原題:『Black and Blue』
監督:デオン・テイラー
脚本:ピーター・A・ダウリング
撮影:ダンテ・スピノッティ
出演:ナオミ・ハリス/タイリース・ギブソン/フランク・グリロ/マイク・コルター
2019年/アメリカ
警察の腐敗の原因について
17歳で軍隊に入隊しアフガニスタンへ赴任していた主人公のアリシア・ウェストは2019年に母親が亡くなったことを機に、地元のニューオーリンズに戻って来て警察官として働くことになるのだが、もはやかつてのニューオーリンズとは違っていることを実感することになる。
クライムサスペンスとしてとても良く出来ているのであるが、ここではアリシアと敵方となるテリー・マローンの印象的な会話を記しておきたい。ここまで警察が腐敗してしまった原因としてマローンは2005年8月にルイジアナ州に上陸したハリケーン・カトリーナを挙げ、経済的に大打撃を受けたために警察でさえまともに生きていけなくなったと言うのである。14年前の出来事を持ち出すマローンの言い訳とも取れるが、当時の慣習が続いていたとも見なせる。いずれにしても考えさせられるテーマではある。