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老いの身支度(カミーユ・クローデル)

2019-11-17 15:20:21 | Weblog

 

先日のアルバムに続いて、今日は本の整理を思い立ってやりました。今週は麻雀が御休みなので、色々と片付けが出来ます。

いざ整理となると、捨てられない本がかなりあります。まだ読み終わってない本、買ったけどまだ読んでない、そして何より捨てがたいのが辞書。手垢で汚れた辞書、茶色くなってしまった紙、表紙が擦り切れてしまっていても、なぜか辞書だけは棄てられません。後に残った人の手間をかけることになりますが。そして中でも一番高価な私の本、カミーユ・クローデルの本です。随分以前に、1万円で買った記憶があります。

カミーユ・クローデル(1864‐1943)は以前にも書きましたが、彫刻家でロダンの恋人でもあった女性ですが、ロダンに捨てられ、最後は発狂して(48歳ころ)、79歳で南仏のモントベルク精神病院で孤独のうちに亡くなっています。母も姉も一度も病院を訪れることなく、弟ポールは後に外交官になり、日本大使も務めたことがありますが、晩年この弟が見舞った時、精彩を欠いた姉の姿に愕然としたようです。カミーユはこの病院で30年を過ごし、家族に看取られることなく孤独のうちにその79年の生涯を閉じました。遺体は共同墓地に埋葬されました。ポールは最後まで姉を訪ねていたが葬儀には参列しなかった。精神を病んだカミーユは多くの作品を破壊したが、残った90の彫刻、スケッチ、絵画は現存している。1951年ポールは彼女の作品の展示会をおこなっています。今でも彼女の作品はパリのロダン美術館に展示されています。(ロダンの自宅が美術館になっています。カミーユもここでロダンの指導を受けていたのです)

随分昔南仏へのツアーで彼女が最期を迎えた病院の近くへ行きました。雨の降る朝でしたが、彼女が最期を迎えた病院モンテベルクへタクシーで一人で出かけました。長い長い背の高い石塀が続いていました。いかにも隔離されているなと言う感じがしました。勿論建物のなかへは入れませんでしたが、病院の敷地へは入れました。雨の中しばし孤独のうちに遠くへ旅立った彼女を忍びました。戦争中の食糧難の時代、母親が一度も来ることはなかったけれども、ジャガイモを送って来たと言う手紙があります。それでも母親に会いたいと何度も手紙を送ったカミーユでしたが、一度も会うことなく、孤独のうちに亡くなったのでした。

ロダンに会ったために、その生涯を損なってしまった。しかし、ロダンによってその才能を花開かせた。不思議な運命のめぐり合わせだったのでしょう。以前映画もありました。ご覧になるのも良いかもしれません。かなりの美人だったようです。

本の整理をしていて、懐かしいクローデルを思い出しました。

 

 

少女時代のカミーユ

発狂する前のカミーユとその作品

 

 

 

 

 

整理した本


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