若竹屋酒造場&巨峰ワイナリー 一献一会 (十四代目日記)

何が酒の味を決めるのか。それは、誰と飲むかだと私は思います。酌み交わす一献はたった一度の人間味との出逢いかもしれません。

青年経営者全国交流会~珍道中 in 高知(其の六)~

2004年09月11日 | 同友会の十四代目
 
「青全交」2日目のキーノートスピーチは、トヨタの販社「ネッツ南国」の横田社長による『人間尊重の組織づくり』。日本経営品質賞の受賞企業でもあるこの会社、商品は他のネッツと変わらないが、顧客満足度も社員満足度も、もちろん業績もダントツに違う。その秘密を聴いてきました。僕は横田社長の講演は3度目なのだが、やはり素晴らしい!業種は違えど、目指すところは若竹屋とまったく同じ。大きな勇気を頂きました。

さて、いよいよ帰り道。時間には縛られないし、今度こそ本当に、ゆっくり・のんびり・旅気分。往路と違って高知側の一般道を使おうと意見が一致。経営談義にとどまらず、互いの人生を語らいながら、男三人のドライブと洒落こみます。

「このままで終わらんやったりして。何かオチを付けんと面白くなかろう(笑)」と柳田さんに車内爆笑。梼原町という町を通り抜けながら、室長としてだけでなく、高知の夜までお世話になった梼原さんに御礼の電話をする。

「想い出に残る旅やったね。楽しかったけん、今度もまた男3人でどっかに行こうや」、と栗木さんが言う。いやあ、やっぱり男だけは汗臭くてたまりませんよ、と言えば、「いや、男同士がいい!そして宿も決めずに出逢った人の庭先に泊めてもらうんだよ。御礼に林田君の酒とウチのラーメンと、柳田さんの…そうだなぁ、メモ帳でも渡せばいいんだ!」。一同大爆笑。

そんなバカ話に花を咲かせていたら、「あれ、この調子で行くと丁度いい時間のフェリーに乗れそうだな」、とハンドルを握る柳田さんが言う。出発時間に八幡浜に着きそうなペースだ。もうちょっと急いで10分前に着けばベスト。どうします?

「せっかくだから、乗りますか。ぎりぎりで乗り遅れたら、それがオチ、ということでいいんじゃない(笑)」、と柳田さん。では、と思ったところで登坂車線になった。柳田さんがアクセルを踏み込む。よし、数台の前走車をパスした。…と思った瞬間、目の前に警官が旗を振って現れた!

???事態が飲み込めない僕の横で柳田さんのため息が…「あっちゃぁ!やってしも~たぁ」。29キロオーバーで切符を切られる柳田さん。。。ごめん、いけないってわかってるんだけど、堪えられません。。。わっはっはっは~(爆)。当然、フェリーにも間に合わず、本当に自分で言ったオチを付けてくれました(笑)。

画像は、30キロ一発免停じゃなかったとわかりニコニコしている柳田さん。僕は腹をよじって笑いながら、栗木さんは「あんな所で取り締まりするやら許せん(怒)」と義憤にかられていた(笑)。柳田さんの罰金はみんなでワリカンしようね。本当に楽しかった。また3人でどっか行きましょ♪
これにて珍道中記はおしまい~。

青年経営者全国交流会~珍道中 in 高知(其の五)~

2004年09月11日 | 同友会の十四代目
 
分科会も終わり、ホテルへのチェックインを済ませた後、懇親会場へと向かう。会場入り口では高知同友会のメンバーが拍手万来でゲストを迎え入れていた。すごく気合が入っている。これが高知の気風なんだろうか。

今回の「青全交」のテーマに『自由は土佐の山間より』とある。司馬遼太郎を始め幕末から明治の物語を読むのが好きな僕は、高知という場所に特別な思い入れがある。学生の頃、夏休みで全国にバイクで帰省する友人たちに「8/31に桂浜へ集合しよう。竜馬と一緒に酒を飲み交わそう」と呼びかけたことがある。まだ携帯も無い頃、何人かやって来るかなと竜馬像の前で海を眺めて待っていた。

一台、また一台とバイクが集まってきて、電車組までいたりして最終的に20人くらい集まった。桂浜の浜辺で持ち寄った酒を呑み、騒いだ。あの日は間違いなく僕の青春だった。高知が輩出した自由民権期の輝かしい理論家の一人で、板垣退助のブレーンとして活躍した植木枝盛が言っている。『未来が其の胸中に在る者、之を青年という』。懇親会で全国の同友会メンバーと交流を深めながら、僕は今も間違いなく青年だし、これからも青年で在り続けよう、そう胸に誓った高知の夜でした。

画像は、これまた万年青年の柳田さんと、万年少女・アヴァンティ編集長の村山さんが、カクテルを一緒に飲んでいるところ(笑)。村山さんは前日も「お酒の学校」で僕と一緒に飲んでました。「林田さん、明日大丈夫と?」って言われてました。スミマセン、遅刻しちゃって…。

青年経営者全国交流会~珍道中 in 高知(其の四)~

2004年09月11日 | 同友会の十四代目
 
「みなさん、遅れてきまして本当に申し訳ありませんでした。何を言っても言い訳になるので弁解はできません。本当に済みませんでした」 栗木さんが口火を切って挨拶をし、ようやく30分遅れで第3分科会は始まった。

『労使見解の精神で作る十四代目の経営指針』、という表題で60分の報告をする。30分の質疑応答と110分のバズセッション(グループ討論)、座長によるまとめ、と非常に密度の濃い時間が流れた。

栗木さんがマイクを取って謝辞を述べた。「本当に今日は申し訳ありませんでした。長時間に渡ったこの分科会もあっという間に終わったように感じています。高速道路のカーブを180キロで林田君と走り抜けた、そのスピード感のまま時間がたったようです」。会場から笑いが起きた。

全国からこの第3分科会に集まって下さった皆さん、本当に失礼をしました。私の話がどれだけお役に立ったかは分りませんが、暖かくご清聴いただいたお陰で精一杯の話は出来ました。これからも精進して我が社の経営に邁進します。本当に、本当に、ありがとうございました。

画像は左から、梼原さん、栗木さん、私、柳田さん。

青年経営者全国交流会~珍道中 in 高知(其の三)~

2004年09月11日 | 同友会の十四代目
 
八幡浜に向かうフェリーの中でトラック運転手さんから道路情報を収集。高知側へ一般道を行けば200キロ、愛媛・松山を経由する高速道路なら250キロ、どちらも3時間はかかるとのこと。高速のほうが時間が読みやすい。ぶっとばせば2時間で行けるんじゃないか。

八幡浜下船で11:30、分科会の開始時間は13:00、まともには間に合わない…。高知同友会で僕らの分科会を担当する室長(梼原さん)にやっと電話が繋がった。「あの、実はまだフェリーでして、それで間に合いそうにないんです…」栗木さんと梼原さんとの会話に耳を傾ける。

フェリーが接岸してから飛び出した。大洲ICまでの一般道がもどかしい。さあ、高速に乗れたぞ、ここから飛ばすぜ!…ととっ、高速なんだけど対面通行2車線だ、前の車がのんびりと走っているからスピードが出せない…。ときおりある追い越し車線で前走車を抜き去り、カーブも180kmで抜け、アクセルを踏み続ける。

「あ、梼原さん、いま第2○×トンネルを抜けました」栗木さんが逐一、どこを走っているかを梼原さんに電話している。でも愛媛の高速のトンネル名なんてわからないんじゃないの?「いや、これが誠意なんだよ。頑張って向かってますってアピールしなきゃ」その返事に車内で笑いが起こる。うわ~、ハンドル切りそこねそう(笑)。

「でもさ、この梼原さんて凄いよ。遅れてますって言ったら普通、『何時に着くんですか?! 急いでください!』って言いそうでしょ。でも『あ、気をつけて来てくださいね』ってゆるい感じで言うんだよね」いや、ホントは気が気じゃないでしょう。とにかく急ぎましょう。

ようやく辿り着いた高知。到着時間は13:30、あわてて会場のホテルに駆け込んだ。「あ~、お疲れ様でした。大丈夫でしたかぁ。こっちは心配しなくていいですからね、いま皆さん自己紹介してもらってますからぁ」迎えてくれた梼原さんは、にっこりと満面の笑みを湛えていたのでした。うわ、本当に大物だ、このひと。

青年経営者全国交流会~珍道中 in 高知(其の二)~

2004年09月11日 | 同友会の十四代目
 
高知の分科会はスタートが13:00、八幡浜に11:00に着いて急げば開始時間には間に合うかも。打合せは出来ないけどそれで行くしかないよ。よし、臼杵に戻ろう!

そう決定して再び臼杵へUターン。すでに別府ICは通り過ぎているので次のICまで行かなくては戻れない。またまたアクセル全開。「臼杵は間に合うよね~。もしかして乗り遅れたりして」。柳田さん、そういう冗談やめましょうよ。また的中したらどうするんですか…。

臼杵FTに到着。時間は…まだ余裕がある。上船手続きのため宇和島フェリーの窓口へ向かう。「あれ?あっちにもカウンターがあるよ?」なになに、オレンジフェリー?え、どゆこと?臼杵発「7:30」、八幡浜着「9:40」…。6:30には臼杵に着いていた僕らは一体…。

臼杵・八幡浜航路には2社のフェリーがあるのでした。それに気づかず右往左往していた野郎3人組。「日頃社員に、段取り8割!仕上げが2割!、なんて言ってるのに、俺たち何にもしてないもんね~。これは社員には話せんよな~」乾いた笑いがターミナルに響いたのでした。

画像は海の上、フェリー内でくつろぐ栗木さんと柳田さん。「船の中で走っても早く着くわけじゃなし、落ち着けば?」柳田さん(右)は大物です。。。

青年経営者全国交流会~珍道中 in 高知(其の一)~

2004年09月11日 | 同友会の十四代目
 
中小企業家同友会が主催する「第32回青年経営者全国交流会 in 高知」に出席してきました。同友会は中小企業経営者が自社の経営を高めようと学んでいる団体で、福岡県内には16支部あります。50年前に組織された活動で全国各県で素晴らしい経営者が「一流の中小企業」になろうと活発な活動をしています。

私は久留米支部に在籍していますが、福岡県の「経営指針推進プロジェクト」のリーダーという役割をしている事もあるのでしょう、今回の全国大会に事例報告者としてお話をするように依頼を受けました。全国から同友会員が集まる中での講演などおこがましいのですが、これも勉強とお引き受けしました。

私が報告をする第3分科会の座長(進行とまとめ役)を務めるのは栗木商店社長の栗木さん。私のよき兄貴分として相談に乗ってもらっているので今回の座長をお願いしました。青年会議所活動も一緒にし、仕事でも「風の散歩道」というフリーペーパーの発刊に携わっていたことから大の仲良しである柳田印刷社長の柳田さんを含めた3人で高知へ向かうことにしました。

3人だし、旅気分で車で行こうか?ということで大分・臼杵より愛媛・八幡浜へフェリーで渡り高知へ向かう計画に。午前5時に吉井町の栗木商店に集合。私の愛車(スバル・フォレスター)を使うので、まずは臼杵まで林田が運転しましょう。実は前日「お酒の学校」の第4講の後の補講(居酒屋での酒談義)で深夜まで呑んでました…。でもまあ八幡浜からは運転を代わってもらえばいいか。

な~んて、のんびりやってきました臼杵フェリーターミナル。まだ6時30分。高知での打合せは11時半だから楽勝だよね。運転中も経営談義で盛り上がり、眠気もなんのその。さあ、上船手続きをしましょう、と宇和島フェリーのカウンターへ行きました。あれ?次のフェリーの時間が「8:50」となっている。八幡浜着「11:00」!ヤバイ、間に合わないよ!

栗木さんが会社に電話。「別府から四国に渡るフェリーがない?調べて!」。あと35分後に別府から三崎行きの便があるらしい。よし、それに乗ろう!臼杵から高速を引き戻って別府に向かう一行。柳田さんがにこやかに「まあ、こんな事があるから楽しいんだよね(笑)」。でも別府まで60キロ、間に合わないかもな~。

別府IC出口手前で時間を確認する。ダメだ、やっぱり間に合わなかった…。「もうしょうがないよ、福岡空港から高知行きの飛行機に乗ろう。10:30だから充分間に合うしさ」栗木さんの提案に一同うなずく。別府ICはスルーして、次のPAで給油しよう。腹も減ったし、トイレも行きたい。今は8:00だから空港には9:30には着くだろう。「一応、空席の確認しようか」と栗木さん。「空いてなかったりして(笑)」と柳田さん。

トイレから戻ってきたら栗木さんが青い顔をしている。「林田君、空席ひとつしかないんだって…。どうする?君一人でも行ったほうがいいんじゃない?僕は空席待ちをするとかさ」。隣で笑う柳田さん。「いや~、ほんとに悪い予測が当たってばかりだよね~(笑)」。あの、柳田さん、今向かっている会は僕が報告者で栗木さんが座長なんですよ。それで全国から来ている会員さんを待たせることになるのはマズイんですよね…。「えっ?そうなの?それ大変じゃない!」。そうなんです。。。