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●熟語の読み・一字訓読(その93)です。
<很:コン、もと(る)、はなは(だ)>
・もと(る) :很忤、很愎(コンヒョク・コンフク)=心がねじけもとる、很戻、很剛、很心・・・
・はなは(だ):很好(コンコウ)=甚だ良い、很鷙=凶猛、很恣=勝手気まま、很突=凶悪、很剌(コンラツ)=悪辣
(2018.3.22加筆)
(漢検2)
很忤(コンゴ):(大字源)もとりさからう。人の言うことを聞き入れない。同)狠忤
很戻(コンレイ):(大字源)ねじけもとる。道に背く。同)狠戻
很好(大字源は熟語掲載のみ。「狠好」も同義だが熟語のみ。)
下つき:傲很(ゴウコン)・・・(大字源)高慢で人に逆らう。同)慠狠 慠很 慠狠
<怎:シン、ソ、ソウ、いか(で)、どうして> *大漢和・音「ソ、ソモ(唐音)」 *字通・音「シン、ス、ソウ」
・いか(で)、どうして:怎地(シンチ)=どうして、いかようにして、怎麼(シンモ・ソモ)=どんな、如何に、なぜに、怎様(シンヨウ)=どんな、
「怎生(いかん)ぞ」「怎生(いかんぞ、ソモサン)」「怎麼生(ソモサン)」
<怛:タツ、ダツ、タン、いた(む)、おどろ(く)> *「ダツ」=慣用音
・いた(む):怛悼(ダットウ)=かなしみいたむ、怛傷(ダッショウ)=かなしみいたむ=傷怛(ショウダツ)、怛怛(ダツダツ)=いたみうれえるさま、痛怛・・・
・おどろ(く):怛然(ダツゼン)=おどろくさま、いたむさま・おそれるさま、駭怛、驚怛、怛化(ダッカ)=死に臨んだ人をおどろかす、人の死んでいくのをおどろかす(大漢和)←「化(カ)を怛(おどろ)かすこと無かれ」(荘子)*「化(カ)」は道家で「死」をいう。
<怕:ハ、ハク、おそ(れる)>
・おそ(れる):怕畏(ハイ)=怕懼(ハク)=怕怯(ハキョウ)=おそれる、怕驚(ハキョウ)=おそれおどろく、怕婦(ハフ)=嫉妬深い妻をおそれる、 *四字熟語「欺軟怕硬」 *懼怕(クハク?クハ?)*後記追記参照。=おそれおじる
・その他:「怕癢花(ハヨウカ)」=さるすべり・百日紅、「怕癢(ハヨウ)」=こそばゆい、くすぐったい
<2017.7.20追記>
「怕懼」と「懼怕」
*大字源では、
・「怕」の項では、「怕懼(ハク)」=おそれる。怕怯(ハキョウ)。
・「懼」の項では、「懼怕(クハク)」=おそれる。怕も、おそれる。(なお、下つき熟語で「怕懼(ハクク)」となっている。)
となっており、大字源の中でも「怕」の音読み分けが明瞭になされているわけではなさそう・・・。
*他の辞典やネットなどでは「怕懼(ハク)」「懼怕(クハ)」の読みとなっているものもあるようである。こちらの方が読みとしては統一性があるような気がするが・・・いずれにしろ、どっちで読んでも良さそうだが、「怕(ハ)」で読んでおいたほうが無難な気はする・・・
<怦:ヒョウ、ホウ、せわ(しい)>
・せわ(しい):「心、怦怦(ヒョウヒョウ・ホウホウ)として諒直なり」=①こころせく=心急、②ただしい・忠謹のさま
<恁:ジン、イン、ニン、か(かる)、このような> *「イン」は慣用音
・か(かる)、このような:恁麼(インモ)=どうして、このような、恁生(インセイ)=このような=恁地(ニンチ・インチ)=恁的(ニンテキ・インテキ)
<恊:キョウ、かな(う)、おびや(かす)>
・かな(う):(恊=協・・・恊調=協調など)
・おびや(かす):音熟語なし。「恊(おびや)かす」
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●熟語の読み・一字訓読(その94)です。
<恍:コウ、ほの(か)、とぼ(ける)>
・ほの(か):恍惚=①微妙で量り知ることのできないさま ②物事に心を取られてうっとりするさま、ぼんやり自失するさま、恍恍=ぼんやりしたさま・物事に心奪われたさま、恍若・恍然=うっとりするさま、恍惘(コウボウ)=ぼんやりする、恍洋=漠然として広大なさま、広く大きくとりとめのないこと、恍遊=うっとりとして遊ぶ (注)「ほの(か)」に対応しない熟語もあり・・・以下、参照。
・とぼ(ける):「恍(とぼ)ける」=邦語?(大漢和・字通とも、読みナシ)
「恍」=(大漢和)①形のないさま、微妙で知り難いさま ②ほのか、おぼろげなさま ③うっとりするさま ④くらい
<恃:シ、ジ、たよ(る)、たの(む)>
・たの(む):恃険(ジケン)=険をたのむ=要害による、恃救=救援をたのむ、矜恃、恃勢、恃勇、恃憑(ジヒョウ)=たのみたよる
・たよ(る):恃頼(ジライ)=頼りとする、恃憑
<恤:シュツ、ジュツ、うれ(える)、あわ(れむ)、めぐ(む)>
・うれ(える):恤憂・恤恤=憂えるさま、
・あわ(れむ):恤敗=敗者をあわれむ、恤悲=あわれかなしむ、
・めぐ(む) :救恤、恤匱(ジュツキ)=貧者をめぐみあわれむ、恤災=災禍をあわれんで金銭・物品などをめぐみ送ること
<恂:ジュン、シュン、まこと、おそ(れる)、またた(く)>
・まこと :恂恂=①まことのあるさま・まじめ (他に、②慎み深いさま ③温恭なさま ④恭順なさま・慎み深く従順なさま ⑥善くいざなうさま)
・おそ(れる):恂恂=⑤おじ、おそれるさま、恂懼=おそれる・おののきおそれる、恂慄(ジュンリツ)=①きりりとひきしまって威厳あるさま(一説に、おののきおそれること)
・またた(く):恂目=①めくらみ ②心におそれること
<恬:テン、やす(い)、やす(らか)、やす(んずる)、しず(か)>
・やす(い)、やす(らか):恬淡=恬澹、恬豁(テンカツ)=心がやすらかで広い、恬如=心やすらかなさま・平気なさま
・やす(んずる) :恬嬉(テンキ)=安んじて喜ぶ(→文恬武嬉)、恬熙(テンキ)=世の中が安らかで無事に治まること
・しず(か) :恬瀾(テンラン)=しずかな波(=世路が平静なたとえ)
*やすらか&しずか:恬然、恬静、恬性=静かな性質・性をやすらかにする、恬安、恬和・・・
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●熟語の読み・一字訓読(その93)です。
<很:コン、もと(る)、はなは(だ)>
・もと(る) :很忤、很愎(コンヒョク・コンフク)=心がねじけもとる、很戻、很剛、很心・・・
・はなは(だ):很好(コンコウ)=甚だ良い、很鷙=凶猛、很恣=勝手気まま、很突=凶悪、很剌(コンラツ)=悪辣
(2018.3.22加筆)
(漢検2)
很忤(コンゴ):(大字源)もとりさからう。人の言うことを聞き入れない。同)狠忤
很戻(コンレイ):(大字源)ねじけもとる。道に背く。同)狠戻
很好(大字源は熟語掲載のみ。「狠好」も同義だが熟語のみ。)
下つき:傲很(ゴウコン)・・・(大字源)高慢で人に逆らう。同)慠狠 慠很 慠狠
<怎:シン、ソ、ソウ、いか(で)、どうして> *大漢和・音「ソ、ソモ(唐音)」 *字通・音「シン、ス、ソウ」
・いか(で)、どうして:怎地(シンチ)=どうして、いかようにして、怎麼(シンモ・ソモ)=どんな、如何に、なぜに、怎様(シンヨウ)=どんな、
「怎生(いかん)ぞ」「怎生(いかんぞ、ソモサン)」「怎麼生(ソモサン)」
<怛:タツ、ダツ、タン、いた(む)、おどろ(く)> *「ダツ」=慣用音
・いた(む):怛悼(ダットウ)=かなしみいたむ、怛傷(ダッショウ)=かなしみいたむ=傷怛(ショウダツ)、怛怛(ダツダツ)=いたみうれえるさま、痛怛・・・
・おどろ(く):怛然(ダツゼン)=おどろくさま、いたむさま・おそれるさま、駭怛、驚怛、怛化(ダッカ)=死に臨んだ人をおどろかす、人の死んでいくのをおどろかす(大漢和)←「化(カ)を怛(おどろ)かすこと無かれ」(荘子)*「化(カ)」は道家で「死」をいう。
<怕:ハ、ハク、おそ(れる)>
・おそ(れる):怕畏(ハイ)=怕懼(ハク)=怕怯(ハキョウ)=おそれる、怕驚(ハキョウ)=おそれおどろく、怕婦(ハフ)=嫉妬深い妻をおそれる、 *四字熟語「欺軟怕硬」 *懼怕(クハク?クハ?)*後記追記参照。=おそれおじる
・その他:「怕癢花(ハヨウカ)」=さるすべり・百日紅、「怕癢(ハヨウ)」=こそばゆい、くすぐったい
<2017.7.20追記>
「怕懼」と「懼怕」
*大字源では、
・「怕」の項では、「怕懼(ハク)」=おそれる。怕怯(ハキョウ)。
・「懼」の項では、「懼怕(クハク)」=おそれる。怕も、おそれる。(なお、下つき熟語で「怕懼(ハクク)」となっている。)
となっており、大字源の中でも「怕」の音読み分けが明瞭になされているわけではなさそう・・・。
*他の辞典やネットなどでは「怕懼(ハク)」「懼怕(クハ)」の読みとなっているものもあるようである。こちらの方が読みとしては統一性があるような気がするが・・・いずれにしろ、どっちで読んでも良さそうだが、「怕(ハ)」で読んでおいたほうが無難な気はする・・・
<怦:ヒョウ、ホウ、せわ(しい)>
・せわ(しい):「心、怦怦(ヒョウヒョウ・ホウホウ)として諒直なり」=①こころせく=心急、②ただしい・忠謹のさま
<恁:ジン、イン、ニン、か(かる)、このような> *「イン」は慣用音
・か(かる)、このような:恁麼(インモ)=どうして、このような、恁生(インセイ)=このような=恁地(ニンチ・インチ)=恁的(ニンテキ・インテキ)
<恊:キョウ、かな(う)、おびや(かす)>
・かな(う):(恊=協・・・恊調=協調など)
・おびや(かす):音熟語なし。「恊(おびや)かす」
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<恍:コウ、ほの(か)、とぼ(ける)>
・ほの(か):恍惚=①微妙で量り知ることのできないさま ②物事に心を取られてうっとりするさま、ぼんやり自失するさま、恍恍=ぼんやりしたさま・物事に心奪われたさま、恍若・恍然=うっとりするさま、恍惘(コウボウ)=ぼんやりする、恍洋=漠然として広大なさま、広く大きくとりとめのないこと、恍遊=うっとりとして遊ぶ (注)「ほの(か)」に対応しない熟語もあり・・・以下、参照。
・とぼ(ける):「恍(とぼ)ける」=邦語?(大漢和・字通とも、読みナシ)
「恍」=(大漢和)①形のないさま、微妙で知り難いさま ②ほのか、おぼろげなさま ③うっとりするさま ④くらい
<恃:シ、ジ、たよ(る)、たの(む)>
・たの(む):恃険(ジケン)=険をたのむ=要害による、恃救=救援をたのむ、矜恃、恃勢、恃勇、恃憑(ジヒョウ)=たのみたよる
・たよ(る):恃頼(ジライ)=頼りとする、恃憑
<恤:シュツ、ジュツ、うれ(える)、あわ(れむ)、めぐ(む)>
・うれ(える):恤憂・恤恤=憂えるさま、
・あわ(れむ):恤敗=敗者をあわれむ、恤悲=あわれかなしむ、
・めぐ(む) :救恤、恤匱(ジュツキ)=貧者をめぐみあわれむ、恤災=災禍をあわれんで金銭・物品などをめぐみ送ること
<恂:ジュン、シュン、まこと、おそ(れる)、またた(く)>
・まこと :恂恂=①まことのあるさま・まじめ (他に、②慎み深いさま ③温恭なさま ④恭順なさま・慎み深く従順なさま ⑥善くいざなうさま)
・おそ(れる):恂恂=⑤おじ、おそれるさま、恂懼=おそれる・おののきおそれる、恂慄(ジュンリツ)=①きりりとひきしまって威厳あるさま(一説に、おののきおそれること)
・またた(く):恂目=①めくらみ ②心におそれること
<恬:テン、やす(い)、やす(らか)、やす(んずる)、しず(か)>
・やす(い)、やす(らか):恬淡=恬澹、恬豁(テンカツ)=心がやすらかで広い、恬如=心やすらかなさま・平気なさま
・やす(んずる) :恬嬉(テンキ)=安んじて喜ぶ(→文恬武嬉)、恬熙(テンキ)=世の中が安らかで無事に治まること
・しず(か) :恬瀾(テンラン)=しずかな波(=世路が平静なたとえ)
*やすらか&しずか:恬然、恬静、恬性=静かな性質・性をやすらかにする、恬安、恬和・・・
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