母というものは、本当にいつでも眠たい生物である、と思う
幼い頃、母が昼寝をさせようと私ら子どもを寝かせ、一生懸命話をしようとするのだが
(恐らく、自分が寝たかった為、子どもも一緒に寝かそうという算段だったのだろう)
「そこへ、大きな桃がどんぶらこ~どんぶらこ~…zzz」
から先に話が進んだ試しがなかった
起こすとまた話は最初の「むかぁしむかし」から始まるからだ。
いつも、気付くと母が一人で寝ており、子どもらは別の部屋で遊んでいる、というカンジだった
そんなんだったから、朝もよく寝坊していた。
たいがい父の「おい、おい!」という不機嫌そうな声で慌てて起きていたような気がする。
父は、朝ごはんは食べない人だった。
起きたら、トイレに篭り、歯磨きと顔を洗い、コーヒーを一杯飲んで出かけていた。
「寝かしとったったらええのに」
と、私は蒲団の中で(笑)父に腹を立てた時代もあったなぁ
結婚して、自分が母になって、何であんなに母がいつも眠たかったのか、よぉく理解できた。
私も、いつも、いつでも眠れる生物になっている
アッパ君は、父と違って、私を起こそうとしない。
寝坊して慌てて1階に降りると、玄関には無造作に放り込まれた新聞が
「ごめんなぁ」
「かまへんで」
携帯で話す、私たち夫婦の朝のあいさつ…
ところが、だ。
「寝かせといてくれる」ことが、必ずしも愛情なのではないということに、愚かながら最近気づいた私
最近では
「何で起こしてくれへんかったんよぉ」
「いやぁ、かわいそうやなぁ思って」
と、朝の挨拶が変化してきた。
先日は、目覚めると同時に階下で玄関の開く音がっっ
ダダダダダダダダダダダダダダダダ
階段を駆け降りると、新聞を投げ込み、ドアが閉まるほんのちょこっとの隙間から
いけずそうにニヤリと歪んだ笑みをした横顔が…
くっそぉぉぉぉぉ~
この日は、ゴミの日。
アッパ君がやってくれる数少ない家事の一つだ。
「知っとって起こさんと行ったやろ」
「いやぁ、よう寝とったから、起こすのんかわいそうかなぁ思って」
電話の向こうから、ほくそ笑んでいるのが分かる。
あのね。
それは、親切でも、いたわりでも、ましてや愛なんぞでもないの。
子どもも学校送り出さなあかんし、私もお仕事行ってるやないの
きっと、夜更かししている私への、アッパ君のささやかな復讐なのだろう
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幼い頃、母が昼寝をさせようと私ら子どもを寝かせ、一生懸命話をしようとするのだが
(恐らく、自分が寝たかった為、子どもも一緒に寝かそうという算段だったのだろう)
「そこへ、大きな桃がどんぶらこ~どんぶらこ~…zzz」
から先に話が進んだ試しがなかった
起こすとまた話は最初の「むかぁしむかし」から始まるからだ。
いつも、気付くと母が一人で寝ており、子どもらは別の部屋で遊んでいる、というカンジだった
そんなんだったから、朝もよく寝坊していた。
たいがい父の「おい、おい!」という不機嫌そうな声で慌てて起きていたような気がする。
父は、朝ごはんは食べない人だった。
起きたら、トイレに篭り、歯磨きと顔を洗い、コーヒーを一杯飲んで出かけていた。
「寝かしとったったらええのに」
と、私は蒲団の中で(笑)父に腹を立てた時代もあったなぁ
結婚して、自分が母になって、何であんなに母がいつも眠たかったのか、よぉく理解できた。
私も、いつも、いつでも眠れる生物になっている
アッパ君は、父と違って、私を起こそうとしない。
寝坊して慌てて1階に降りると、玄関には無造作に放り込まれた新聞が
「ごめんなぁ」
「かまへんで」
携帯で話す、私たち夫婦の朝のあいさつ…
ところが、だ。
「寝かせといてくれる」ことが、必ずしも愛情なのではないということに、愚かながら最近気づいた私
最近では
「何で起こしてくれへんかったんよぉ」
「いやぁ、かわいそうやなぁ思って」
と、朝の挨拶が変化してきた。
先日は、目覚めると同時に階下で玄関の開く音がっっ
ダダダダダダダダダダダダダダダダ
階段を駆け降りると、新聞を投げ込み、ドアが閉まるほんのちょこっとの隙間から
いけずそうにニヤリと歪んだ笑みをした横顔が…
くっそぉぉぉぉぉ~
この日は、ゴミの日。
アッパ君がやってくれる数少ない家事の一つだ。
「知っとって起こさんと行ったやろ」
「いやぁ、よう寝とったから、起こすのんかわいそうかなぁ思って」
電話の向こうから、ほくそ笑んでいるのが分かる。
あのね。
それは、親切でも、いたわりでも、ましてや愛なんぞでもないの。
子どもも学校送り出さなあかんし、私もお仕事行ってるやないの
きっと、夜更かししている私への、アッパ君のささやかな復讐なのだろう
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