3000年近い昔の古代インドで、様々な外科手術を開発した医師スシュルタ(SushrutaあるいはSusruta 正確な生没年は不明だそうです)もまた白内障手術を行ったと伝えられています。上の絵はスシュルタの白内障手術の想像図です(注)。驚くべきことに、彼はそのような大昔に鼻の再建手術(隆鼻術)を行っていたとされています。数多くの外科手術用具も開発していたそうです。スシュルタの白内障手術の方法とは、針で眼球を突き、水晶体を後ろ側(硝子体内)に脱臼させるという方法だそうで、麻酔がないことを考えると、やっぱり痛そうです。この方法では元のような見え方にはならないそうですが、その後、18世紀まで千年にわたって行われていたそうです。日本には西暦1360年前後(室町時代初期)にインドから中国を経て伝わったそうです。スシュルタは一説には、大麻(マリファナ)とワインを合わせた麻酔法を開発していたとも言われているそうで、上の想像図は患者に麻酔を使用した様子を描いているようにも見えて興味深いです。
(注)スシュルタの手術の想像図は、こちらのサイトから引用させていただきました。⇒ https://www.theflain.com/2020/09/maharishi-sushruta-father-of-indian.html