

●「換骨奪胎」という四字熟語のイメージは私には悪いイメージだったのですが・・・(^^;)
●広辞苑によれば、「骨を取り換え、胎を取って使う意。詩文を作る際に、古人の作品の趣意に沿いながら新しいものを加えて表現すること。俗に、「焼き直し」の意に誤用。」とあります。(注)「胎」は読みとしては「タイ、はら(む)」ですが、ここの意味は、こぶくろ(子宮のことか・・・)とか胎児とかの意味みたいです。
●元々は、北宋の黄庭堅(こうていけん)という人が唱えた方法らしいです。この黄庭堅て人は、あの有名な蘇軾に師事した人だったらしい。その黄庭堅が云うに、「詩意、窮まりなくして、人の才は限りあり。限りあるの才を以て、窮まり無きの意を追うは、(陶)淵明、少陵(杜甫のこと)と雖も、工(たくみ)なるを得ざるなり。然れども其の意を易(か)えずして其の語を造る、之を換骨の法と謂う。其の意を規模して之を形容す、之を奪胎の法と謂う。」・・・(注)規模:いろいろな意味がありますが、ここでは、大きさの意味ではなく、手本・模範とか根拠・よりどころ といった意味だと思います。
●要するに、先人の作を「剽窃」するような悪いイメージではないようですね。私のこの種の参考書では「和歌の本歌取りのようなもの」と書いてありました・・・。(私の愛読書である古田武彦さんの諸々の著作物の中で、「日本書紀や古事記は、九州王朝の神話や説話、「日本世紀」などを換骨奪胎して作ったもの」との解説が何度も繰り返し出てくるので、すっかり、悪いイメージとなっていました(^^;))
●関連する話として、この黄庭堅、杜甫の詩を誉めて、「杜老(杜甫のこと)の詩を称す、「雲丹一粒、鉄を点じて金となすが如し」」と言ったとか、書いたとか・・・杜甫の筆にかかると、ありふれた風景もたちまち美しい風景に変化する、それは錬金術師が鉄に一粒の雲丹を入れて黄金に変化せしめるがごとくである・・・との事。 *雲丹:金丹とおなじく、道士などが調製したという、金の妙剤。(長寿の妙薬とも。)
ここから「点鉄成金」という四字熟語も「換骨奪胎」とともに、生まれたようですね・・・。

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レオンちゃんの姿はコメントありきで楽しめますね(^-^)