという会話を交際するという会話と誤解するのであるが、ここは「字幕」無しで演出して欲しいものである。


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