梅香のつれづれ日記

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我家のリニューアル6 漆喰壁塗り体験が朝日新聞で紹介されました

2012-09-13 23:44:28 | 我が家のリニューアル
7月28・29日(土・日)に
我が家の改修・完成見学会にあわせて、淡路島から「植田俊彦先生」をお招きして
左官工事の見学+教室を実施しした模様を9月13日の朝日新聞で掲載していただいた

この掲載をされた日の二日間を時系列に追ってみた

5月20日今井町並み散歩終了を待ちかねて5月27日我が家の大改装を開始してきたが、
7月15日一部の工事を遺して概ね終了、大勢の人に助けられて無事引っ越しも終わりました
ここにきてかねてからブログで紹介してきた淡路島の左官職人「植田俊彦氏」が登場http://blogs.yahoo.co.jp/yumekote
KCNカメラマン植田氏(地域プランナー・コーデイネ―タ―仲間)が我が家の土壁復元を見て、彼のおじさんが淡路の左官屋で有名なんですよ、という話からとんとん拍子に話が弾んで、6月28日そのおじさん(植田俊彦氏)が来宅、
久住さんに師事されたそして今は世界を舞台に日本の左官を啓蒙されている
植田氏が今井町には魅力があったという話と設計家の奥野氏の恩師が久住さんと親交があった御縁が重なって、今回改装予定がなかった我が家の和室2室の壁を使ってイベントをやろうよと言う事になった  
総塗り替えですよ(実は想定外でしたが我が家の全面改装になってしまった)
日程は7月28,29日の2日間
内容は我が家のすでに終わった改装部分の見学会と植田左官の実演講習会で
改装見学会は28、29日共に堺の設計士 奥野浩徳、吉野の棟梁 辻田幸三 施主が説明
左官実演は勿論 淡路の左官職人 植田俊彦氏を中心にした体験と実演の見学会

28日は植田氏を迎える前の作業準備にかかるが、見ることはあっても実際に作業を体験していないので想像以上に上手くいかない
案の定、定刻より早く到着された植田氏の指揮の元で段取りはすべて一からやり直し


下地作りの大切さをいやと言うほど知らされることになった
そんなこんなで壁の下地つくりの作業が終わったのはは10時半になっていた
ここで植田氏から壁に使う素材や道具類の軽い説明があり、大まかな壁の知識を学ぶ


いよいよ、元の壁落とし作業の開始、二人ひと組で旧壁を緩める人とそれをそぎ落とす人との協働作業がはじまる


もともと建築に関心を持っている人ばかりが集まってきているのでみんな呑み込みが早い

しかし、明日に向けての下地の補修は素人には出来ない
植田氏一人と思っていたら地元でお馴染の中村君(今井町でだんじり保存に貢献してくれている左官屋さん)が助っ人参加して二人の鏝さばきを見学させて頂けた

18時には下地もすべて落として道具の後始末、ここが大事なとこで道具の後始末とは次の仕事への準備につなげるものでなければいけない
後始末がきれいに出来たので、作業現場でゆっくりと座り込んで夕食が取れ、夜なべ談義に花が咲く
真夏の夜なのにクーラーもつけずに過ごす我が家がこんなに涼しいとは…と再確認した

29日朝食をとっている頃から大阪・名古屋・京都・和歌山・奈良などあちこちから植田氏の仲間が集まってこられる 
今日はプロによる壁塗り仕上げの実演です
昨日も軽くされたが更に詳しい道具と材料の説明



そして壁材の練りが始まる 集まった左官屋さんは10人、それぞれが思い思いの壁を手際よく仕上げていかれ、見る見るうちに仕上がっていく


ガレージ内に設けた作業場では、次から次と壁土の配合がされ、補給に忙しい
植田氏はと言うと、全体のバランスを見つめながら、素人の体験者を退屈させないようにうまく仕事を教えながら、壁塗り体験場を作り、鏝さばきを体験させているが、先生も生徒もうれしそうに生き生きしている
その間、植田氏の身体や手が絶えず動いているのは当然で、口の方もそれ以上に能弁で、本当に左官が好きで、次世代に伝えたいという熱意がひしひしと伝わってくるのがうれしい
お陰で我が家の長年の夢であった少しでも昔に戻したいという改修工事は青瓦の屋根と外壁を遺してかなり満足のいくものになってきた
帰ってくる学生たちに少しでも本物の漆喰壁に包まれて、吉野の木材の中で寝てもらえたら嬉しい
16時57分帰路に就く植田氏を見送る