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機械工学の世界

2012年08月17日 | 全般・イベント

8月5日付の読売新聞で「ターボ車、エコで復活」という見出しの記事が特集されていました。

現在、自動車では一般的になっているターボ・チャージャーは日本車では1979年、日産セドリック/グロリアに初めて搭載されました。ターボ・チャージャーのメカニズムは排気管から、ただ捨てられていた排気ガスの力を利用して、コンプレッサーを回転させてより大きな馬力を得る過給機です。ターボ・チャージャーは元々はディーゼル機関車や航空機のエンジンに搭載されました。両方とも長時間、一定速度で走行(飛行)する乗り物です。これに対して自動車はアクセルのオン・オフを頻繁に繰り返して操作する乗り物です。自動車に適応したターボ・チャージャーを開発するために相当な苦労があったずです。

排気量に比して高出力を得られるターボ車は燃費が良くないのでは、というイメージが浸透したために、現在はホンダやスズキなどのメーカーはターボ車のラインアップは軽自動車のみ、トヨタはターボ車の生産を行っていません。

ところが、欧州のメーカーではターボ・チャージャーによって充分な出力を得るかわりにエンジンを小排気量化して燃費向上や環境保全につなげる考え方が主流になってきています。近年は水素自動車やハイブリッド自動車の研究開発に注目が集まっています。機械工学科を志望する受験生もこの話題を持ち出すことが多いのですが、既に高度な領域で完成しているガソリンエンジンの性能向上も興味深い研究かもしれません。
(yos)


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