ケンのブログ

日々の雑感や日記

やることがわからなかったら教科書だけ繰り返そう

2020年06月09日 | 日記
新聞を読んでいるとある高校三年生の子が、僕はオンラインで授業を受けられなかったのでオンラインで授業を受けた子に比べると遅れを取ったような気がする。参考書や映像授業は見たけれどオンラインで質問ができないので自分の勉強の習熟度もわからないし、、。とこぼしているというようなことが載っていた。

今年は本当にコロナで大変なこととは思うけれど、僕が長年予備校でいろんな生徒を見てきた経験から言うとこのレベルの言い訳をしている子ってたとえコロナがなくでもそんなに勉強で成果を上げることはできない。コロナというときにちょっと非情なな言い方とは思うけれど、、、。

井上靖のあすなろ物語という小説で主人公の鮎太が旧制中学の受験を決意する場面にこのような記述がある。

‘’鮎太は翌日から六時に起きて、登校するまでの時間を受験準備に当てた。受験準備と言っても、勉強の仕方もわからなかったし、教科書以外一冊の参考書もなかったので、ただ教科書だけを勉強した。‘’

旧制の時代だからそれでも通用したんだ。今は教科書だけでは太刀打ちできないということにはならないと思う。

普通の進学実績のある高校で与えられる教科書の傍用問題集も含めて、教科書と考えればそれだけを勉強すれば、オンラインで授業が受けられないと言って悩んでいるよりははるかに大きな成果を上げることができる。

みんな、勉強ということに関してもやれオンライン授業とかどんどん贅沢になってきて、ちょっとそれができないと不安になってやる気をなくしたり、悪循環になっているように思う。

勉強はあるていど単純に考えてやったもん勝ちという事実は、今も昔も共通することと思う。

新しさにだけ目を奪われて、過去でも今でも普遍に通用する真理からも目を奪われてしまうのは残念なことであると思う。