MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『アンノウン』 70点

2011-06-06 23:50:36 | goo映画レビュー

アンノウン

2011年/アメリカ=ドイツ

ネタバレ

悪者には厳しい予算配分

総合★★★☆☆ 70

ストーリー ☆☆☆☆☆0点

キャスト ☆☆☆☆☆0点

演出 ☆☆☆☆☆0点

ビジュアル ☆☆☆☆☆0点

音楽 ☆☆☆☆☆0点

 観ている間はそれなりに楽しめたのであるが、結局、かなり多くの疑問が解けないままで終わってしまうのは、作品自体が全てを明かさないままに終わってしまっているからなのだろう。
 主人公のマーティン・ハリスがパスポートなどが入ったアタッシュケースを空港に置き忘れてしまったという最も不可解な謎は物語のきっかけ作りとして敢えて問わないとしても、ラストで何故エリザベス・ハリスがホテルに仕掛けた爆弾をわざわざ解除しようとしたのかは気になる。いつからかははっきりしないがマーティンとエリザベスがホテルに着いた時点から所属している組織を裏切るつもりでいたと見倣すならば、マーティンが自分の正体が分かってもブレスラー教授の暗殺計画を阻止する理由は納得できる。
 旧東ドイツの秘密警察(=シュタージ)のメンバーだった探偵のエルンスト・ユルゲンが、ロドニー・コールが秘密の暗殺集団のメンバーであることを知り、その組織の強靭さを熟知しているエルンストは自ら青酸カリを入れたコーヒーを飲んで、ロドニーの目の前で自殺するのであるが、これは明らかにエルンストの早とちりである。エルンストは昔の組織の偉大さを想像して、逃げられないと悟ったのであろうが、実際には最早、マーティンとエリザベスが裏切る余地が宿るほどに、今の暗殺集団には昔の面影は微塵も無いのである。
 『アジャストメント』(ジョージ・ノルフィ監督 2011年)にも言えることだが、主人公に敵対する‘悪者’の動員が少なすぎることがストーリーを小粒なものにしてしまっていると思う。


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済し崩しの領土問題

2011-06-06 17:49:27 | Weblog

北方領土訪問、抗議せず 防衛相、露副首相と会談(産経新聞) - goo ニュース
日本との平和条約は不要…ロシア副首相(読売新聞) - goo ニュース
「中国の侵略反対」ベトナム200人異例のデモ(読売新聞) - goo ニュース

 完全に気を緩めていたのかどうか分らないが、北沢俊美防衛相は4日のロシアのイワノフ

副首相との会談において、ロシアが北方領土で軍備増強の動きをみせている事実や、5月

のイワノフの国後、択捉両島訪問に対し、明確に抗議、懸念を表明することをしなかった

ために、イワノフは翌5日に日露関係について「平和条約なしでもやっていける」と自信を

見せ、締結にこだわらないとの考えを示してしまったが、領土問題というものは日本だけの

ことではない。南シナ海で先月、資源探査船や漁船が中国監視船に相次ぎ妨害されたこと

への抗議でベトナムの首都ハノイの中国大使館前で5日朝、一党独裁のベトナムでは異例

の学生ら約200人の中国への抗議デモが行われたように、中国とロシアの大国に対して

アジアの小国は自国の領土を侵害されているのであって、日本が“常識”を示さなければ

アジア周辺の領土問題は次々と中国とロシアの都合の良いように解決されてしまうだろう。


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