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その先を根から見据えてみる

2008年03月13日 | 教育ノート
 新学習指導要領案について考えてみることは、改めて自分の構えを問い直すことである。
 今取り組んでいることの意味づけを明確にすることでもある。ただ、性急にならずじっくりと咀嚼する必要があると思う。
 慌しい年度末だからこそ、よけいにそんなことを思う。

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 先日参加したある研究会の話し合いで、進行役の教育雑誌編集長が「インターネットが使えない人はどんどんと遅れていきますよね」とやや皮肉っぽい口ぶりで、論者の一人に問いかけました。ご高齢であるその大学教授は「いや、私はゆっくりゆっくり行くのです」と返答し、会場の笑いを誘いました。
 この会が先日発表された新学習指導要領案の是非を話題にしたことを考えると、なかなか象徴的な場面であったと振り返ることができます。
            
 4日に行われた最後の全校PTAの折、全体会で少しだけ「情報に強くなる」という話をさせていただきました。今年度ずいぶん話題となった「全国学力調査」の6年国語の問題を例に出しながら、情報を読みとり、考え、表す(伝える)といった学力がずいぶんと強調されていることなどを切り口にしながら話しました。
 同時に「ネット社会」と称される現代の怖さや身近にあったトラブルなどにも触れました。子どもを育てていくうえで、情報社会とのつき合い方がかなり重要になっている現実を確認したかったのです。                      

 パソコンが使える、英語を話せる…子供たちの未来にとって大事なことです。しかし、それ以上に重要なのは「機器を使って何を表すか」「英語で何を伝えるのか」であり、内容の浅いコミュニケーションや独善的な表現活動だけであったら、まさに本末転倒と言えるでしょう。
 今この時期にどういう力を育むのか、私たちにも冷静な目が要求されています。
                  
 今年度本校では「音読」や「国語辞典」に力を入れ、声を響かせ、言葉に迫る時間を大切にしてきました。様々な体験活動とともに心と体を耕しているなあ、と思わされることがしばしばありました。こうした土壌作りこそまさしく小学校の使命でしょう。
 そこに何を植え、伸ばしていくか…その見通しは学校だけでは語れません。
 ともあれ、今年度も地域の皆様よりたくさんのご理解、ご支援をいただきました。本当にありがとうございました。
(3/15予定)
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