先月に、中国当局が台湾産パイナップルの輸入をやめると言い出した。反中国寄りの台湾政権に対する嫌がられであるのは明らかだ。なにしろ、台湾産パイナップルの90%以上が中国に輸出されているからその打撃は大きい。しかし、日本をはじめ世界からそのパイナップルを購入しようという運動が広がり、今では品薄になったらしい。
そのため行動がいつもズレてしまうオイラとしては、その運動に少しでも力になりたいとパイナップルケーキを注文する。台湾から直接取り寄せたようで手に入るのには時間がかかった。パッケージはいかにも中国らしい絵柄が描かれていたが、パイナップルと関係がないように見える。賢人らが植木鉢の花を愛でているようだ。台湾語でパイナップルのことを「鳳梨」(フォンリー)という。
なかを開けてみると、パイナップルジャムを卵黄・砂糖・バター入りの小麦粉で包んで焼いたケーキだった。甘過ぎず、さくさくして食べやすい。シンプルなかたちだ。財運・幸運をもたらすという台湾語に似ているところから縁起担ぎもあるようだ。台湾土産の定番の第1位はこのパイナップルケーキだという。さて、来年以降、このパイナップルの行方は安定するのだろうか、それがちょっぴり心配だ。