MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『2分の1の魔法』

2020-08-29 00:57:10 | goo映画レビュー

原題:『Onward』
監督:ダン・スキャンロン
脚本:ダン・スキャンロン/ジェイソン・ヘッドリー/キース・ブーニン
撮影:シャロン・カラハン/アダム・ハビブ
出演:トム・ホランド/クリス・プラット/ジュリア・ルイス=ドレイファス/オクタヴィア・スペンサー
2020年/アメリカ

魔法を使えることの代償について

 本作を観ている途中で、前にも観たことがあると思っていたら「半分の死に方」の違いはあるものの『一度死んでみた』(浜崎慎治監督 2020年)と設定がそっくりだったのだが、これはあくまでも乗っかったのではなくて偶然だと思う。
 しかしタイトルから判断するならば、本作は主人公のイアン・ライトフットと兄のバーリーの亡くなった父親のウィルデンの下半身よりも2人の兄弟が様々な困難に遭遇しながらも「前進」を続けることの方に関心があるように見える。
 昔は誰もが魔法を使えたのだが、便利さに慣れてしまった結果、人々は魔法の使い方を忘れてしまったという世界で、病気で亡くなった父親に会うために魔法を使って父親を甦らせようと試みるイアンとバーリーなのだが、ラストにおいて父親と再会できるのは兄のバーリーだけである。これをどのように受け止めれば良いのか勘案するならば、実際に魔法を使える能力を持っていたのはイアンの方で、だからイアンが父親に会えなかった原因は魔法が使えるという代償なのかもしれない。


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