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良作や難作や凡作や

2024年06月14日 | 読書
 『流星シネマ』のアナザーストーリーとも言うべきRe48『屋根裏のチェリー』(吉田篤弘 角川春樹事務所)を読んだ。これもなかなか面白かった。話者人物への共感というより、登場者たちの見え方が当然ながら『流星~』より広がり、姿がくっきりしてくる。こうした手法や展開のさせ方の小説がもっとあっていい。


 マイ吉田篤弘ブームで続けて取ったのは『天使も怪物も眠る夜』(中公文庫)だが読了できず。「螺旋プロジェクト」という企画は8人の作家の「原始から未来までの歴史物語」の競作。「正体不明な未来のガジェットが頻出し、決して読みやすいお話ではなかった」と著者があとがきで記す通りで、高齢者は第一章で断念。





 Re49『隠蔽捜査10 一夜』(今野敏 新潮社)。お気に入りのシリーズは、図書館の予約待ちでようやく借りた。しかし今回は凡作だ。筋書きは途中で読めたし、主人公竜崎の言動も今一つピリッとしない。作家業界?の内情は多少知れるが平凡だ。同齢のこの作家もマンネリになっているか。未読の同9.5に期待したい。


 実は昔はサンマーク出版のファンだった。月刊誌も買っていた。胡散臭く感じる人も多いが、神秘的な事柄に惹かれるのは、家が神道だからか(んなわけない)。書名だけで手にしたのは、次の2冊だ。Re50『幸運を呼び込む不思議な写真』(FUMITO)。それからRe51『幸運を呼び込むもっと不思議な写真』。幸運はあったか。


 「見るだけで、いいことが起こりはじめるという噂が!」と帯にある。いったい誰が「噂」しているのかと思う時点で、半信半疑の読者となる。写真に映るエネルギーと称されるのは、いわゆるゴーストではないかと…。ただ一つ「龍雲」の意味が今さらながらわかり納得した。そうかあ、我は何度それを目にしたことか。


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