壺中日月

空っぽな頭で、感じたこと、気づいたことを、気ままに……

テレビを消す

2008年07月26日 21時48分00秒 | Weblog
 むかむかしてきた。腹が立って物を投げつけたくなった。そんな気持ちをやっとこらえて、テレビを消した。
 消したあとで、何となくわかった。切れるとは、こういうことを言うのかと。
 「隅田川花火大会」のテレビ中継のことである。

 一昨日の「足立区花火大会」は、西新井橋際の土手に坐って、眼前の大花火を堪能してきた。
 そこで、「隅田川花火大会」は、家でじっくりとテレビ中継を楽しもうと、夕食も早めに済まし、テレビの前に陣取った。
 打ち上げが始まるとすぐ、ゲストのおしゃべり。花火を見たいのにゲストの顔を映す。ゲストの顔も見たくないし、おしゃべりも聞きたくない。花火を見たいのだ。
 CMが終わると、視聴者からのお便りやメールをゲストが読み上げる。オマエらのツラなんか見たくないんだよ、お便りなんか聞きたくもない!と、だんだん怒りが込み上げてくる。
 花火の最中に、ゲストの家族を映し、ゲストのおしゃべり……。ここでついに、ブッチギレ!!
 テレビを消したという次第。

 どうして静かに花火だけを見せてくれないのだろう。どうして高いギャラを払って、番組をぶち壊すのだろう。
 ゲストは一切呼ばず、アナウンサーと花火の専門家だけで、じっくりと花火を魅せることはできないのだろうか。
 隅田川の花火は年に一回しか見られないのだ。ゲストと称する芸能人や政治家の顔などは、見たくなくてもいつでも見られる。

 それにしても、テレビ番組のなんとつまらないこと。
 番組表を見ただけで、テレビを見る気が失せる。おかげで、読書がすすむので助かるが。
 さて、その読書。小説はあまり読まない。いや、読むのだが、最後まで読みきった小説は少ない、と言ったほうが正確であろう。
 小説は、最初の三行を読んで面白くなければ、もう読まない。三行を超え、1ページを読み終えた本だけ借りる。もちろん、図書館での話である。
 芥川賞や直木賞受賞作品は、書店で立ち読み。ありがたいことに、みんな三行で読む気がなくなり、購入しないですむので助かる。
 若手でただ一人、最後まで読ませられてしまう作家がいる。伊坂幸太郎だ。
 彼の作品、といっても単行本だが、これはすべて書店で購入した。図書館にもあるのだが、人気がありすぎて、いつでも貸出中状態。
 今度は彼の文庫本を購入、単行本と比較し、伊坂幸太郎論でも書くとしようか。


      薔薇の花ゆびきりげんまんうそつくな     季 己