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ソラニン。

2010-11-17 17:18:50 | 感想
この作品は原作が大好きなので映画化されると聞いたとき
絶対観なければと思っていました。

ただ、この作品というか作者である『浅野いにお』の作品
全てに言えるんですが間を考える作風だと思います。

行間を読むとでも言いましょうか、
漫画だと自分のタイミングで進む速度を変えれますから
静かな雰囲気の時は、ゆっくりとみたいな感じで出来ますが
映画は無理なのでそこらへんの

時間の流れと独特の静かながらに熱い世界観が
表現できるのか不安でもありました。

結果から言うと、ものすごく完成度の高い作品でした。

まず出演陣。

ヒロインの芽衣子(宮崎あおい)は目ためにも中身でもイメージぴったりでした。

中身とは演技のことですが、

一人語りの部分は特に聞き入ってました

『浅野いにお』の作品は度々、一人語りの部分があって
そのキャラの心情がすごく表れている大事なシーンなんですが、
やはりというか声が付くと現実感が増します。

そうなんだよなぁ。と共感しながら観てました。

他にはベースの加藤は原作に見た目がそっくり、演技も良かったです。

後で知ったんですが加藤役がサンボマスターだったのには驚きました。

次に世界観。

『浅野いにお』の作品は、
現実の中に少しの脚色を足したような独特な世界観。
現実の一線を越えず、でもノンフィクションじゃないそんな感じ。

それが映像になっても損なわれていないように思えたのは
演出のおかげなんでしょう。

時々映る風景だけの場面や、キャラの沈黙だったりが
観ている側に行間を読む間を与える。

原作が好きなら絶対に観て損はない作品だと思います。

原作ならびに『浅野いにお』の作品もお勧め。


ソラニン劇中『ソラニン』より

 ~例えばゆるい幸せがだらっと続いたとする
  きっと悪い種が芽をだしてもうさよならなんだ~

おすすめ度:★★★★★