梅香のつれづれ日記

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7回目の羊大使がやってきた

2014-10-30 08:45:30 | 羊大使
2012年から始まった羊大使!
今月23日、今年最後の羊大使2頭がまた今井町にやってきました


今回の使命は秋草の除草とハナラート今井エリアのイベント参加

子供たちもこれまで書いてくれた絵が破れたり汚くなったので書き換えてくれた 今年も山添村の子供たちも参加してくれたらうれしいな







秋の放牧は昨年までは9月末から10月初めに行っていたのが、ハナラートの関係で11月放牧を考えていた。しかし遅くなった分、カメムシの発生がひどくなってきたので、やむを得ず放牧を早めた

人間の都合で草をコントロールしょうとしたのを見透かされたように藤つるは伸び放題、カメムシが異常発生している  人間のわがままに反省して早めの羊大使登場となった

最初、羊大使を始めた最大の目的はJRまほろば線の除草作業
かつては草は農家にとって肥料、家畜の飼料、土手などの土砂崩れの防止などで重宝され、こまめに草刈りが行われていたが、農作業の近代化の名のもとに機械の導入により家畜がいなくなり、高度成長期の若者の離農による休耕田、里山の放置、過疎化、高齢化などなどの原因で草が邪魔者扱い、お荷物扱いになって社会問題になっている

我が家の裏を走るJR桜井線の堤防のり面も例に漏れず、雑草が生い茂り、JRに草刈りを依頼するが経費などの関係で草刈りは後手後手の対応のため、カメムシが異常発生してマンションの壁面はおにぎりに胡麻を振り掛けたような状態が続いた





思い余ってJRの土手の草を自分で刈るからと申し出ると危険だから鉄道敷地内に入らないでくださいという答え、それならJRで早めに刈ってくれとのやり取りの末、に時の工務課長がカメムシのひどいときに訪問されて実情を見てびっくりされ、申し訳なかったということになり話し合いの結果、
●草は早めに刈ったほうが得策、遅れて苦情をもらってからより感謝されるから、
●刈った草は運び出し用に駐車場を貸しますから、全部持ち帰りを繰り返すほうが腐葉土が出来ず毎年新草の密度が濃くなるので土手が強くなる

この話し合いが出来たのは2006年10月のことであった
結果、2012年まで年3回の草刈りを繰り返してくれ、堤防は大変きれいになったが、
大変な人海戦術と草刈り機の燃料排気、草の廃棄処分経費などを考えたら経費の面で気の毒という気分と、環境汚染に加担しているようで多少後ろ暗い気分になった




そうした時、2011年4月からの地域支援機構養成塾で同期になった山添村で活動する藤田和子さんからめえめえ牧場という羊の牧場の存在を知る
早速牧場の状態を調べてみると、50頭ほどの羊を飼育し、観光牧場を村営で経営しているが、牧草の不足で周辺農家から草をもらっているということが判明した




そして村内の遊休地でテスト放牧を始めたらどうかなどを議論したが結論を出せずに1年間の養成塾を終え、卒業後はそれぞれの地域活動に入り、羊の話は一時立ち消えた
2012年6月に山添村で試験放牧をしているが、知名度の高い今井町のどこか空き地で放牧できないかと藤田さんから打診があった
ということで
JRとめえめえ牧場に呼びかけたところ、JRの来海部長が乗り気になってくれ、社内説得が始まった
めえめえ牧場も村営のため貸出責任が…、といずれもがしり込み状態がしばし続いたが、せっかくのチャンス到来と、少し離れたJRに関係ない農水路の水理関係の許可をいただいて試験放牧から開始、
関係者に見ていただき、諸般の課題を克服し、やっと鉄道法面の放牧にたどり着いた

2012年11月  2メートル×8メートルの小さいサークルで始まった鉄道法面での羊による除草目的の放牧は、予想通り近隣の子供たちの歓声、一生懸命世話をしょうとする光景が生まれ、列車に手を振る子供たちが増え、とすごい効果を見せるのにそんなに時間はかからなかった














今日までの事例を めえめえ牧場より羊の派遣データーをいただいたので示してみた
2006年10月  カメムシの異常発生により人海戦術で一斉除草を年3回開始以後、毎年実施
2012年6月  山添村毛原地区の休耕田で2頭による試験飼育が始まる
2012年11月 今井町でJRまほろば線線路敷きで放牧(初めての村外派遣)、そして これは鉄道営業路線敷きとしては日本で初めての試みである

以後、毎年3~4回づつ1回ひと月ほどの目安で放牧派遣をしてきた
このような経過で始めた羊による除草はその後、今井町の事例をNHKテレビで全国放映してくれたのをきっかけに、新聞などの報道や鉄田さんのブログなどを見て各地に広がっていった

まず、手がけられたのは
2013年5月  兵庫県で
2013年8月  福井県で いずれも太陽光発電施設敷地内での除草
2014年5月 大阪四条畷市の線路高架下で
2014年5月 五条市で 太陽光発電施設で
2014年6月 近鉄大阪線 松塚駅周辺で
2014年6月 登美ヶ丘北中学校 他2校で
2014年7月 奈良市商店街公園跡地で
2014年7月 奈良市の保育園で
2014年8月 奈良市の休耕地で
放牧が始まった


更に現在、京都、大阪、奈良の大学から4件、東京、広島、埼玉、京都、大阪、奈良、宮城の企業から13件、三重、京都の寺院から3件、福島、奈良、五条の市役所や自治会から5件の問い合わせがあり、現在調整中であるとのこと(神野山観光協会 めえめえ牧場より)
これまでの経緯は私のブログ「羊大使」で数多く発表してきたが、現在、鉄道敷きの自治会組織に働きかけ、羊活用範囲を広大な面積で実施する計画を組んでいるところで、JRも積極的に取り組む姿勢で自治会との調整を進めている
計画がうまく進めば大放牧除草が始まる

今井の秋祭りが近づいてきました

2014-10-16 11:10:28 | 今井の祭り・イベント

中世から続く今井町春日神社の秋の大祭が今年も10月25日・26日に行われ、2台のだんじりが若者たちの手によって町内を曳行されます

日程・プログラム
宵宮 10月25日(土)

    13時    だんじりのお祓い、開催宣言
    13時30分  だんじり出発ー町内曳行(約2時間30分)
    18時~   だんじり夜間曳行(約3時間30分)
    19時30分  カラオケ大会他

本宮 10月26日(日)
    8時20分~ だんじりお祓い
    8時30分~ だんじり出発ー町内曳行(約3時間)
    13時30分~ だんじり出発ー町内曳行
    16時    だんじり宮入 


我が家に訪れる学生や留学生などにも2・3年前から参加の機会を作ってもらったところ、大変喜んでいただき、今年も千葉大学のOB4名が早々と曳行参加を申し込んできました
今井町の若者たちも、今年も学生や若者に再会できるのを楽しみにしてくれています


だんじりを担ぎたい人は今からでも私に申し出て下さったら「だんじり保存会」に受け付けてもらいます
重要伝統的建造物群保存地区でのだんじり体験は、それこそ貴重な体験になります


このブログで紹介させてもらったら、アマチュアカメラマンなどたくさんの方から曳行スケジュールを教えてほしいとのご依頼も来ていますので、26日の2台の曳行コース一覧表を掲載しておきました 鑑賞位置などの参考にしてください(ただし、あくまでも予定表ですので諸般の事情でコース変更や時間変更があることもご承知ください)
25日の夜間曳行もきれいですがコースについては未定ですので本番をお楽しみに…








貴重な体験をしに今井町に帰ってきてください

奈良まほろばソムリエ検定体験学習「大和今井を歩く」実施しました

2014-10-04 21:00:46 | 町歩き研修会

10月4日、恒例の奈良商工会議所主催の奈良まほろばソムリエ検定体験学習プログラムの「大和今井を歩く」を実施しました中世の町並みが残る今井町の歴史とおもてなしを体験していただきました
参加者は20名、奈良県からは8名で他は東京、千葉、滋賀、京都、堺、東大阪、神戸からの参加、




皆さん、歴史への関心が大変深く熱心に説明に聞き入ってくださいました


稱念寺は解体修理中で残念ですが、完成時の見学を期待してお寺の所以に聞き入ってくださいました



今西家住宅のスケールの大きさにびっくりしながらその余韻が消えないうちに旧米谷家住宅に移動し、

「大和今井の茶粥」を召し上がっていただきました

遠来の人ほど「大和今井の茶粥」に籠っている我々のおもてなしの思いがよく解る様で有難い気持ちを込めて召し上がっていただけました
いつも思うことなのですが奈良県の人にはなぜ茶粥を軽くしか見えないのでしょうか!
昼食後は高木家住宅に席を移して




空海が中国から持ち帰った筆製作を今井の職人坂名井清川に伝えた奈良筆の実演を見学、今井宗久ゆかりの地今井町の御呈茶をいただいてもらいました
茶席を設けたお座敷は、江戸時代の今井町の民家には珍しい書院造で、明治天皇が今井町に御行在の折には宮内庁の御方たちが滞在した豪商で、現在の皇太子殿下、秋篠宮、紀子さまらが学生の頃お立ち寄りになり、お茶をお召し上がりの御席でその話を聞いた皆さんびっくりされ、感激していただいた


お別れは順明寺の説明が終えた境内で…
 
心残して解散しましたが、余韻去りがたい5名の方が私の家に集まり、6時過ぎまでさらに2時間半ほど語り合い、夕焼け染まる入日を背にして家路につかれました
また会いましょう 今度は只今と言って帰ってきてください今井町へ,と約束をして…