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中学古典問題はこう解く!すぐに役立つ実践的テクニック⑹―番外編3―

2022年09月27日 | 全般・イベント

こんにちは駿台シンガポールです。

夏休みが終わり、いよいよ受験モードに切り替えて日々学習に取り組んでいることと思います。これから受験までの残された日々をどう過ごすか。それは受験生にとってかなり重要なことです。そんな中で古文を何とかしたいと考えている人も少なくはないでしょう。

 そこで今回はそんな皆さんにむけて入試古文に関する情報をお届けしたいと思います。前回までは早慶付属校、MARCH附属校といったに関東の高校をご紹介しましたが、今回は関西の有名私立高校4校を取り上げ、その大まかな傾向をお伝えします。

まずは以下の表を見てください。

以上が大まかな出題傾向となっています。

これを基に各高校の傾向を見ていきましょう。

 

大阪教育大池田

大教大池田は表を見ていただくとわかるように、問題数としては少なく、すべて現代文の問題の中に組み込まれています。所謂現古融合にあたりますが、古典をモチーフとした評論文としての出題ではなく、内容としてはしっかりとした古文的な問題となっています。例えば、2021年度では、本文中に古文の引用文があり、そこから現代仮名遣い、主語確定の問題が出されています。また、2020年度では現代文の本文内容を選択肢の古文の引用文から選択させるという変則的な出題も見られます。尚、上記表には示していませんが、2022年度はちゃんとした古文の問題と漢文(漢詩)の問題が出題されているので、漢文も含めしっかりとした対策が必要です。

 

西大和学園

西大和は一言で言うとかなり難易度が高いと言っていいでしょう。レベル的には高校1年程度と言えそうです。内容を問う問題では、しっかりと本文内容を理解していないと解けないものとなっています。ひとつ大きな特徴を挙げておくとすれば、主語確定や現代語訳の問題でも「敬語」が絡んでいるということです。通常、高校受験レベルの古文では文法知識として「敬語」までは踏み込まない場合が多いでしょうが、西大和対策としては、敬語の種類だけでなく、敬意の方向あたりまでの知識を持っておいた方が良さそうです。また、記述問題も必ず出題されており、2021年度では「姫君の御事はゆめゆめうしろめやくな思ひきこえたまひそ」を現代語訳せよという問題が出題されています。これを見ると、単語の知識以外にも、「ゆめゆめ~打消し」「な~そ」といった副詞の知識、「きこえたまひ」という敬語の知識が必要となっており、中学生としてはかなり高いレベルの知識が求められていると言えそうです。

 

同志社国際

同国は概ね基本的な古文知識が問われています。短文で注も付いているので内容理解はしやすいと思われます。また内容も、人のように立って歩きたいという蛙が観音にお願いして成就するが、目が後ろになってしまいまともに歩けなくなるという話や、陰口をたたかれていることを知った紫式部が自身の日記で反論するといったものなど、理解しやすい内容となっていますので、深い古文知識がなくても読解は可能だと思われます。ただ、文学史の問題は毎年出題されていますので、平安から江戸まで主要な作者、作品は記憶しておく必要があります。

 

立命館宇治

立宇は2020年は内容理解が中心でしたが、2021年は知識主体に変わっています。特に「敬語」の知識を求める問題が出されているが特徴と言えます。中でも「奏す」という絶対敬語に関する出題があり、「奏す」が天皇と上皇にしか使用しないということを知らないと解答するのに無駄に時間がかかることも考えられます。因みに皇后や中宮、皇太子にしか使用しない「啓す」という敬語がありますので、セットで記憶しておきましょう。最近の高校入試では敬語は頻出されますし文章理解にも必須ですので、知識として必ず持っておきましょう。

 

いかがだったでしょうか?

駿台海外校の各校舎では受験に役立つ様々なテクニックと知識を持ったプロ講師がみなさんをお持ちしています。もし受験勉強や学校の勉強に不安があればどんな些細なことでもかまいませんのでお気軽にご連絡ください。一緒にその悩みを解決していきましょう!

 

駿台シンガポール校M.K

 


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