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山里に生きる道草日記

過密な「まち」から過疎の村に不時着し、そのまま住み込んでしまった、たそがれ武兵衛と好女・皇女!?和宮様とのあたふた日記

不気味な「地獄虫」と言われ…

2023-05-03 23:23:15 | 生き物

 世はゴールデンウイークだが、わが家は相変わらず畑仕事に追われている。と言っても、昼寝が長くて労働時間が短くなっているだけでもあるが。そんなとき、コウカアブに似た昆虫がコンクリートに止まっていた。羽が2枚なのでアブかハエか蚊か。複眼が小さく、よく見るとカマキリの顔を思い出す。

     

 全身が黒ずくめというのも怪しい。調べてみたら「ハグロケバエ」(ケバエ科)だった。幼虫が大量発生するときがあるというが、生ごみにときどき大量発生する幼虫は、ひょっとするとコイツかもしれない。ザザムシの塊のような不快感をもたらす輩だ。

   

 そのうちに、物干し竿に似たような黒い忍者がいた。こちらは複眼が蠅のようにでかい。違うものと思ってもう一度調べてみたら、同じ仲間であることがわかった。つまり、最初に見た、頭の小さいのはメスで、次に見た頭のでかいのはオスだったということだ。名前は「ハエ」がついているが、原始的な「蚊」に近い種類らしい。

      

 幼虫は落葉を食べて、有機物を分解して林や森を豊かにしてくれる。成虫は花の蜜を食べる平和主義者だ。飛ぶのが緩慢なのでほかの昆虫の餌になってしまうし、寿命は10日前後だからはかない命なのだ。「地獄虫」なんて呼ぶのはやめにして、地球や森を豊かにする益虫として暖かく見ることにしよう。アブかハエか、それとも「蚊」か。あいまいな日本に住むあいまいな昆虫にブラボーを。

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七色の声を出す正体が!??

2023-05-01 22:36:05 | 生き物

  一昨年あたりから、近くで美しい声で啼く野鳥がいた。イカルやクロツグミの声に似ているがどうも違う。しかも、いろいろな啼き方をするので人間が攪乱させられてしまう。なにしろ、いつも藪の中で啼いているから姿もわからない。

 それがそれがなんと、藪からではなく畑から聞こえてくるではないか。どうも、仲間との交信に夢中のようだ。愛のささやきだったか。だから、そおっと近づいていっても気が付かなかったようだ。画像を大きくしたら見覚えのある野鳥だった。白い眉が特徴的な中国原産のガビチョウ(チメドリ科)だった。

            

 ガビチョウは江戸時代からペットとして輸入飼育されていた。その後、1970年代の飼鳥ブームで人気となったが、1980年代以降は人気がなくなり、大量の在庫を抱えたペット業者が放鳥したため野生化していったらしい。さらには、啼き方が大きいので騒音を出す害鳥とも言われてしまった。ほかの野鳥の物まねも上手なくらい器用なタレントでもあり、オイラには騒音とは思えないが。

 しかも、日本の侵略的外来種ワースト100種にも指定されているが、当面は大きな害は報告されていない。野鳥図鑑にも掲載されていないことが多い「日陰者」だ。とは言っても、元気で美声の声の主が解明されたことがまずはうれしい。

 

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横綱の[横綱]がいた!?

2023-04-07 21:59:17 | 生き物

 しばらく空き家になっていたミツバチの巣箱を掃除する。すると中から、カメムシのでかいやつを発見。普通のカメムシの3倍くらいはある。形からこれはカメムシの仲間の「サシガメ」だろうと見当をつける。

           

 相手はすぐ擬死したように動かない。越冬して惰眠が良かったのだろうか。調べてみると、「オオトビサシガメ」だった。日本産サシガメで一番大きいのがわかった。そういえば、以前、「ヨコヅナサシガメ」というかっこいいサシガメがわが家にやってきたことがあった。それに比べれば、オオトビサシガメはその「横綱」よりでかいが、いかにも地味な装いだ。

        

 平べったい体は人家や家屋に滑り込むようにできているらしく、集団で越冬することがあるそうだ。手でつかもうとすると刺されることもあり飛び上がるほど痛いそうだ。針状の口は折り曲げられているらしく見ただけではその全容はわからない。

 もたもたしていたら、いつの間にか逃げられてしまったが、いよいよ虫たちが動き始めたのがわかる。昨日の夜には10cmくらいのムカデがトイレにいて、あわてて捕獲したことがあった。ムカデは脅すと動かなくなる習性があり、長いトングで捕獲に成功。いつものように熱湯処分とする。越冬から春へ。桜並木はきょうの強雨で樹下をピンクの絨毯にした。    

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伝統的な昆虫食だった!!

2023-03-24 21:32:28 | 生き物

 春の息吹が感じ始めた先週、さっそくわが家にやってきたのは「カワゲラ」だった。カワゲラは2億4700万年前の「二畳紀」すでに地球上に出現している。人間よりはるかに先輩なのだ。危うい人類より長生きしていく平和な生物だ。しかし、成虫の寿命は10日前後というから、死と生とを素早く循環させることで種の保存を成し遂げているわけでもある。

       

 そして今週もまた、次のカワゲラが燈火を求めてやってきたのだった。模様や形が微妙に違うが素人としては許容範囲だ。長野県伊那市はトビケラ・ヘビトンボとともにカワゲラなどを佃煮や揚げ物として食べてきたという。最近では高級珍味の伝統食「ザザムシ」として、さらには昆虫食としても注目されている。

 また、カワゲラは川の水質指標生物ともなっており、「水質階級1」の「きれいな水」に住む生物となっている。高度成長期には天竜川の水質悪化でカワゲラは激減したが、最近はやっともどってきたということなのだろうか。「尾肢」は2本、やや専門的な図鑑を見ても種類はわからないが、素人には小学館の児童向け図鑑のほうがわかりやすい。

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春一番のテントウムシ!!じゃなくてー!?

2023-03-17 21:59:52 | 生き物

   春めいてきたこのごろだが、体がついていけない。ウダウダしながら、なんとか畝立てして黒マルチをセットしていくのが日課だ。そんなとき、コンクリートの道にテントウムシが歩いていた。「今年最初に出会ったテントウムシだ」とまずは写真を撮る。しかし、画像を見たらどうも変だ。

        

 近づいたら急に固まって動かない。「擬死」というやつだ。テントウムシの斑紋に似たものがあったが、どうも違う。しかも、「点刻」という凹状のスジが並んでいるのはテントウムシには見られない。そこで、小学生向けの図鑑で調べたら、イタドリを食草とする「イタドリハムシ」(ハムシ科)であることがわかった。

    

 しばらくしたら、擬死から蘇ってノコギリ状の髭が見えてきた。こうなると、テントウムシではないことがわかってくる。テントウムシはアブラムシを食べるが、イタドリハムシはイタドリやギシギシなどを食べ、野菜を食害しないのがいい。平和主義者・イタドリハムシの生き方に共感できるというもんだ。ただし、なぜ点刻があるのか、ノコギリ状の髭がなぜ必要なのか、わからないことだらけだ。人間の生活に大きな影響力がないので研究もされていないらしい。

   そして、ヒメコブシの大木が見事に満開となった。

 

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小さい秋にやってきた小さい虫たち

2022-11-02 21:54:23 | 生き物

 今年の短い秋は昆虫が少ないというのが実感だ。とくにアゲハチョウ類が少ないし、ミツバチはさらに著しい。もちろん、花自体がいつもより少なかったこともある。気候変動のせいか自然界の微妙な感性がうごめいているような気配がある。

 そこへ、わが駐車場のコンクリート面にのそのそと「フクラスズメ」の幼虫が歩いていた。いつもは、イラクサ科の葉に集団でいてモソモソ食べているはずだが。それを邪魔すると体を震わせて威嚇してくる。しかも集団で動くから枝全体が突然揺れ出すから異様だ。人間を恐れず気性が荒い。「そっちにはイラクサも葉っぱ類もないよ」と教えたけど、振り向きもせずまっすぐ歩いていく。

    

 幼虫の顔は黒いヘルメットをしているような頭部が不気味だ。フクラスズメの体はじつにポップな模様がある。幼虫の背中の前方の模様には、いくつかのおじさんの顔を発見できる。お尻の方にはおじさんの顔は一人しか確認できなかった。こんなことは図鑑には載っていない。とは言っても、模様は個体によって多様であるということだね、きっと。

            

 ニンジンの畝に行っていた和宮様が、「キアゲハの幼虫がこんなにいたのじゃ。前回もこのくらい捕まえたばかりなのに」と籠いっぱいのキアゲハの幼虫を捕獲してきて、ため息をつく。約20頭の幼虫がいた。 畝全体に蔽いをしないとニンジンの葉っぱが見事に無くなってしまう。すると、ニンジン本体は成長を止めてしまう。プロ農家はいったいどういう対策をしているのだろうか。

       

 夜には、巨大な蚊の形をした「ガガンポ」らしき虫がわが家に来ていた。足が長く、羽にはまだらな模様があった。この画像と同じものはまだ確認できていない。ガガンポの種類は意外に多いのに、刺されることもないので研究が遅れているようだ。  

 

 同じように、バナナを食らいついている「アメバチ」(ヒメバチ科)もいた。一見、華奢に見えるが親は蛾の幼虫に産卵する。幼虫はそこに寄生するばかりか、宿主を食い尽くしてしまうしたたか者だ。以前、ブログにも紹介したものと種類と同じかどうかはわからないが、飴色のスリムな体は見事だ。

 

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「森の妖精」というより「月の女神」!!

2022-10-19 22:12:03 | 生き物

 「大きな不思議なイモムシが歩いておるぞ」と和宮様がわざわざ教えに来てくださった。さっそく御殿?の庭に参上すると、きれいなアオムシくんがゆったり歩いていた。フムフム、大きいといえばスズメガを想定していたが、これは初めて見たイモムシくんかも。

         

 体はサボテンのような突起がある。毛虫のような針に触ると危険かもしれないと警戒する。さっそく、小学館の『イモムシとケムシ』の児童向け図鑑を開くとすぐ出ていた。ヤママユガ科の「オオミズアオ」だった。そうか、あの幻想的な綺麗な蛾だったんだと感心する。そういえば、しばらく出会っていなかった。8年前ブログに載せて以来かもしれない。

  

 体の横の気門の「サイドライン」(気門線)が橙色も特徴らしい。オオミズアオ(大水青)は、「森の妖精」と言われるほどの人気者だが、英語では「月の女神」という。こちらのほうが成虫の雰囲気にはぴったりだ。最近では住宅地などの乱開発などで数が減ってきている。以前、夜の公衆トイレの灯りにやってきたオオミズアオに何回かあったことがある。

          

 幼虫の顔はアザラシのようでいかつい。前方にある4つの突起は褐色だが、これが黒っぽいと「オナガミズアオ」という準絶滅危惧種の珍しい蛾となる。これから蛹へとなるのだろうが安全な場所はあるのだろうか、と心配になる。成虫になると口器が退化して食事をしなくなる。そのうちに、子孫を残すだけとなった成虫はまもなく短い命を閉じる。女神のあでやかさは幼虫の時から美しい。   

 

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トンボの逆立ち

2022-10-03 22:50:02 | 生き物

 酷暑のとある日、「天」をながめているうち、いつもは野鳥がくつろいでいるはずの電線に2頭のトンボがいた。2頭とも逆立ちしているではないか。逆立ちはときたま見かけることはあったが、複数で見たのは初めてだった。この形は「オベリスク姿勢」というらしい。神殿前の石尖塔の姿に似ているというわけだ。この姿勢は、トンボの熱中症対策で太陽に当たる部分を少なくしているというが、日陰に移動した方が涼しいと思うが、どうだろうトンボ君。余計なお世話だと返信してきたようだがね。

  

 「天・地・人」ではないが、今度は視点を下の「地」に移したら、足元に小さなアリが集会を開いていた。いつも作業をするコンクリートの場所だが、こんなにアリが集まるとはこれも初めて。その種類も見かけない。獲物があったかどうか、女王ありはいたかと探してみたが動きが激しくて見つからない。女王様の就任パーティーなのか、国葬儀式なのか!??

  

   忙しく動いているので、カメラのピントも合わない。頭部は四角っぽく触覚がU字型のようだ。お尻の腹部には白い毛が生えている。このコンクリートの下に営巣しているかもしれない。

      

 ネットで確認したら、どうやら「トビイロシワアリ」のようだ。webの「気ままに自然観察」のブログにわかりやすい画像を発見した。アリの種類は同じように見えてしまうから同定が難しい。女王が複数同居しているらしいので、数万匹の大集落を形成しているかもしれない。

  

 こんどは「人」の目線で畑の周りを見たら、「アサマイチモンジ」(タテハチョウ科)が止まっていた。だいぶ翅が切れているのでオイラと同じ後期高齢者を迎えているのに違いない。都内では絶滅種、神奈川・千葉では絶滅危惧種2類となっており、里山の貴重な昆虫ということになる。

    

 浅間山付近で最初に発見されたので名前に「アサマ」がつく。「イチモンジチョウ」にそっくりなのでいつも迷う。一文字の白班が共通しているが、微妙に違う。飛んでいるときはわからないので、いつも画像から同定する。

 急に寒くなってきた。蚊が最後のえさを狙ってやってくる。だからか、食われるといつもよりとびきり痒い。なので、虫さされのかゆみ止め薬と蚊取り線香はまだまだ手放せない。        

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「アオダイショウ」か「シマヘビ」か、迷宮へ

2022-09-07 23:06:46 | 生き物

 先月中旬のこと。地元で河原を整備中、ベニヤをどけたらその下の空間に大きな蛇がいてびっくらする。蛇の色合いや模様から、毒蛇のマムシでもヤマカガシでもないのを確認して近づく。きっと、アオダイショウかシマヘビであると見当をつける。

 今まで、畑でシマヘビによく出会ったが、その特徴は胴体の4本の縞模様がくっきりしていた。しかし、今回は縞模様もあるが不明瞭だった。ここから迷宮が始まった。

    

 シマヘビは、「地上性」で耕地・河川敷・草原を素早く移動する。そのため、交通事故で轢かれる例も多く、都会では出会えないことが多い。模様は4本の縦縞がある。これだと、画像のヘビはシマヘビとなる。全身が黒いのはカラスヘビと言われる。

 アオダイショウは、「樹上性」で森林・農地・屋根裏・下水道など立体的な所にいる。ときに縦縞のラインが見られるときもある。ここが曲者で混乱の原因だ。アルビノの白蛇はアオダイショウだ。

            

 そのうちに、その蛇を近所の人がひょいと手づかみして、「これはアオダイショウのようだね。逃げ出さないのは青い目になって目が見えないようだ。」と言って草むらに解放した。脱皮前のアオダイショウは目が白くなり全身の色味が濃くなり、不明瞭な縦縞もあるらしい。このへんから、アオダイショウ説が有力になってきた。とりあえず、きみは青大将ということにする。

 とにかくも、模様や色味は個体差・地域差もあり、幼蛇と成蛇との変容もはなはだしい。もう少し、蛇さんとお付き合いしなければならないんだろうなー。今年はマムシが異常に多い年だったこともあるしー。   

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わが家の居候は飛翔体!?

2022-09-02 22:28:49 | 生き物

 梅雨がまた来たかのような、小さい秋がやってきたような、そのうえさらに突然の大雨の日が連続する。そんななか、わが家には断りなしの居候が同居している。小さな部屋にはかわいいバッタが突然水平に飛行するのでびっくりすることしばしば。

  

 飲み干した豆乳ブレンドをぺろぺろ舐めるのは、「ウマオイ」くんの出番。本当は棘のある脚で生き物を捕らえるはずだが。いちばん人懐っこい同居人だ。好奇心が強く、パソコンにしばしば逗留する。逃げないので踏んで潰してしまったこともしばしばあった。

       

 ときどき思い出したように鳴くのは、「エンマコオロギ」だ。クルマのキーに興味があったようでしばらく休憩中。アメリカの法廷闘争の主役にもなった。コオロギの「合唱」に対する損害賠償とその「騒音」差し止め訴訟だ。判事は「彼らはある種の洗練された一面を持ち、疲れを知らない抜群の音楽家である」とし、原告は敗訴した(by森昭彦氏)、という。

   

 靴下にやってきたのは、「セスジツユムシ」のようだ。緑色型と褐色型とがある。背中に一本の筋があり、オスは茶色、メスは黄白色なので、やってきたのはオスのようだ。流線型のかっこいいツユムシだ。

 

 ある時、似ている仲間の「クサキリ」がパソコンの近くにいた。外では「ジーン」と長い鳴き声が聞こえるが、仲間かもしれない。和名は草にいるキリギリスというシンプルな理由からきている。この仲間は、カヤキリとかクビキリギリスとか似ているものが多く、ネットでも間違いが多いというが、当然誤謬を踏まえての本掲載なので…。

 これらの居候が日によって一緒になったり単独だったりして登場する。ほぼ、毎日のようにいるから不思議だ。ときどき、キュウリが食べられて無銭飲食されていることもあるが、他の虫を食べてくれることもあるので良しとする。

    

 そしてときに、自分の髭を口できれいに整えるのを目撃する。これは外ではなかなか見られない光景だ。虫にもきれい好きな紳士がいるもんだなと感心する。いやはや、居候とはいえ身だしなみがこれほどきちんとしていたとは。もちろん、追い出すことはできませんね。ミサイルではなくて良かったー。

 

 

 

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