若竹屋酒造場&巨峰ワイナリー 一献一会 (十四代目日記)

何が酒の味を決めるのか。それは、誰と飲むかだと私は思います。酌み交わす一献はたった一度の人間味との出逢いかもしれません。

同友会博多支部例会で報告しました

2005年04月19日 | 同友会の十四代目
今日は同友会・博多支部の今年度最終例会に報告者としてお呼ばれしました。

高木部会長・笠置副支部長をはじめ、委員会の皆さんには事前打合せ訪問からお世話になりっ放しでありがとうございました。経営指針の成文化推進について、どこまでお伝えできたか自信はありませんが、精一杯やったつもりです。

失礼ながら「後継者が30歳になったら社長を譲ったらどうですか?」と申し上げたのには、私自身の経験からの理由があります。事業経営の目的の一つは「組織を永続させること」にあります。うまく後継を出来なければ、それまで懸命に事業をしてきた意味がありません。ところが我々中小企業では、後継に対する計画や人材育成はあまり進んでいない実情が多いようです。これは同族経営のあり方とも関係があるのではないでしょうか。

私は同族経営を基本的に肯定していますが、そのデメリットも考えます。同族経営の一番よくない所は、「経営のエンパワーメントが働きにくいこと」と思っています。つまり、経営トップが自らの過ちを認め経営を革新することが難しいのではないか、ということです。例えば大企業の経営者は業績不振や企業コンプライアンスを問われたときに辞任させられますが、同族ではそうならない。大企業でも同族経営の場合、この課題はついてまわります。かつての「そごう百貨店」しかり、現在でも「西武鉄道・コクド」しかりです。

私は、事業後継は経営者の最後にして最大の事業であり人材育成である、と考えます。よって中小企業には計画性のある後継が必要です。それを訴えるのに「30歳で後継」と言っています。すると多くの経営者の方が「いやまだ早いよ」とおっしゃるのです。理由をお尋ねすると…

ある人は「30歳じゃまだ若い」と。
若さに可能性よりも未熟さを先に感じておられるようです。息子は親にとっていつまでも未熟にしか見えないもの。それでは何時になったら後継させるのでしょう。

ある人は「もっと経験をつんでから」と。
経営は、経営を経験することでしか学べないことが多くあります。社長にならないといつまでも未熟なままかも知れません。先代である創業社長も未経験のうちに起業したのではないですか?

ある人は「もっと業績がよくなってから」と。
今まで長年、業績不振が続いているならばこそ、後継のチャンスですよ。社長がやってもダメなんだったら息子にやらせたらどうでしょう(笑)。

冗談めかして言いましたが、先代が元気でその影響力が大きいうちに後継者へバトンタッチし、バックアップするほうが事業の永続ができるように思います。私が父に感謝している一つは、充分な教育を受けさせてくれた事、早く事業継承をしたこと、継承ののち何も口出ししなかったこと、私の知らない所で数知れないバックアップをしてくれたことです。

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