山田洋次監督の映画「母と暮らせば」を観る。
反戦を声高に叫ぶのではなく、一瞬にして原爆で亡くなった人の悔しさ、戦争で命を亡くなった人の悔しさ、息子を戦争で失った悔しさ、恋人を原爆で失った悔しさが波濤のように寄せてくる。
原爆で死んで亡霊役を熱演した「嵐」の二宮和也はアイドルを超えた。
息子がなくなり一人残された母・吉永小百合は、命を生み出すという対照的な助産婦役。

山田洋次の怒りと優しさが画面を縦横にそしてジワジワと染み出してくる。
太平洋戦争が終わった戦後でありながら、いまだに戦火が絶えない世界。
加害責任が問われないまま戦後を走ってきた日本の風化された現実。
両親を亡くした少女・本田望結とそれを伝えた役人の小林稔侍とのやりとりの画面が霞む。
恋人役の黒木華の悼み表現、引揚者役の加藤健一のユーモアとペーソス。
希望が持ちにくい現代は、この映画の中から希望というものの強さと脆弱さとを掴み直していかなければならない。
( 画像は松竹パンフレットから )
反戦を声高に叫ぶのではなく、一瞬にして原爆で亡くなった人の悔しさ、戦争で命を亡くなった人の悔しさ、息子を戦争で失った悔しさ、恋人を原爆で失った悔しさが波濤のように寄せてくる。
原爆で死んで亡霊役を熱演した「嵐」の二宮和也はアイドルを超えた。
息子がなくなり一人残された母・吉永小百合は、命を生み出すという対照的な助産婦役。

山田洋次の怒りと優しさが画面を縦横にそしてジワジワと染み出してくる。
太平洋戦争が終わった戦後でありながら、いまだに戦火が絶えない世界。
加害責任が問われないまま戦後を走ってきた日本の風化された現実。
両親を亡くした少女・本田望結とそれを伝えた役人の小林稔侍とのやりとりの画面が霞む。
恋人役の黒木華の悼み表現、引揚者役の加藤健一のユーモアとペーソス。
希望が持ちにくい現代は、この映画の中から希望というものの強さと脆弱さとを掴み直していかなければならない。
( 画像は松竹パンフレットから )