THE ARCTIC - オーロラの地を旅する

北欧北極圏、アイスランド、グリーンランドの旅行情報

ヘルシンキ

2012-09-23 | 北極圏旅行2012秋
朝、コラリ発の寝台列車は、どんより曇った空の下、ヘルシンキ駅にほぼ定刻に滑り込んだ・・・



宿のチェックインは午後4時なので、とりあえずヘルシンキ駅地下のロッカーに荷物を預ける。さすがヘルシンキまで来ると、観光客は多いようだ。ロッカーでは数組の日本人旅行者が荷物の出し入れをしていた。
駅を出て、小雨の降る中、観光することにする。マンネルヘイム大通り、エスプラナード遊歩道と歩いて、元老院広場、ヘルシンキ大聖堂を見学、ウスペンスキー大聖堂まで足を延ばす・・・・雨の降る中、超定番の観光コースを辿る。



ウスペンスキー大聖堂はロシア正教会だからだろう、ロシア人らしき人達をよく見かけた。お隣の国なので、ヘルシンキにはロシア人も多く住んでいるに違いない。ヘルシンキからだとサンクトペテルブルグまで、列車で数時間で行けるはずだし。
エスプラナード遊歩道まで戻りインフォメーションで情報収集、WiFiでメールチェックし、CAFEで朝食後テンペリアウキオ教会へ・・・・
今日は日曜なので、観光客はミサの間は中に入れなかったりするので、教会を訪れる際はは要チェックだ。
テンペリアウキオ教会へ着くと、かなりの人だ。団体観光客も多い。岩盤をくりぬいて作ったこの教会は、ヘルシンキで一番観光客がよく訪れる教会らしい。
到着して間もなく、我々の到着に合わせたかのように、聖歌隊のコンサートが始まった・・・どうやら、今日はそういう日だったらしい・・・それとも毎日曜コンサートがあるのかもしれない。
西欧、特に北欧では宗教、つまりキリスト教への関心は薄いと聞く。実際今この教会にいる人たちもほとんど観光客っぽく、デジカメ片手にパシャパシャフラッシュたいて、シャッター切っては演奏中にもかかわらず席を立ったり忙しい。



教会内部も岩がむき出しになっていて、一部は水が漏れているのか濡れている。水が漏れるのも想定内の設計なのか、北欧デザイン的演出として、わざと岩が水で湿るようになっているのか、単に雨漏りがしているのか、わからないが、床は濡れてないのでたぶんそういった設計なのだろう。濡れた岩がこの教会の雰囲気にとてもよく合っている気がする。
聖歌隊のコーラスとパイプオルガンが岩に反響し、異教徒の私も厳かな雰囲気に心地よく酔ってしまった。しかし座っていた観光客は教会の讃美歌なんぞ普段から聞いていて聞き飽きたのか、ぞくぞくと席を離れ去っていく・・・

テンペリアウキオ教会を後にし、これまた旅行者定番のムーミンショップに寄る。ここも日本人で賑わってるな・・・
再びインフォメーションに寄ると、偶然ムオニオの宿で出会った日本人女性二人組に再開した。彼女たちは今日の朝ムオニオを出発し、Kittila の飛行場からヘルシンキに到着したばかりだった。
昨日の晩もムオニオは晴れだったらしい。夜を徹して観察して、一応オーロラらしきものを見たそうだ。しかし、あれってオーロラかなぁ?って感じで、そんなにはっきりしたものでなかったようだ。
確かに薄いオーロラだったら色も白いし雲のように見える。しかし東西にずっと帯のように続いて、雲ではない動きをするので、やっとオーロラとわかる感じだ。よく旅行代理店のパンフレットに載ってるような見事なオーロラはそんな頻繁に見れるものではない・・・運よく見れればホントに美しいし、はるばる来てよかったと思えるのだが。

午後4時、インフォメーションから徒歩5分の宿に向かう。今度のホテルはチェックインカウンターもなく、事前にメールで送られてきた暗証番号でホテル内に入り、部屋へもその暗証番号でアクセスする形式のものだ。
安い割にきれいで広く、大きな液晶テレビや冷蔵庫、電子レンジなども備え付けられている。人件費の高いフィンランドでは、通常のホテルはどうしても宿泊費が高くなってしまう。しかし観光客は安く旅行したい。そこで、レセプションの人件費を抑えてクオリティはホテル並み、価格はユースホステル並のホテルが誕生したということだろう。キャンプ場なども、レセプションはあるが受付時間が短かったりするし、ベッドシーツは別料金、チェックアウト前に掃除をして、宿泊者が元通りにきれいにしなくてはならない。それでキャンプ場側も比較的安く宿泊費を設定できるわけだ。チェックアウトの時の鍵の返却も、ただドアに差し込んどいて、とかレセプション建物の郵便受けに入れといて、とかがほとんど。客を信用しているのか、人件費を抑えるため仕方なくそうなったのか、昔から北欧ではそうなのか知らないが・・・
そういえば、スウェーデンで道路工事で一部一方通行のところがあったが、日本だったら絶対警備員が居そうな場所でも建設作業員以外誰もいなかったりしたな。過疎地での工事だったからかもしれないが。とにかく警備員がいるのといないのとでは人件費の高い北欧では建設費もずいぶん違ってくるだろう。

明日は船でエストニアのタリンだ。大型の船で2時間半。いくつもの会社が船を出している。昔、エストニアはソ連の一部だったので今ほど人の往来はなかったのだろうが。
次に北欧に来るのはいつになるかわからないな・・・しかし、太陽活動の活発な時期なので、またなんとか時間と資金をやりくりして是非来たいものだ。そして今度こそ、もう一度ブレイクアップが拝めれば、もうそのまま昇天してオーロラの輝く天国に行ってしまってもいい・・・というのはいささか誇張だが、私はオーロラのブレイクアップがこの世で一番美しい現象と信じていることには変わりない・・・

今日の宿 Omena Hotel

ヘルシンキに3軒、タンペレやオウル、ストックホルム、コペンハーゲンにもあるチェーンのホテル。レセプションはなく、ホテルの入り口の暗証番号がチェックインの24時間前にメールで送られてくる。
曜日や日にちによって宿泊料金は大きく変わる。