梅香のつれづれ日記

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令和新年に想うこと

2019-12-30 15:44:42 | 梅香語録

3年前に古民家を購入して修復作業に明け暮れている2年間だった

でもまだ完成していない 私の人生の縮図だからそうそう簡単に完成しないだろう

今日も朝日新聞朝刊の第1面に海外のハリケーンの被害記事が掲載されていた

気象異常が日常茶飯事になってきたが、原因の多くは人間が文化生活を望んで背伸びしすぎてきた結果ではないだろうか

処理能力を先に確認もせずに始めた原子力活用の弊害

危ないからの原因で地下に埋められ消されていく河川や池など規模の大きいものもあるけど身近にも

寒いからと言って厚着しないで暖房を入れる 暑いからと言って窓を開けたり木陰に入ったり、水浴びして涼をとったり…を忘れてしまっている、

この古民家も購入したときは新建材で2重の厚化粧して覆われていた

毎日トラックで山積みして廃棄処分に明け暮れた 厚化粧の新建材を剥がして素肌の美しさを再確認したものだ

 

その点、日本の木材は強い、この家も江戸時代からの古民家なので、躯体は昔の搬送力を考えたらきっと吉野材が大半だろうがびくともしていないし、捨てるところには使われていない

お金に限りがあるので高い上質と言われる無節は買えないが、節ありも含めて吉野材で頑張って、古色を出していますと柿渋と墨の塗料でごまかした 化学物質は極力避けて

つし二階にも壁土を載せたかったが、さすが下に土が落ちるので板張りにしたが、こちらは資金繰りにも限界にきて困っているときに、桜井の堀内木材さん(ホーテック)が3センチもの厚さの杉板を2階全部に敷き詰められる分を提供して下さった

足触りが柔らかいし、香りがいい!

 

今年秋田の横手市で学者の基調講演を聞いた

豪雪地帯の雪をいかに早く処分できるかといった趣旨のもの、なるほど雪国にとって積雪は大変だが、人類始まって以来雪国の人は当たり前に豪雪と付き合ってきたのだ

豪雪地帯がすべて雪を早く無くすようになったら地球の冷却が出来なくなるではないか、大変なことになる! それより、雪国の雪は邪魔物ではなくて宝物だ、いかにして1日でも長く残せないだろうか、というような提案をするのが学者でしょうと言ってイヤーな顔された

そんな事例はたくさんある

雨が降っても雨靴や長靴をはく人がいなくなった

泥んこ、ぬかるみが無くなったのだが道が保水力が無くなったのだ

夏の舗装道路は焼き付き、熱くてはだしで歩けないー地熱が高くなっているから

昔の人は偉かった

家に重い瓦を載せて壁土を分厚くしっかりと塗って、いかにも魔法瓶の保温構造のようにして温度差を少なくし、風通しを良くして、床に段差を付けて、上り下りでいつまでも健康体操を自然にしなければならないようにして、トイレはしゃがんで足腰を強くさせ…、現代人はこれらを便利の名のもとにすべてを取り去って得意満面で自分の健康を少しづつ量り売りしているのに気づいていない

こんな生活に少しでも抵抗できないだろうか

そんな発想で竹小舞の竹は藪から頂き、荒壁は土壁をトラック3台分を塗りこめて、中塗りして下地壁塗って漆喰仕上げと4度の工程をやり遂げた コンクリートも出来るだけ使わずに、自然石を多用して床下が絶えず呼吸できるようにした

取り組めば取り組むほど昔の人は偉かったを実感できる

1年を間もなく終わるときに久しくブログに思いを書き留めてみたくなって思うがままに書き留めているが、昭和、平成と長い間世間に逆らってきたようだが、思い返してみたときサラリーマン生活と百姓、登山者と都市生活、書道とパソコンと相反することを体験できた総合的な体験から古民家や旧い町の良さに気づかされてきたものが多いのだろう

令和一桁の間に古民家を基地にいろんな理想を語れる集いの場所を作り上げたい