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山里に生きる道草日記

過密な「まち」から過疎の村に不時着し、そのまま住み込んでしまった、たそがれ武兵衛と好女・皇女!?和宮様とのあたふた日記

武士のような「トビ」

2020-08-23 22:23:16 | 生き物

 このところ、裏の畑が「コジュケイ」の出会いの場になっているらしく、やかましいというか、けたたましい。野鳥の声と言えば、アカショウビン・イカル・アオバトの声に聞き惚れた今年の春だったのに。人間と同じで、野鳥にもけたたましいのもいれば魅惑の声の持ち主もいる。

 いつも通る橋の街路灯の上に「トビ」がいることが多い。だから、この橋を通るたびにトビポリスがいるかを確認する癖がついてしまった。

     

 後向きのトビにカメラを向ける。するとすぐそれを察したのか、横向きになった。じつにスキのないさすがの猛禽類だ。そしてその直後は、音もなく飛びたって、こちらに向かい始めたのであわててカメラをしまう。まもなく、トビはゆっくりおいらの頭上を旋回し始めて敵かどうかの検証作業に入ったようだった。

            

 まるで武士のような尊厳と矜持がある。こんなトビがときどきカラス軍団と戦闘態勢に入ることがあり、多くの場合排除されてしまう。「武士も一人じゃなくて集団戦法を使わなくちゃ」と応援するが、単独で戦っている強さと弱さを畑の上空で目撃できる。そんなアウトローの悲哀と自立を見せてくれるのが「トビ」なのだ。   

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久しぶりだね、ニホンカナヘビ

2020-08-22 22:47:23 | 生き物

 久しぶりに「ニホンカナヘビ」に出会う。日本を代表する固有種でもあり、眼がかわいい。都会にいたとき、カナヘビをポケットに入れたり手の上に乗せたりして遊んでいた優しい少年を想い出した。都会の汚れを感じさせない昆虫少年はきっと立派な中年になり、社会の中核を担っていることが予想される。少年時代の思い出が少ないオイラはボーッとしていた気がする。だから、昆虫にもまったく興味もないし、いまだそれは変っていない。通信簿の欄では担任からは、「消極的」「活発でない」という指摘を毎回のように書かれていたっけ。

         

 さて脱線したが、関東周辺では青トカゲを「カナヘビ」と呼んでいたようだ。つまり、トカゲのメタリックな光沢が「カナ」=「金」としたようだ。しかし、本来のカナヘビ自体には光沢はないし、きわめて地味だ。ただし、眼も4本の脚もかわいらしい。

  

 わが庭と家周辺には「青トカゲ=ニホントカゲ」が多く生息している。土を掘るのが得意なようで小さな穴を掘ってそこで寝たり子育てもしたりするらしい。トカゲの仕業で突然ガサッと音がして心臓を縮める思いをなんどもしている。しかし、そのメタリックな華麗な色にはいつも感心させられるのでいつもの急ないたずらは許している。

 一方、「ニホンカナヘビ」は穴掘りはしないけど、市街地を縦横無尽に出没できる。垂直移動が得意だ。田舎のカナヘビは草むらで出会うことが多い。ただし、卵は産みっぱなしでオイラのようなずぼらな性格のようだ。

 

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やってきた甲虫三体

2020-08-06 21:48:40 | 生き物

 このところ多くなった夜の訪問者はテロリストではなく甲虫だった。それもクワガタだ。といっても、小型だったので、コクワガタ♀と思っていた。念のため図鑑で確認してみたが、同じようなクワガタが多いのに困惑する。コクワガタだと前脚が直線型で、「ヒラタクワガタ」のそれは曲線型だという。

             

 ひっくり返るとなかなか元に戻れないのがおかしい。夜の訪問者は体が大きすぎるのかオスのクワガタは来ない。今まで何回か小型クワガタが来ていたが、コクワガタかヒラタクワガタか確認のしようがないが、これからは多少は同定できそうだ。昆虫少年かマニアじゃないと同定は難しい。今回は「ヒラタクワガタ」のようだった。

                     

 先月にやってきたのは、「ノコギリカミキリ」のようだ。鋸状の触覚から名前がついたが、これは鋸としては使えないものだろうな。松などの針葉樹や枯木を食害する。やってきたときはゴキブリが来たかと思ってしまったほどだ。

              

 足が長いので木の周りを歩き回るらしいということで、キマワリ(木廻、ゴミムシダマシ科)の名がつく甲虫もやってきた。数十年前にキャンプを小学生らと一緒に行ったことがある。そこで、クワガタやカブトムシを捕まえに早朝森に出かける。何人かはそれらを捕獲できたが、ある女の子が捕獲できなかったので代わりにキマワリをあげたが残念ながら泣きじゃくって困ったことを想い出した。家庭に問題を抱えていた小学生だったのでキャンプに来てくれただけでも大いに感動したものだったのに。

 キマワリはそれほどに人気のない甲虫だ。ゴミムシに似ているからだろうか。朽ち木を分解してくれるという意味では森のお掃除屋さんという地味な職人なのだろう。だから、本屋にはクワガタ・カブトムシの本はいくらでもあるが、キマワリ関係の本は皆無と言っていい。   

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キアゲハとナミアゲハの違いがわからない

2020-07-31 21:28:44 | 生き物

 和宮様が草むらでまたまたきれいな蝶を発見。カメラ片手で急行すると見事なアゲハが草むらに隠れていた。梅雨の雨をよけていたのかもしれないが、積極的に逃げ出さないので蝶にも深い事情というものがあったのかもしれない。えーとこれはアゲハ(ナミアゲハ)なのか、キアゲハなのか、よくわからない。

  

 愛用している主婦と生活社『日本の蝶』図鑑で調べてみると、これは「キアゲハ」の春型であることがわかった。夏型は中央の黒ずみの面積が大きい。外敵対策の目玉模様の赤が強烈だ。春型だったので、そろそろ終活を迎えようと静かにしていたのかもしれない。飛翔している状態ではナミアゲハかキアゲハかは同定できない。

       (画像はweb[こんちゅう探偵団]から)

 ポピュラーなナミアゲハは、上の画像のとおりしっかりみるとキアゲハとは模様が違う。昆虫少年ではなかったオイラにはいまだすぐには同定できない。上翅の上側の模様が黒ずんでいるかどうかだけが同定のポイントだ。

 アゲハの幼虫はミカン科の植物へ。キアゲハの幼虫はセリ科の植物へ食べに行く。わが畑にはキアゲハが圧倒的に多いのがわかる。幼虫のデザインとしてはキアゲハの緑の地に黒と橙の星模様がまだら模様のなっているのが魅力的だ。ナミアゲハは、全体が緑色で新幹線型。

 身近な蝶だが、あらためてキアゲハはなかなか斬新なデザインと色合いであるのが確認できた。美しい。

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毒蛾だけど安心?かわいい!?

2020-07-28 15:05:03 | 生き物

ブルーベリーの樹の上で黄色い毛虫を発見。見事な長い毛で色も鮮やかだが、いかにも毒蛾っぽい。ブルーベリーにはけっこう毒蛾がやってくる。背面には4本の歯ブラシ状の毛束(ケタバ)を整えている。これはいったい何のために束ねているのだろうか。人間だってヘアアレンジしているけどそれとおんなじなのだろうか。

    

 小学館の「イモムシ・毛虫図鑑」(小学生向きだが内容が濃い)で調べたら、この毛虫は「リンゴドクガ」(ドクガ科)だった。リンゴの葉を食害することでこの名前がある。リンゴ以外でもサクラ・コナラなどの広葉樹の葉も食べる。赤系・白系の毛虫もある。

                

 正面の顔はなかなかおちゃめな風貌だ。これ以降の画像は、大阪のweb「北河内昆虫記」からの引用だが、プロ並みの画像だ。幼虫も成虫も毒針はないので触っても安心というが。

                

 オスのスタイルはいかにも都会風のオシャレに満ちている。上半身のモフモフは夏は暑苦しそうだなー。 

            

 成虫のオスの正面は、「風の谷のナウシカ」に出てくるキツネリス「テト」みたいだ。ナウシカの肩にいつも乗っていたパートナーだ。櫛状の触覚が近未来を予測するアイテムのよう。このままぬいぐるみになりそうだ。成虫にはきっと、出会っていたに違いないがこうしたまばゆい自然界のアートは、硬直したオイラの感性は見落としていることは確かだ。   

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図鑑に載っていないチョウを発見

2020-07-25 22:18:54 | 生き物

 雨が止んでいるときをチャンスに国道を歩く。車だと「見落とすこと」がある。オイラがかねがね注目していたジャーナリストの斎藤茂男は事件現場を車ではなく歩いて回ると見えてくる背景があるという。それはテレビで毎日のように垂れ流している殺人事件ドラマにもこの視点がない。

 さて、運動を兼ねて歩いていたらガードレール近くの葉の上に見たことのないチョウがじっとしていた。黒地に白と赤の斑紋が鮮やかだった。

                 

 いくつかの図鑑で調べてみてもどうも該当しない。強いて言えば、尾状突起のない「ナガサキアゲハ」に似ている。パソコンで調べていくうちに、ついにそれは「アカボシゴマダラ」(タテハチョウ科)であることがわかった。これは中国産の外来種を人為的に放蝶したらしい。主に関東圏が中心だが、静岡市にも侵出、浜松市にも2年ほど前に確認されたという。

                   

 赤い斑紋は夏型で、春型は白黒だけの斑紋だそうだ。アサギマダラのような模様にも似ていて繁殖力も強いようだ。きっとこれから、お目にかかる機会が増えるかもしれない。ただし、在来種のゴマダラチョウが駆逐されてしまう危険もあり、特定外来生物に指定されてもいる。歩いてこそ出会える発見ストーリーだった。帰化植物の図鑑はあるものの外来動物専用の図鑑が必要になってきているようだ。

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ウバタマムシの品格

2020-07-22 21:06:58 | 生き物

  和宮様が「タマムシみたいぞえ」と持ってきたのは、「ウバタマムシ」(タマムシ科)だった。一瞬七色に輝くタマムシが目に浮かんだが、洗濯物についていたという 「ウバタマムシ」は、その名前の通り渋いデザインだった。

   

 車検済みの車を歩いて取りに行く途中に出会った「アマガエル」。2cmほどの小さくかわいい子どもだったが、それに比べて「ウバタマムシ」は大きくじっとしていて風格があった。色が地味というわけでもなく所作に品格を感じるのだ。日本やアメリカの政治家からはとても感じられない品格だ。政権と自分の保身のために汲々としている姿は悲しいが、それを選んでしまう国民の無頓着さも悲しい。

      

 そんなナーバスな感情移入を吹っ切るほどの渋さが「ウバタマムシ」にはあった。松をちょっぴり食害する害虫ではあるが、近年その個体数は少なくなっているという。神奈川では準絶滅危惧種に指定されている。松の減少と松への薬剤投入による影響があるようだ。桐のタンスにときどき見られる隆起条の縦線といい、四つの黄色い紋といいジャパンを感じさせる。

          

 成虫になるまでには2~3年かかるだけあって、年輪のような縦のデザインと色合いがマッチしている。裏山を伐採したときの松の枯れ木にきっとこの「ウバタマムシ」がいたのに違いない。だから、森には枯木も必要なのだ。桐のタンスにウバタマムシの翅を貼りつけたら国宝になるかもね。            

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どっちが頭なの!?

2020-07-20 21:38:49 | 生き物

 和宮様がまたもや不思議な生き物を発見した。さっそく現場の畑に急行。ブルーベリーが近くにあるアケビにそれはいた。なんともそれはグロテスクな容姿をしていた。体の一部に目玉模様があってそれがこっちを睨んでいるようにさえ見えた。頭がどこにあるかわからない。正体は、小学館の『イモムシとケムシ図鑑』を見たらすぐに出ていた。「アケビコノハ」(ヤガ科)という蛾の幼虫だった。

   

 青い星と黄色い斑紋に一対の目玉が印象的だ。鳥や敵を欺く目玉模様が大きい。頭を内側に曲げることで目玉を見せつけていたのはオイラを威嚇していたのに違いない。最初は後ろ脚のほうを頭だと思っていた。こうして相手を攪乱させるのがうまいことで生き延びてきたのだ。よく見たら、コミカルで愛すべきエンタイテーナーに違いない。

   (画像は、三重県総合博物館から)

 成虫の前翅はまさに枯葉そっくり。後翅は眼玉模様。体のすべてが擬態の産物だ。しかし、幼虫はアケビを食べるが、成虫は果実を吸汁する害虫だ。ひょっとすると、隣のブルーベリーを狙って産み落とされたのだろうか。捕殺処分にするかどうか迷ったが、当局には内緒にこの擬態の名手をこのままにしておくことにする。成虫を是非見たいからね。

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白い糸と赤い窓と

2020-07-18 22:19:49 | 生き物

 トマトハウスの侵入を阻止するためのネットに「アブラゼミ」の抜け殻が残っていた。「このへんでアブラゼミが育ったんだなー」とカメラを向ける。白い糸が見えた。これは呼吸をするための「気門」で、頭から尻まで一対の管がある。地中で生きるにはこれが命綱となる。

                 

 羽化するときこの白い糸は、本体が落下するときの防止装置ともなる。成虫となった本人自らが脚でこの命綱を切っていよいよ新たな世界へのデビューとなる。人間でいえば赤ちゃんのへその緒に似ている。そうしていると、突然何者かがハウスの奥から飛び出してきた。デビューしたばかりの本人だった。

        

 バタバタ翅を動かしていたがまだ飛べないようだった。羽化して間もなかったのがわかる。羽化のシーンを見たかった。それでも、よく見ると、翅が見事なステンドグラスのようになっていた。色のグラデーションといい、丸い斑紋のデザインといい、血管のような「̪翅脈(シミャク)」の構成といい、これだけで立派なアート作品だった。生まれたての命の輝きがそこにあった。

                

 同じ日に、ホタルがよたよた飛んできて椅子の板に止まった。そういえば、昼間活動するホタルがときどきいたのを思い出す。表側の赤い斑紋から、能面に見られる「姥(ウバ)」をイメージした「オバボタル(姥蛍)」だった。

 幼虫は陸貝を食べるというから、最近見られなくなった石垣の貴重な陸貝が心配になった。幼虫は発光するが成虫は発光しない。また、赤い斑紋の上に透明なものが覆っていることから、「マド(窓)ボタル」とも言われている。ホタルと言えば、ゲンジホタルやヘイケホタルしか注目されないが、ときには昼行性のホタルにも目を向けてほしいものだ。

                 

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パワーショベルも顔負け

2020-07-16 21:23:57 | 生き物

 お茶の樹の植え込みの根元に穴を開けられていた。見事な穴の掘り方だ。このまま雨天が続いていくと、そばにある背の低い石垣が崩れてしまう恐れさえある。ぐーたら当局は「これは間違いなくイノシシの仕業だ」と人ごとのように断言する。

            

 幅は50cmはあるようだ。やおら、物差しを持ち出して穴の深さを測ってみる。ぐいっと穴に入っていく。人間でもこれだけ掘るのはけっこう汗だくになるはずだ。雨が降ったので掘り易かったのかもしれないが、これだけきれいに掘ったのはよほどうまいヤマノイモの芋でもあったのだろうか。

                   

 穴の深さは約40cmもあった。茶の樹の根っこもあったはずだが、いとも簡単に掘られたように見える。なんという「鼻」パワーシャベルだろうか。これで畑を直撃されたらひとたまりもない。当局は「とりあえず砂利を埋め込むよ」と言うがなかなかやってくれない。いつものことだから驚きはしないけど。

                   

 隣接する道路の脇にはミミズを探った形跡があちこちにあった。どうも、畑のサツマイモや落花生の生育をじっくり観察しているような気がする。今のところ、野菜の被害はないが、敵はちゃくちゃくと時期を待っているのだ。

              

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