決勝、始まる
ここはベルギー、ブルージュスタジアムでは、ヨーロピアンリーグ決勝戦。グレートブリテンvsマンチェスターが行われる。マンチェスターにはリーグでも勝てるようになり、前年のイングランドカップ決勝でも戦って勝っている。その時にイングランドカップ初優勝を果たした。しかし、世界の大舞台での経験には慣れているマンチェスターだけに、これまでのようにはいかないだろう。
だが、グレートブリテンもモーア、バング、エドガーと世界での経験に慣れている選手がいる。
グレートブリテンの控室では選手たちが試合を前にミーティングを行っていた。
ロバソン「いいか、みんな。今やマンチェスターは勝てない相手ではない。むしろ、我々の方が力は上だ。だが、向こうは世界の舞台での経験が豊富だ。それを考えると総合力は互角だが、こっちにもモーア、エドガー、バングがいる。この試合、必ず勝つぞ」
ミーティングが終わり、選手たちが入場口の前で並んで、入場の合図を待つ。
選手の入場が開始され、それぞれのクラブの記念撮影が行われた。
2部昇格から10年。いよいよ、この舞台での戦いが始まる。
キックオフのホイッスルが鳴り、試合が開始された。
13分、グレートブリテンは右のクロスからダレン・ベントがシュートを放つが、これをマンチェスターGKが体を張って止める。
エドガー「まだだ!」
こぼれ球をエドガーがシュート。これがゴール右隅に決まり、グレートブリテンが先制。
これで勢いに乗ったグレートブリテンはCKで追加点のチャンスを得る。
右からのCKはマンチェスターのDFにクリアされるも、まだCKのチャンスだ。
二度目のCKはショートコーナーからジョージ・マッカートニーがクロス気味にシュート。これもGKに弾かれてクリアされるが、まだCKでチャンスは続く。
三度目のCKもショートコーナーでボールをエリアに入れるが、これもクリアされる。
だが、このクリアは逆にマンチェスターのチャンスとなり、グレートブリテンはピンチを招く結果に。カウンターからクリスティアーノ・ロナウドがドリブルで突破する。GKバングは思わぬ展開に態勢が整っていない。これを見逃さなかったロナウドは意表を突くようにシュート。
実況「バング選手、クリスティアーノ・ロナウド選手のシュートに僅かに反応が遅れている」
バング「・・・ぐっ!」
しかし、シュートは枠に行かずにグレートブリテンはピンチを免れた。
前半は1-0でグレートブリテンが1点リードし、後半へ。