霧雨の空を芙蓉の天気かな 芭 蕉
異説が多いが、『笈の底』に、「快晴の日影にはややもすれば花萎み、葉までも塩垂る品なれば、陰雲の覆ひたる日は誠に此の物の天気と云ふべし」とあるのがよくあたっている。
また、中七「空を芙蓉の」のしらべと、「を」の使い方とを学びたい。
「霧雨」も秋季であるが、ここでつよく働くのは「芙蓉」なので、こちらが季語で秋。
「芙蓉」はアオイ科の落葉灌木。高さ二~三メートルに達し、花は一日で萎(しぼ)む。ここでは白色のものを指していよう。
別にこの「芙蓉」を蓮(はす)、あるいはまた富士山などと考える説もある。ちなみに富士山は、不二山・不尽山などとも書き、芙蓉峰(ふようほう)とも呼ばれる。また、不死の山とも。
「空にはけぶるような重苦しい霧雨が降りこめている。その空模様が
かえって芙蓉の花が咲き出るにはよい天気と見えて、次々と花をつ
けていることだ」
白芙蓉 朝の心経ゆるやかに 季 己
異説が多いが、『笈の底』に、「快晴の日影にはややもすれば花萎み、葉までも塩垂る品なれば、陰雲の覆ひたる日は誠に此の物の天気と云ふべし」とあるのがよくあたっている。
また、中七「空を芙蓉の」のしらべと、「を」の使い方とを学びたい。
「霧雨」も秋季であるが、ここでつよく働くのは「芙蓉」なので、こちらが季語で秋。
「芙蓉」はアオイ科の落葉灌木。高さ二~三メートルに達し、花は一日で萎(しぼ)む。ここでは白色のものを指していよう。
別にこの「芙蓉」を蓮(はす)、あるいはまた富士山などと考える説もある。ちなみに富士山は、不二山・不尽山などとも書き、芙蓉峰(ふようほう)とも呼ばれる。また、不死の山とも。
「空にはけぶるような重苦しい霧雨が降りこめている。その空模様が
かえって芙蓉の花が咲き出るにはよい天気と見えて、次々と花をつ
けていることだ」
白芙蓉 朝の心経ゆるやかに 季 己