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北欧北極圏、アイスランド、グリーンランドの旅行情報

アイスランド:英国のスパイ活動を非難

2013-11-18 | 北極圏ニュース
「米国よりひどい」とエドワード・スノーデン氏も明かす、英情報機関通信傍受の実態の一部が最近明るみになった。

アイスランド議員であるビルギッタ・ヨンスドッティル氏は、同国の金融危機の真っ最中、英情報機関がアイスランドをスパイしていたと主張した。彼女はウィキリークス創始者ジュリアン・アサンジ氏が、英情報機関がアイスランドの交渉チーム間で交換された電子メールを監視していたことを彼女に警告した、と述べた。

ビルギッタ・ヨンスドッティル氏はジュリアン・アサンジ氏が、倒産したアイスランドの銀行で立ち往生した英国人の現金の本国送還の任を受けた交渉チームの電子メールを英情報機関がチェックしていたと語った、と主張した。
英国のスパイ活動は、アイスランドの銀行のメルトダウン直後に起こり、彼女は2010年に警告を受けた後、彼女は電子メールでの通信をやめるよう交渉チームに助言した。
2010年、交渉チーム間で送信された電子メールの一部が地元新聞に漏洩されプリントされたことは、彼女の主張に信憑性を与えるように思われる。

この英情報機関による通信傍受へのクレームは、英国の国会議員達が自分たちへの監視と傍受の実践を情報機関トップに厳しく尋問した次の週始めに起こった。

温暖化の次は寒冷化?

2013-11-15 | 北極圏ニュース
いよいよ各国のメディアが太陽活動の現状についての詳細を報道し始めたようだ。
9月、英テレグラフ紙と米デイリー・メール紙は、近いうちにも地球寒冷化が始まり、それは21世紀半ばまで続くと伝えた。すでに今夏、北極を覆う氷は、昨年より60パーセント増加したという。
過去200年間の中で太陽活動が最低の活動水準になっており、気候温暖化も抑えるほどのレベルである可能性が出てきている。

英国BBCは、2007年に「地球温暖化により、2013年の夏には北極の氷は消えているだろう」という内容の記事を出したが、それから6年後の今、氷面積は増加している。氷面積は減るどころか、氷床はヨーロッパの半分以上の大きさに達しており、それはカナダの島々からロシア北部の海岸にまで拡大している。

地球上では、大きな氷河期が4回あった。学者たちによると、現在の間氷期は、およそ1万2000年前に始まった。現在の気温は快適で、人類は今、非常に好適な状況にあるという。世界自然保護基金(WWF)ロシアのアレクセイ・ココリン気候問題担当は、現在の状況について、これは「中休み」であり、いずれ終わりを向かえ、新たな氷河期が始まるとの考えを表し、次のように語っている。
「氷河期は訪れるだろう。だがそれは、早くとも1万年から1万5000年後のことだ。今後10年間で地球が冷え込む可能性はあるが、地球温暖化を否定することにはならない。調査により、海水温は上昇していることが明らかとなっている。問題は、大気の平均的な温度ではなく、全気候システムの温度だ。大気の温度はそのうちの7パーセントにすぎない。気温だけで全てを決定してはならない。海洋は、地球温暖化が続いていることを明確に示している。」 

地球温暖化を背景に、短期間の寒冷化が起こることになる。ココリン氏は、北極を覆う氷の増加について、次のように語っている。
「昨年2012年の氷の量は記録的に少なかった。今年の氷の量がかなり多くなるのは明らかだ。北極の氷は毎年溶解するわけではない。氷の変化は数年間の周期を持っている。現在の氷の量は、2009年と同量だ。だが、1980年代よりは少ない。」

北極の氷の変化に関する周期は、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の報告書でも確認されている。しかし、氷が増えることによるメリットもある。氷上で調査を実施しているロシアの漂流ステーション「北極(セーヴェルヌイ・ポリュス)40」は2012年、やっとのことでステーションを設置できる氷を見つけた。そして8ヵ月後には氷が崩れ始めたため、予定よりも早く調査を終了した。だが2013年は、もっと頑丈な氷を見つけることができるかもしれない。これは非常に重要だ。なぜなら漂流ステーションでは、地球の気候変動に関する情報の収集や研究が行われているからだ。

世界最大の原子力砕氷船の起工

2013-11-08 | 北極圏ニュース
世界最大かつ最も強力な原子力砕氷船の建設がサンクトペテルブルグのバルティック・シップヤード(Baltic Shipyard)社で始まった。
Atomflot社(ロシアの原子力砕氷船運航会社)のウェブサイトによると、この砕氷船の起工式は2013年11月5日行われた。
この船は2基の原子炉を搭載し、縦の長さ173メートル、幅が34メートル - 現在の最大の砕氷船“50 let Pobedy”(1987年ソ連時代に起工され、2007年処女航海した)より14メートル長く、4メートル広い。
新しい砕氷船は2017年から一年中北極海航路での操業が可能で、値札は11億ユーロということだ。
同じタイプの2つ以上の砕氷船の入札が発表されており、それらもバルティック・シップヤード社で建造されることが期待されている。
Atomflot社のVyacheslav Ruksha曰く
「ロシアは世界で唯一広大な北極海で一年中ナビゲーションを提供することができる国であり、これは、原子力砕氷船艦隊によって達成される。保全とその技術、運用能力の開発は、常に我々のロシア政府の優先事項でなければならない。」



現在の世界最大の砕氷船“50 let Pobedy”