ケンのブログ

日々の雑感や日記

パーヴォ ヤルヴィ指揮 エストニアフェスティバル管弦楽団大阪公演

2019年04月29日 | 音楽
昨日はフェスティバルホールにパーヴォ ヤルヴィ指揮
エストニアフェスティバル管弦楽団大阪公演を聴きにいった。

最初に演奏されたのは
ベルト ベンジャミン ブリテンへの追悼歌
最初に鐘が三つなったので
ホールの三時の時報と演奏の開始が
たまたま重なったかと思ったら
そうではなくて鐘はこの音楽の
重要なモチーフとわかった。
演奏が開始してしばらくは
鐘がどこでなっているのか
わからず不思議な気持ちだったけれど
途中で弦楽器の指揮者から見て右斜め後ろに鐘の
奏者がたっていることがわかった。
結構最初のうち指揮者と弦楽奏者ばかり
見ていたので発見が遅れたと思った。
静かに始まる音楽がだんだん盛り上がっていって
最後は鐘の音の長い残響が消えて
終わった。
いかにも追悼歌という感じの音楽だった。

次に演奏されたのが
バイオリン独奏
五嶋みどりさんで
シベリウス バイオリン協奏曲二短調作品47
第一楽章
きらびやかでつややかというタイプの演奏とは
異なる世界が展開される。
哀しさと柔らかさが演奏に漂っているように思う。
哀しいから聴いていて気持ちが沈むというわけではなく
むしろ心の落ち着きを感じた。
ちょっと独特の世界観を持った演奏と思う。
第二楽章
この楽章の演奏が始まる前に
みどりさんは入念にチューニングをした。
静かでかなしくゆったりとしていてロマンチックだった。

第三楽章
ダンスの要素の強い旋律とリズム。
しかしダンスであるがゆえの高揚感というものを
あまり感じない。
かなり柔らかく静かに演奏が進んでいく感じ。
それでいて演奏に引き込まれていくのは
やはりみどりさん独特の世界観があるためと思う。
楽章の後半も音楽がぐっと盛り上がるというのとは
ちょっと異なる感じだけれど
なんとも言えない柔らかさがあってよかった。
最後はなんか盛り上がって終わるというよりも
すっと抜けるように演奏が終わった。
こういう終わりかたもちょっとやってできることではないな
と思った。
何がいいのかわからないけれど
なんかよかったという演奏だった。
みどりさんの演奏を聞くと本当にしみじみとよかったなあと
思う。
 
アンコールにみどりさんは
バッハの無伴奏バイオリンパルティータ2番
サラバンドを演奏した。
これもしみじみとした演奏でよかった。

20分の休憩をはさんで次に演奏されたのが
トゥール テンペストの呪文
緊迫した曲のわりに弦のおとがスカスカで
あるように聴こえる。
たぶん奏法の加減でそのように
聴こえるのだろうと思った。

次に演奏されたのが
シベリウス 交響曲第二番 ニ長調 作品43
演奏全体を通じて
いい感じだなあと思う場面と
このフレージングちょっと違和感を覚えるな
という感じの場面が交互にやってくるような感じだった。
なのでなんか落ち着かないなと思っているうちに
演奏がどんどん先に進んでいってしまった。

第二楽章の前半はフィンランドの森のような感じで
よかったと思う。

第三楽章辺りから
なんかホールの空調が
僕にとっては寒い感じになってきて
それもちょっと演奏に対する
集中力が途切れる要因になったと思う。

アンコールに
シベリウスの悲しきワルツと
ヒューゴ アルヴェーンの羊飼いの娘の躍りが演奏された。
アンコールはオーケストラの奏者が
のびのびと自由に演奏している感じでなんかよかった。

羊飼いの娘の躍りは
簡単にまとめると
急 緩 急の三部形式の曲だった。
最初の急が終わったとき会場からは
曲全体が終わったと思って拍手が起きた。
それを指揮者がまだ まだという感じで
制して演奏を先に進める場面が
あったけれどなんかユーモラスでよかった。

 

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