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学生納付特例

2017-04-14 05:00:01 | 過去問データベース
今回は、平成28年-国年法問1-エ「学生納付特例」です。


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前年の所得(1月から3月までの月分の保険料については、前々年の所得。以下
本問において同じ。)がその者の扶養親族等の有無及び数に応じ一定額以下の学生
である第1号被保険者については、その者の世帯主又は配偶者の前年の所得にかか
わらず、国民年金法第90条の3の規定による学生納付特例の適用を受けることが
できる。


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「学生納付特例」に関する問題です。

次の問題をみてください。


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【 21-10-A 】

第1号被保険者であって学生等である被保険者は、前年に所得がないときで
あっても、その者の親元の世帯に国民年金保険料を納付するについて著しい
困難があると認められないときは、国民年金保険料の納付を要しないものとは
ならない。


【 10-6-D[改題 】

親元の世帯と別居している学生である被保険者が、保険料免除の申請を行った
ときは、学生被保険者本人のみの所得状況により、保険料免除の適否を判断
することとされている。


【 11-10-C 】

学生たる被保険者の保険料の免除については、当該学生の本人の所得によって
のみ、認定する。


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保険料免除には所得要件があります。
通常の申請免除の場合、本人だけでなく、世帯主などの状況も含めて判断します。
たとえば、
自営業者であれば、世帯主だけが収入を得て、その収入で家族も生活をしている
ということがあります。
そのような場合、その家族の1人が第1号被保険者であって、収入が少ないとき
でも、世帯主が保険料を納付することが可能ということがあります。

それに対して、学生等である場合には、そのようなことも考えられますが、
● 通常は無収入と想定される学生について、保険料の拠出を求める結果、親に
 保険料拠出を頼る事態を招く
● 子どもの老後のために親が保険料を支払うことは、世代間扶養を基本理念と
 する公的年金制度の趣旨にそぐわない
● 学費や生活費の仕送りに加えて親に保険料を納付させることは、親の負担を
 大きくしてしまう
といえます。
現実に、学生等本人は所得がなく、保険料を親が納付している例が多いという
状況があったことから、この親の負担を解消し、本人が社会人になってから納付
することができるよう対策を講じたのが学生納付特例制度です。

ということで、
学生納付特例に係る所得要件は、学生等である被保険者本人の所得状況のみで行い、
世帯主や配偶者に所得があっても影響を及ぼさないようにしています。

ですので、
【 21-10-A 】は、親元の世帯の所得状況も考慮する内容となっているため、
誤りで、そのほかの問題は正しいです。

ちなみに、学生納付特例の制度は、平成12年から導入されたもので、
【 10-6-D[改題]】と【 11-10-C 】は、学生納付特例制度が設けられる前の
出題(申請免除としての出題)だったので、出題時は、親元の所得状況を勘案して
保険料免除を決定していたため、誤りでした。



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健保法20-3-E[改題]

2017-04-14 05:00:00 | 今日の過去問
今日の過去問は「健保法20-3-E[改題]」です。


【 問 題 】

市町村民税を納付している67歳の被保険者が、保険医療機関の
療養病床に入院し、病状の程度が重篤な場合、生活療養標準負担
額については、居住費分の負担はなく、食費分として1食につき
360円の負担となる。
                

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【 解 説 】

生活療養標準負担額については、通常、食費分と居住費分が含まれて
いますが、病状の程度が重篤な場合は、居住費分の負担はなく、食事
療養費標準負担額に相当する額となります。
そのため、設問の場合は、1食につき360円の負担となります。


 正しい。  


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