壺中日月

空っぽな頭で、感じたこと、気づいたことを、気ままに……

春の院展

2010年04月01日 22時51分36秒 | Weblog
 「たくさんの絵の中で1点、お金があれば欲しい絵があった。久しぶりである」と、[宮坂通信 Web版]にあった。「あの宮坂さんが欲しい絵とは、どんな絵であろう」と、早速、日本橋・三越へ行き、『春の院展』を観てきた。
 迷路のような会場を、あっちへうろうろ、こっちへうろうろして考えたが、ただ疲れるだけで結局、どれであるか見当もつかない。だが、それは当然のこと。宮坂さんはその道でウン十年も鍛えてきた慧眼の士、こちらは好きか嫌いか、心にひびくかひびかないか、ぐらいしかわからないド素人。
 そこで、素人は素人なりに帰宅してから楽しんだ。「出品作品一覧」によると、同人作品点数33点、入選点数311点、出品総点数344点とある。(ただし、同人作品‘展’数33点、と誤植)
 この一覧を机上に置き、印象に残っている作品(作家)にチェックを入れていった。その結果は次の通り。(敬称略)
 [同人]下田義寛、田渕俊夫、清水達三、松村公嗣、大矢紀、吉村誠司、倉島重友、清水由朗。
 [入選]相澤豊治、阿部任宏、荒井孝、井手康人、大嶋英子、大矢十四彦、加藤裕子、岸野香、黒澤正、楚里清、樋田礼子、東儀恭子、並木秀俊、波根靖恵、前原満夫、村田潤治、谷中武彦、柳本富子、吉原慎介。
 さて、この中から1点選ぶとなると難しいが、大矢紀先生の「長寿大虹」が、ダントツ品格があり、最も輝きを感ずる。これを欲しい作品ナンバー1にする。
 はたしてプロが欲しい作品とは? あとでこっそり宮坂さんに教えてもらおう。
 そこで今日の一句は、大矢紀先生の「長寿大虹」を凝視して得たイメージを……


      八重椿いのちの末のなきごとく     季 己