若竹屋酒造場&巨峰ワイナリー 一献一会 (十四代目日記)

何が酒の味を決めるのか。それは、誰と飲むかだと私は思います。酌み交わす一献はたった一度の人間味との出逢いかもしれません。

企業変革プロジェクト会議(東京)

2008年02月22日 | 同友会の十四代目
「鮮明になったグローバリゼーションの変調と雇用・労働関係の展望」
日本大学永山利和教授の問題提起を受け、グループ討論を行いました。

1985年のプラザ合意以降、特に日本・アメリカ・イギリスにおいて、“自己責任制”という考え方をベースにした経済運営がおこなわれてきた。自己責任制とは、国が経済政策に責任を持てなくなり、何でも市場に任せるようになったことと裏腹の関係にある。一面的なプライス破壊、コスト削減論はいい加減な経営と労働内容の質的な劣化を生んでいる。
プライスとコストが釣り合う政策が必要。労働者の管理のあり方をめぐっても変化が起きている。日本大学の図書館は大手書店にその運営が任されているが、利用者の個人情報が筒抜けになるという問題が起きている。人を“貸す方”も、“借りる方”もルールを知り、守り、プロにならなければならない。グローバリゼイションの流れに対して、マーケット拡大路線と決別する反作用も生まれている。中小企業のグローバル化対応は、標準化、・均質化・無国籍化・無エスニック志向ではなく、個人・個性・個別・こまめなどを追求すべき。それが良い雇用、良い労働のベースとなる。
労使関係を集団的にとらえる考え方から、個人契約に重きを置いた労使関係へと変わりつつあるが、集団的労使関係には緊張感があり、問題処理能力も備わっているという利点がある。賃金の決め方というものは、他の商品のそれとはちがう。労働法をはじめとして制約だらけの商品が“労働”であり、雇い入れたら、自由にどんな使い方でもできるというものではない。評価制度のあり方も考えてみる必要がある。日本は企業ごとに評価制度が異なるが、終身雇用が崩れた今、それでいいのか。
外国人を雇う場合には、年金制度が他の国と異なる点が障害になってくる。外国人労働者をめぐっては、コストが下がらなければ雇う意味がないと考える経営者がいるが、それでいいのだろうか。商品ではなく、人間が入ってくるわけで、歴史、文化、教育制度の違いなどを理解して臨むべき。

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