博多住吉通信(旧六本松通信)

 ブログ主が2022年12月から居住を始めた福岡市博多区住吉の生活や都市環境をお伝えします。

なぜ水星へ向かうのか

2020年04月27日 | 宇宙開発・天文

 さて、なぜそんなに苦労して「みお」は水星へ向かうのでしょうか?それは水星の持つ特徴が興味深いからです。「みお」はプラズマ・粒子観測装置、磁力計などの観測装置で水星周辺の宇宙環境、特に磁気圏で起こる様々な物理現象を探査するそうです。水星には地球のような磁場-地球よりかなり弱いのですがーがあります。以下はJAXAの「みお」の紹介ページからの引用ですが、「惑星が磁場を生むには内部に溶けた金属核をもち、それらが対流することで電流を発生させる必要があると考えられています。太陽系で最も小さい惑星で、冷え固まりやすいはずの水星になぜまだ溶けた金属核が存在するのかは大きな謎のままです。さらに、メッセンジャー探査機の観測により水星磁場の中心は赤道から大きく北にズレていることがわかりました。どのような内部構造があればこのような非対称の固有磁場ができるのか?BepiColomboでは2機による詳細な磁場観測から水星内部を解き明かし、惑星「進化」の情報を読み解きます」と記述されています。

 水星は太陽系で最小の惑星(木星の衛星ガニメデより小さく、月より少し大きい程度)ですがこのような特色を持っています。あと昼の面の表面温度が400℃を超える灼熱の環境ですが、北極と南極の太陽光の当たらない影になる場所には、かなり大量の氷があることが分かっています。以前このブログでも紹介しましたが、スティーヴン・バクスターのSF『プランク・ゼロ』(ハヤカワSF文庫)には、水星の氷の下にあるかもしれない液体の海に住むイカに似た知的生物が出てきます。

上の水星の写真(NASA探査機メッセンジャーが撮影)と「みお」のミッションの説明についてはJAXA宇宙情報センターのホームページから引用させていただきました。⇒ http://spaceinfo.jaxa.jp/ja/mercury.html


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