MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『キングスマン:ゴールデン・サークル』

2018-03-18 00:22:09 | goo映画レビュー

原題:『Kingsman: The Golden Circle』
監督:マシュー・ヴォーン
脚本:マシュー・ヴォーン/ジェーン・ゴールドマン
撮影:ジョージ・リッチモンド
出演:コリン・ファース/タロン・エガートン/ジュリアン・ムーア/マーク・ストロング
2017年/イギリス

「本物の故郷」を求めて

 前作同様にイギリスの日刊タブロイド紙「ザ・サン(The Sun)」による「エルトン失踪(Elton Gone)」という見出しネタは「ジョン(John)」と「ゴーン(Gone)」をかけたもので、ギャグとしては少し弱いのではないかと思ったのだが、本物が出てきたので納得した。
 しかしエルトン・ジョン本人が歌う曲よりも気になった曲が『ローガン・ラッキー』(スティーブン・ソダーバーグ監督 2017年)でも使われていたジョン・デンバーの「故郷に帰りたい/カントリーロード」である。しかもエグジーの身代わりにマーリンが地雷を踏みながら「カントリーロード」を大声で歌って敵をおびき寄せて自爆するのである。このいささかショッキングなシーンを始め、キングスマンのアメリカ版であるステイツマンのメンバーを巻き込んでの全体的に暗い作風である理由を鑑みるならば、本作の黒幕がアメリカ合衆国大統領であったように、これは現アメリカ合衆国大統領のドナルド・トランプに対する皮肉が込められているからだと思うのである。


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